大人オリジナル小説
- この罪を貴方達は裁けますか?
- 日時: 2013/09/04 18:02
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA
・序章・
なんの変哲もなかった学校生活は、少しずつ何かの‘キッカケ‘
で崩れていった。
その小さな‘キッカケ‘はある生徒の‘自殺‘
いじめがあったわけでも、このクラス事態仲が悪かったわけでも
体罰でもセクハラでもない。だけどこれだけはわかっている。
その生徒は
この、2年B組の誰かに殺されたんだ
お互いの顔を見合わせて勝手にあらぬ妄想を抱いていく内に
なんらかの思い込みで無関係の奴を犯人だ、と言うようになった
理由は、‘安心‘したかったから。
そこから‘いじめ‘は、始まりそこは地獄と化していく −
本当の真相も何もわからないけど
…きっとこの事件は忘れてはならない。だからこうしてまた巡る。
所詮この奇妙な毎日を他人事と見る‘傍観者‘で俺、風宮拓也はそれに過ぎない。
罪意識なんて感じない。そしてまた一人また一人自殺願望者が
でては死んでゆく。
最後に残った ‘黒‘の罪を
貴方達は裁けますか − ?
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- Re: この罪を貴方達は裁けますか? ( No.1 )
- 日時: 2013/09/04 18:43
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA
・哀章・
もう何度目になるか解らないほど聞きつぶした曲がヘッドホンから流れ込んでくる。
サラっと目にかかる邪魔な茶髪の前髪を掻き分けてすっかり薄汚れたように暗くなった空を見つめ、わけもなくため息をつく。
不意にちょんちょんと背中をつつくような感覚を感じて後ろを振り向くとニヒヒとイタズラっぽく笑む片倉神事がピースをつくっている。
どうやら告白が成功したらしい。俺はヘッオホンを首にかけて口を開く。
「……マジで?」
神事はうんうんと、頷く。
「そっこー爆笑してフったら殴られそうになった」
どろうよ、と俺が吐き捨てるようにいうと神事はだろうな、と呟く
この片倉神事という男はイケメンで運動神経は俺の次にいい位で勉強もそこそこできるしジョークもいえるという女子にモテるものを兼ね備えている男なのだが軽薄でこのように‘もてる‘ことを逆手にとって女を弄ぶという客観的にいったら最低なやつ。
けど俺はそうは思わない…なんでかは解らないが。
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