大人オリジナル小説
- この罪を貴方達は裁けますか?
- 日時: 2013/09/04 18:02
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA
・序章・
なんの変哲もなかった学校生活は、少しずつ何かの‘キッカケ‘
で崩れていった。
その小さな‘キッカケ‘はある生徒の‘自殺‘
いじめがあったわけでも、このクラス事態仲が悪かったわけでも
体罰でもセクハラでもない。だけどこれだけはわかっている。
その生徒は
この、2年B組の誰かに殺されたんだ
お互いの顔を見合わせて勝手にあらぬ妄想を抱いていく内に
なんらかの思い込みで無関係の奴を犯人だ、と言うようになった
理由は、‘安心‘したかったから。
そこから‘いじめ‘は、始まりそこは地獄と化していく −
本当の真相も何もわからないけど
…きっとこの事件は忘れてはならない。だからこうしてまた巡る。
所詮この奇妙な毎日を他人事と見る‘傍観者‘で俺、風宮拓也はそれに過ぎない。
罪意識なんて感じない。そしてまた一人また一人自殺願望者が
でては死んでゆく。
最後に残った ‘黒‘の罪を
貴方達は裁けますか − ?
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- Re: この罪を貴方達は裁けますか? ( No.9 )
- 日時: 2013/09/07 17:41
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA
同じような空気感のまま時は過ぎて放課後。
いきなり川辺がこんな発言をした。
「屋上、お花供えない …?」
こうして俺たち華道部から花を貰い全員で屋上、小林が
自殺した場所へ重い足取りで向かった。
ドアを開けた瞬間に感じる秋の心地よい風と綺麗な夕暮れの空が
迎えてくれる。
元々はなかったフェンスは自殺防止のため取り付けられた。
代表として川内は花を小林が飛び降りた場所と思える
所にそっと置いてみんなは手を合わせる。
こうして涙を流す奴を見れば確かに気分はいいものではない。
うっすらと目をあけてゆっくりと完全にまで目を開けると
目をつぶる前と何も変わらない景色。
まだ、どこかで思ってる。
あの時落ちていった小林もあの肉の塊も葬式も全部
夢、 だと。
「……これがあったら瑞穂は…」
無念そうにいう学級委員長の鈴江夜間はフェンスを触りながら
恨めしそうな目をする。
「もう、やめろよ」
うんざりとしたように杉山零時に続き普段無口な加藤康彦が
言う。
「フェンスがあってもなくても結末は変わらなかったと思う」
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