大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】
- 日時: 2019/06/19 05:53
- 名前: デイズ
もう1つスレを作ってみました☆←
だって芥敦可愛いんだもん……。
※注意※
◇最近知ったばかりなのでキャラの口調が可笑しくなるかもしれません。
◇1つ1つが長文
◇残念ながら、文才は持ち合わせておりません。
◇たまに誤字脱字して、見つけても直しません。だってめんどくs((((
◇長編すぎる。
◇芥敦ばっかり
以上が大丈夫な方のみ、どうぞ!
リクエストなどありましたら芥敦、太敦、中敦ぐらいまでなら大丈夫です!
よろしくお願いいたします!
▲▽ △▼ ▲▽ △▼
*……執筆中
**……更新停止中
『呼び名』/芥敦>>1
『初デエト』/芥敦>>2
◇◆ ■□ ◇◆ ■□
- Re: 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】 ( No.4 )
- 日時: 2018/08/03 04:43
- 名前: デイズ
Said : 敦
「あ、彼のぉ……芥川さん?此れは一体如何してなのかな?」
「愚者め。其れを着ろと僕は云っておる。判ったなら、迅速に行え。」
「いやいや、待て待てっ!此れ着ろって無理だからっ!」
もう何度目かの「愚者」の言葉を聞き流しながら、芥川に渡された服を突き返す。少し不服そうだったが、直ぐに戻して呉れたのでほっと胸を撫で下ろす。
今、僕らは近くの洋服店に来ていた。(因みに芥川の行き着けらしい。)普通の洋服店って感じで、ふわりと新品な服の匂いが鼻孔を霞める。と云っても、此所は男物の衣服の場所じゃないのだ。だから、此所に大の男が二人居るだけで奇怪な目に曝される訳であって。
然し、当の芥川は無視。するすると羅生門を伸ばして、又何らかの衣装を取って来たみたいだ。
いや、何でこんな事で異能を使うんだよ。面倒臭がるなよ。
「此れは如何だ、人虎。」
目の前に突き付けられた服は、フリフリの白いフリルがあしらわれた爽やかな青緑色のスカート。そして、可愛らしい薄紅のリボンがきゅっと結ばれた薄黄色のブラウスであった。
僕の性別をちゃんと認識しているのであろうか。
先程から此の様な調子である。
「……せめて、性別は合わせて欲しい。」
「何を云っておる、貴様にお似合いではないか。性別等其の様な些細な事は関係あらぬ。」
「……。」
駄目だ。怒りを越えて、呆れしか出てこない。そんなに僕に其の様な少女の服を身に包んで貰いたいのか。彼奴、頭大丈夫かな。
「疾くしろ、時間が無駄には出来ぬ。」
「……判ったよ。」
取り敢えず受け取り、試着室に入りカーテンを閉める。
此れ、着ないといけないのか。女装なんて一度も経験した事がない。したがって、一抹の不安に駆られる訳であって。
頭の中がぐるぐると回って酔いそうになる。其れでもなんとか堪えて、上のシャツとズボンを脱ぎ下着の姿になった。先ずはブラウスから手に取り、袖を通す。フワッと花の様な優しい香りがした。
次にスカート。此れは膝上位の其処まで丈は短く無かった。
そして、ご丁寧にも胸パッドに僕の髪色と同じ鬘が在った。長さは肩に軽く懸かるぐらいだ。
其れもちゃんと身に付け、試着室のカーテンを引いてみると可愛らしい桃色の靴が揃えて置いてあった。僕の靴は無い。つまり、此れを履けって事か。
癪に障りながらも、此れの他に履ける物が無さそうなので、仕方無く履くことにした。
試着室を出て少し右を向くと、芥川が此方に背を向けて待っていた。
意外と純粋なんだな。
芥川の肩を叩き着替え終わった事を伝える。
芥川は此方を振り替えると、ほぅ……と感嘆の息を漏らした。
「驚いた。中々似合っている故驚きが隠せぬ。人虎、似合っているぞ。」
「あっ、そう。」
嬉しそうにする芥川とは反対に僕は不機嫌だった。
だって、此の様な服を着させられ、似合いたくも無いのに似合うと褒められる気持ち。何れ程の屈辱なのか芥川は判っているのか。
苛々とする感情を飲み砕く。
「さて、行くぞ。」
