大人オリジナル小説

不登校の理由
日時: 2014/01/18 02:17
名前: 原野 玖絽子

原野 玖絽子と申します

小説初心者です

皆さん、アドバイスとかくださると嬉しいです
どうかよろしくお願いします

Page:1 2 3 4 5 6



Re: 不登校の理由 ( No.1 )
日時: 2014/01/18 16:44
名前: 原野 玖絽子

 冷たく乾燥した北風が、秋の間に地面に散らばった落ち葉を絡めとり、くるくると舞ったかと思うと、すぐに走り去っていった。冬の太陽はほかの季節と比べると頼りなく、町中が少し寂しげに見える。
 けれども私には気候なんて関係ない。いつものように制服のスカ―トを短く穿いて、三学期の始業式に出るべく学校に向かった。



 校長の、意義があるのかどうか疑問を呈したくなる長い話を聞き流し、クラブ活動の表彰をおとなしく見守ると、始業式はすぐに終わった。このあとはホ―ムル―ム。う―ん、面倒だから寝てしまおう。
 と、そんなことを、廊下を歩きつつ思っていたときだった。
「こら」 
 私の思考を呼んだ神様の声かと思い、思わず空を見上げる。が、当然空なんてない。ただ廊下の天井があるだけだった。
 「どこ見てるのよ」
 こつん、と後ろから頭を小突かれる。振り返ると、そこには私の唯一の友人、葉山つばめがいた。いや、校内で私に声をかけてくる人間なんて、この葉山以外いないのだから、後ろにいるのが葉山だということは、振り返る前からわかっていたのだけれど。
 葉山つばめ。
 一年生のころのクラスメイト。学級委員長を務めていて、その称号が、人当たりが良く、面倒見も良い彼女にはぴったりだった。
 現在も二年三組で学級委員長らしい。
 「で、葉山。私は何で怒られたの?」
 「ん?だって、これからホ―ムル―ムなのに寝るつもりなんでしょ?」
 「……」 
 けろりとした顔で図星を衝かれた。
 なんでわかるんだ。
 「だめだよ、居眠りしちゃ」
 事前に怒られるなんて初めての経験だった。


 葉山の忠告を、私は聞かなかった。いや、聞こうかなと思いはした。しかし睡魔に負けてしまった。私は、友人のせっかくの忠告を無碍にしたのだった。
 ちゃんと聞けばよかったと思う。そもそも、私は葉山の忠告を無碍にして、損をしなっかたことがなかった。平気でいられたことがなかった。これまで一度も。

 だから今回も“そう”なった。
 あの忠告を聞いていれば、守れていれば、こんなことにはならなかったのに。




 学級委員長になんてならずにすんだのに。


Page:1 2 3 4 5 6



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大7000文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。