大人オリジナル小説

猫を飼うということ〜ラグドール〜(BL)
日時: 2020/02/25 21:07
名前: 白楼雪



はじめましての方、お久しぶりの方、こんにちは。

黒猫の誘惑を書いていました白楼雪という者です。

ちょっと合作(瑠璃色の菖蒲)に集中していたら、気づけばスランプに落ちていました。
その結果、黒猫の誘惑は途中で終わってしまいましたが、あちらは皆々様の思う数だけのエンディングがあるという事で、落ち着いて貰えれば幸いです。


今回此方では『猫を飼うということ〜ラグドール〜』という、
猫擬人化BLを書かせて戴こうと思います。

え?猫義人化ネタ多くないか?って?
………いや、モフはみんな好きですよ(末期)

r18になるかはまだ不明ですが、ほのぼの系で書けたらな、と思っています。
それではお付き合いよろしくお願いします。

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Re: 猫を飼うということ〜ラグドール〜(BL) ( No.3 )
日時: 2020/03/07 02:25
名前: 白楼雪

その後部屋に戻ると、瀬川は改めて室内を見渡し、口元に笑みを浮かべた。
これから暮らす事となる、1DKの小さな城。自分で決めて、家賃を払い、生活していくこの部屋には、予め最低限の家具だけは備え付けられていた。
狭い洗面所兼脱衣場に置かれた型の古い洗濯機。一畳半のキッチンに置かれた無駄に大きな冷蔵庫。そして、傷の目立つ金属製のベッドは、寝室とした四畳程の-一応収納付きではある-部屋に設置して貰っている。
リビング、と呼ぶには手狭な六畳程のフローリングに腰を下ろし、彼は傍らの段ボール箱を引き寄せた。
五つ程の然程大きくない段ボール箱には、食器や衣類。雑貨等が静かに収まっていた。
「とりあえず、コイツらをなんとかしないとな…」
段ボールの蓋を閉じていたガムテープを剥がし、食器類を取り出していく。
割れないようにと新聞紙に包んだ皿やらコップやらは、どれも無事綺麗なままで、荷造りの最中に新聞紙の束を渡してくれた口煩い母親に内心感謝の気持ちを覚えた。

 ***

段ボール箱と格闘する事二時間。
あれほど場所を取っていた茶色い箱達は平らに畳まれ、中に収まっていた物達は、今は皆あるべき場所へと収まっていた。
収納箪笥に積めていた布団も、ベッドの上に綺麗に整えたし、ようやく一段落したと瀬川は溜め息を落とす。

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