「何処に?」
「何処かだ。」
又、答えになっていない答えを返された。
心なしか、芥川の歩みが少し浮わついており、先程より早足な様な気がするのは、気のせいだろうか。
続き>>5
- Re: 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】 ( No.5 )
- 日時: 2018/08/04 07:42
- 名前: デイズ
Said : 敦
僕は芥川の腕に掴まりながら、じっとりと嫌な汗を掻いていた。何故、此所なのだろうか。
足が少しガクガクと頼り無さげに小刻みに揺れるのは、きっと気のせいだ。
「芥川……、なんだよ此所。」
動揺の隠しきれていない震える声でそう問う。
だって、絶対此所。僕らには場違い過ぎて怖いもの。
この店は全体的に薄暗い。天井には銀色の球体があり、其れが赤、青、黄、緑、橙いろんな色彩が光となってキラキラと輝いている。その光はその球体だけでなく薄暗いため、床にも机にも椅子にもカラフルな色が行き交っている。又、煩い程に鳴り響くギターが特徴的な音楽。確か、ロック……だっけ?其の様な音楽がながれ、低音の音がお腹にぐぅんっと響く。
なんだよ此所。
「其れ位、己で検せ。」
「いや、其れでも限度があるよ!此所何なのさ!」
「ふん、餓鬼め。此所は、大人の店だ。」
「なら未成年を此所に連れて来ないで呉れますぅ?!」
こいつ、突っ込む所が多すぎて吃驚したじゃあないか。
何が、大人の店だ。そうとなれば、せめて齢は二十を越えていないと行けない。僕はまだ十八。まだまだ未成年真っ只中だ。
「大丈夫だ人虎。貴様の今の見た目は、若干二十に見える。」
「だから何?!もう僕帰りたいンだけど!!」
「煩い。なら、誰かに話し掛けられようとも口を開くな。判ったな。」
又、文句を云おうと口を開く前に、芥川が前に足を進めてしまった。なので腕に掴まっていた僕は、引っ張られる様にして連れていかれてしまった。今更後悔しても後の祭りなので芥川が云うように、僕は口を固く結んだ。
誰とも喋るもんか。
「っ!!」
僕は思わず足を止めた。だって、其所には居てはいけない。
……いや、会ってはいけない人物が目の前のカウンター席に座っている。
芥川は怪訝そうにしながらも、僕を半ば引き摺るようにして歩みを進めた。其れと同時に、其の人物とも距離が縮まっていく。
お願いだ気付かないで呉れ。其のまま、通り過ぎて仕舞え。
「誰かと思えば手前ェか。芥川。」
「お疲れ様です。中也さん。」
僕の願い泡沫の如く、さぁっと消えていって仕舞った。
まあ、この近さで気付かないわけが無いか。まさか、其れを狙って此所に来たんじゃ……?
聞きたいにも声が出せないため、じっと待つ。
「其れが手前ェの女か?」
「然り。流石中也さん、お判り頂けましたか。」
「お判りも何も、判り安過ぎるンだよ。其れにしても、彼女中々身長あるな?」
「いえ、ヒールを履いているので少し高めに見えるだけです。」
「嗚呼、そうか。」
中原さんと着々と会話をする芥川。僕は僕で気が気じゃなくて、早く終わらないかと焦っていた。
其れでも、芥川って敬語喋れるのかと少し違うところにも注目が行く。
多分、現実逃避の一つ何だろうけど。
嗚呼、早く終わらないかな。
すると、途中で中原さんが此方をジーっと見つめていることに気付いた。
なっ、何なんだ。
「なぁ、芥川。」
少し重々しく口を開いた中原さん。なんだか、気まずそうな雰囲気が流れる。
「手前ェの気分を害したら悪い。そいつ、探偵社の虎に似てはいないか?」
中原さんの鋭い視線が僕に突き刺さる。
不味い、バレてしまった。
続き>>6
- Re: 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】 ( No.6 )
- 日時: 2018/08/05 01:13
- 名前: デイズ
Said : 敦
肯定を認めた様な沈黙が三人を包む。こういう時に何も云えないんだよっ、芥川!
誤魔化さなきゃ、中原さんにバレてしまうじゃないか!いや、もうバレているけども!
