大人オリジナル小説
- 人間は残酷な生き物である。
- 日時: 2013/04/18 21:09
- 名前: 緋兎の血*
プロローグ
アンタだって知っているだろう?人間はとてつもなく残酷な生き物だって。
壊れたらもう戻れない。始まってしまったら、終わることはできるけど
また始まってしまう。
だったら、繰り返されるその前に アンタが
死ねばいいよ。
戦争と化したその教室では、今日もまた、虐めが行われる。
ターゲットが変わっては また教室が汚れていく。 それを楽しく見つめる私らの 「QUEEN」 は今日もまた
冷たく微笑むんだ。
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- Re: 人間は残酷な生き物である。 ( No.2 )
- 日時: 2013/04/23 19:24
- 名前: 緋兎の血*
甲高い声で溢れた。「さすが怜さん!」「カッケェー」「あれ当たったら死ぬね」などさまざまに発せられ、そんな中コロコロと転がるサッカーボールから現れた女の顔は 悲惨だ。
本当 馬鹿だな。 すすり泣くことしかできないこの女も、こんなことをしてる
私たちも。
いつのまにか崩壊していった ......、
私たちの戦争はいつ終わるのだろう
でも、もうどっちでもいい、私には関係ない。
「んじゃあもう帰るから、後片付けやっとけよ」
私と早乙女はそれだけを言うとさっさと鞄を持って教室をでた。バンっと音を立ててドアを閉めた瞬間、また泣き叫ぶ声がひとつ、上がった。
「…… いい気味」
ボソっと早乙女がつぶやく。夕方の静かな廊下はいつもより長く感じる。コツコツとどこから聞こえ、後ろを振り向くと、数学の教師がいた。それに私と早乙女ははじけるような笑顔を向けた。
「さようならっ!今日の授業も最高でしたっ!!」
すると教師は嬉しそうに目元に皺をつくると「早く帰れよ」といった。
本当に、私たちはよく知っている。どうすればいいか、どうすればお気に入りになれるか、どうすれば一人にならないか…
その証拠にホラ、 私たちの後ろにはアイツらがいる。
「 本当に立場逆転ね」
「そうね」
「 でも、まだ足りないわ」
早乙女の顔が怪しく歪んだ。