大人オリジナル小説
- この罪を貴方達は裁けますか?
- 日時: 2013/09/04 18:02
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA
・序章・
なんの変哲もなかった学校生活は、少しずつ何かの‘キッカケ‘
で崩れていった。
その小さな‘キッカケ‘はある生徒の‘自殺‘
いじめがあったわけでも、このクラス事態仲が悪かったわけでも
体罰でもセクハラでもない。だけどこれだけはわかっている。
その生徒は
この、2年B組の誰かに殺されたんだ
お互いの顔を見合わせて勝手にあらぬ妄想を抱いていく内に
なんらかの思い込みで無関係の奴を犯人だ、と言うようになった
理由は、‘安心‘したかったから。
そこから‘いじめ‘は、始まりそこは地獄と化していく −
本当の真相も何もわからないけど
…きっとこの事件は忘れてはならない。だからこうしてまた巡る。
所詮この奇妙な毎日を他人事と見る‘傍観者‘で俺、風宮拓也はそれに過ぎない。
罪意識なんて感じない。そしてまた一人また一人自殺願望者が
でては死んでゆく。
最後に残った ‘黒‘の罪を
貴方達は裁けますか − ?
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- Re: この罪を貴方達は裁けますか? ( No.8 )
- 日時: 2013/09/07 17:23
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA
小林瑞穂の葬式 −。
それが行われてやっと‘死んだ‘という実感を得た。
事件の日から3日後、普通に訪れた今日。
だけどこの教室内は小林の葬式レベルの暗さであった。
さほど仲がよくなかった者も周りの空気をよんでか
うつむいては涙をこらえている‘フリ‘をしている。
今、冷静に考えると登校拒否気味の小林が何故学校に居たのか
疑問が浮かび上がる。
斜め前の席に座る神事はケロリとした表情でなにやら
スマホを弄っていた。思わず苦笑いをしてしまう
そんな中気まずそうに入ってきた教師はピクリとも反応を
しめさない生徒たちに低いトーンで喋り始めた。
「皆知ってのとおり小林瑞穂さんが亡くなった、けどお前たちがそんなに暗い顔をしていたら − …」
その後偽善者ぶる発言を長々と1時間もかけて力説するが
大半の生徒たちはその言葉をきいてはひざの上で拳を
つくっている事だろう。結局何が言いたかったのか
先が見えないままチャイムのおかげで俺たちは救われた。
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