頭の中はパニックになり、一秒一秒時間が過ぎるのが長く感じる。つ〜と謎の汗が背中を伝う。
何も答えない二人を肯定と認めたのか、中原さんの目が細められた時……
「何を云っているのですか、中也さん。 僕が何れ程人虎を嫌って要るのかお判りではないようですね。驚き過ぎて、僕、暫く固まって仕舞いました。」
「いや、そうか。悪い悪い。だよな、変なこと云ってすまんな。じゃあ、二人で楽しんでいけよ。」
少し不自然な気もするけど、中原さんは其れで納得したらしく、又カウンターの方へ向きマスターらしき人に声をかけている。
あ、危なかった〜……っ。
「おい!芥川!危なかったじゃないか!!」
小声で芥川にそう云う。
「ふん、僕にかかればその様な事。赤子の手を捻るくらい容易い事。」
「いや、さっき少し黙っていたじゃないか!」
「知らぬ。」
「おいっ!」
「黙れ。あれを見ろ。」
小声で云い合いをするが、芥川により一旦休戦。
不満ではあったが、芥川の指差した方向に目を向ける。
「……っ!」
僕は驚いて一瞬幻覚かと疑ってしまった。
だって、其所には居る訳がない。いや、この人ならギリギリ有り得そうな人が居るのだ。
「行くぞ、人虎。」
「えっ、ちょっ待って!」
「待たぬ!」
そう云って僕を半ば引き摺る様にして芥川は歩く。いやだぁ、さっきもバレかけたのに〜。
この人には絶対バレる〜。
「あれぇ、芥川君と敦君ではないかぁ!こんな所で何をしているのだい?」
其れは此方が聞きたいですよ、太宰さん!
なんでこんな所にいるんですか!職務は?仕事は?依頼は?任務は?国木田さんは?
と聞きたい衝動を堪えて、僕は黙る。
もう、バレてしまっているから最早隠す事もないだろうけど。
「今日は二人でお忍びデエトかい?羨ましいね〜。」
「然り。楽しい限りです。」
いや、それは多分お前だけ。僕は女装やらなんやらして疲れてるんだ!
「敦君が探偵社を休んだのは、そういう理由だったのだねぇ。」
「……。」
此方に目を向けて、笑いかけてきたけど喋らない。喋るなって云われたし。
然し、少しだけ不穏な空気が左側からしてきた。
「太宰さんからの問い掛けを無視するのか人虎。さもなくば、此の首を切り落としてやる。」
一体お前はどっちなんだよっ!
喋るなって云ったり、喋ろって云ったり、もう訳判んないよっ!!
「……違いますよ。芥川に、休めって云われて。」
「へぇ、芥川君もなかなか強引な事をするようになったねぇ。敦君も其れに従うなんて、お熱いねぇ。」
あははっ、と陽気に笑う太宰さん。
すると、何故か太宰さんは手をあげて、大声で叫び始めた。
「中〜〜也〜〜っっ!!面白いものがあるよ〜〜っ!!」
ギャーッ!!
太宰さん、僕らが面白いからって中原さんにもバラす気だ。ヤバい、来る前に僕だけでも逃げよう。
「あぁ?なんだよクソ太宰。何が面白ぇもんだよ。」
あ〜〜、駄目だった。無理だった。
というか、中原さん此処に来るの早くないですか?
「この二人、実は芥川君と敦君なのだよ。」
笑いを堪えながら、太宰さんはそう云う。
ヤバい、まずい。
中原さんの目が此方を向き、固まる僕ら。いや、芥川は相変わらずの無表情だから、焦っているのかどうなのか。
もう、早くこの場から消え去りたいっ!
続き>>7
- Re: 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】 ( No.7 )
- 日時: 2018/08/05 23:44
- 名前: デイズ
Said : 敦
「あ"?んなの、知ってるぞ。」
……はい?
「あら。判ってたのか、つまらないねぇ。」
「手前ェの暇潰しにはもう飽きた。」
え、ちょちょちょっ。一寸待って!
いいいいい、今、今、中原さん……知ってるって云った?!
嘘だあああっ!!
「人虎、心が煩い。」
「逆に何でお前はそんなに冷静なんだよおおおっ!!」
嗚呼、もう恥ずかしさで昇天してしまいそう。というか、バレているのならこんな破廉恥な格好をする必要は無いわけで。其の事も更に僕を赤くした。
「まぁまぁ、落ち着いて敦君。なにも、今になって判った訳じゃあない。」
「……如何いう事ですか?」
太宰さんはニコニコと笑いながら、中原さんの方へすすすっと視線を向けた。
中原さんは其の視線が鬱陶しそうに手で振り払うと、溜め息を吐いて語り始めた。
「ポートマフィアも探偵社も、手前ェらがそういう関係になってからバレてる。」
「……へ?」
ポカンと呆然となる僕。芥川とそういう関係になったのって、二月程前の話で其の段階でもうバレていたのかと驚きが隠せない。
言葉を発する事はなく、只々固まって仕舞っている僕と芥川を面白そうな目で二人は見る。如何にも、意地の悪そうな笑みを浮かべて。
「いやいや、判らない方が可笑しいよ。探偵社で判らないのは国木田君と鏡花ちゃんぐらいじゃあないかな。この間なんか、敦君と鏡花ちゃんが任務でいないときに、ポートマフィア対策の話し合いをしたのだよ。其の時、芥川君の事にも触れたときに賢治君がね、『ああ、敦君の恋人ですね。』って云いかけて、急いで谷崎君と云い訳したのだよ。いやぁ、あれは傑作だった。」
そう云ってあははっと盛大に笑う太宰さん。何時の事なのか判らないけど、そんな恥ずかしい事があったなんて……。
賢治君も中々容赦がないなぁ。近いうちに僕からあまり広めないで呉れと頼んでみよう。
「此方も面白ェのあるぞ。樋口が最近白い虎の絵を描いてはよくビリビリに引き裂くか、悪意のある言葉を書き連ねるか、落書きをして馬鹿笑いをするものだから理由を聞くと、『此奴が先輩をたぶらかすから!』と云うんだ。其れに対して、銀は虎のぬいぐるみを嬉しげに抱き締め、『新しいお義兄さんになるから。』と笑うのさ。なんだか、結婚に反対する母親と賛成する妹みたいで面白ェだろ?」
そう云ってくくくっと大分抑えて笑う中原さん。ポートマフィア内でもそんな恥ずかしい事が起きているのか。芥川はまだ無表情だけど、少しだけ表情が険しくなったような。
取り敢えず、此の儘、此所に居たら公開処刑を続けられるだけ。芥川に別の場所へ移ろうと提案する。然し、反応はなし。
其れを好いものだと捉えた二人はまた続ける。
「いや、其れにしても二人の行動も中々判り易いよね。」
「お、同感だ。芥川は結構判り易いンだよな。」
「敦君なんかバレないと思ってるのか、引き出しに芥川君の写真を仕舞っていて開けるたびに嬉しそうな顔をするのだよ。」
えっ、なんで太宰さん知ってるのですか?!
「へェ、まだマシだな。芥川は、たまにちっさな虎人形を肩に乗っけてるぞ。ポートマフィア名物だ。」
芥川、何しちゃってるのぉおおっ?!
「ぶふぉっ!嗚呼でもでも、敦君たまに譫言のように芥川君の名前を呟いては赤い顔で始終ニヤニヤしているのだよ。其れでたまに上の空で国木田君に怒られているよ。」
なんで知ってるんですかああああっ!!?
「おおっ、其れは面白ェな。でも芥川もたまに誰もいないと思ってか、羅生門で敦をよく作ってるぞ。銅像みたいなものでよ。」
芥川なにしてんだよおおおおっ!!!
「へぇ。何時か写真を送っておくれ。嗚呼、でも敦君は鏡花ちゃんがいないうちは、芥川君の写真か人形に接吻しているのだよ。」
なっ、ななな何で知ってるんですかああああっ!!?
「あ、芥川もしてるぞ。虎人形に抱き付きながら、愛しげに接吻するんだよ。前に見かけて笑いかけたんだ。」
芥川もなにしてんだよおおおおっ!!!
嗚呼嗚呼っ!!
此所にいると僕が此処で倒れて仕舞いそう!
「行くぞ!芥川!!太宰さん中原さん、失礼しますっ!!」
乱暴にそう云い、二人に背を向け芥川を引き摺る。勿論文字通りだ。
こんな所は一刻も早く、出て仕舞いたい。
恥ずかしい僕らと裏腹に、背中からは相変わらず二人の楽しげな声が聞こえてきた。
続き>>8