大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 銀土 記憶喪失ネタ
- 日時: 2019/09/05 13:27
- 名前: 月
俺は知らなかった
彼奴が俺と出会う前、どんな奴で
どんな人付き合いをしていたのか
そんな事なんて、俺は知らない
また万事屋と喧嘩してしまった
いつも通り自然に仲直りできるかと思ってたけど
そんな世の中甘くはなかった
次に会った時彼奴は
俺の記憶をごっそりと無くしてしまっていた
ーーー
はい、おはようございます、こんにちは、こんばんは
月です。
これは銀時が土方の事、つまり恋仲の事など全部、忘れてしまった話です
一応ハピエンにするつもり
昔の恋人設定で高杉が出てきます
記憶なくした銀時は高杉が恋人だと思っています
土方病みます
これでもかってぐらいに暗いです
それでも良い方、ゆっくりしていってください
- Re: 銀土 記憶喪失ネタ ( No.10 )
- 日時: 2020/02/16 22:41
- 名前: 月
遂に百七十回閲覧…!!
コメントを下さったたじまさんも、皆さんもありがとうございます
こんな駄文ではありますが、精一杯終わりまで書いているところなので是非終わりも読んでいってくださいね
- Re: 銀土 記憶喪失ネタ ( No.11 )
- 日時: 2020/03/23 00:57
- 名前: 月
ーーー
「……ンン…ッ」
ふと目を覚まし、俺は重い体を起こして外を見た
夕暮れ、ということは自室に入ってから眠ってしまっていたらしい
固くなった体を解すために大きく伸びをして立ち上がった
「ーーーッ!!」
耳をすますと遠くの方で足音とともに誰かが叫んでいる声がする
山崎か?総悟か?それとも近藤さんだろうか?
侵入者でもいるのかと俺は近くの刀を片手に身構えた
足音は自室の前の襖で止まり、俺は迎え入れる準備と刀を構えた
すぅ、と数センチ開いた襖ごと俺は侵入者を切った
…筈だったのだが。
切られたのは襖の半分で、俺の刀は見慣れた木刀で止められていた。
その奥には銀髪に綺麗な紅の双眸という、顔馴染みの男が立っていた
「いきなり物騒すぎない?副長さん。ジミーとかゴリラとか総一郎君とかだったらどうするんだよ」
聞き慣れた男の声。
今更何をしに来たのだというのだろうか
もしや、一発殴っただけでは飽き足らず、もう一発殴らせろとでも言うのか。
混乱を必死に押し込め、比較的冷静にと俺は目の前の男に聞いた
「…総悟とか山崎とかだったらこれぐらい避けるか受け止めるぐらい出来る。それより、何の用だ、万事屋。」
「何の用も何も、最愛の恋人に謝りに来たんですけど?それに、お前なんで名前呼んでくれねぇの?いっつも呼んでくれてんじゃん」
さっきから何なんだ。
もしや、高杉が要らん情報を吹き込んだのか?
次から次へと疑問が頭の中に浮かび、混乱しているとふわりと柔らかい感触が俺を包んだ
俺は、銀時に抱き締められていた
「なッ!?手前何してんだ、愛しの高杉になんか命令されたのかよ!?」
慌てて俺は押し返すが、それをいつもの甘く低い銀時の声が制止する
「…ごめんな。俺、記憶飛ばしていたとはいえ、お前に酷え事ばかりしたよな…」
記憶を飛ばしていた…?…ごめん…?
「…お前、銀時、か?」
恐る恐る俺はそう問う
当たり前の事なのに、何故かそう聞いてしまった
名前を呼ばれた銀時は少し嬉しそうな顔をして頷き
「…そうだよ、お前だけの銀時だ、十四郎…」
と俺に笑いかけた
二度と、触れられないと思っていたのに
二度と、名前なんて呼ばれないと思っていたのに
二度と、会えないかと思っていたのに
知らぬうちに俺は泣き出してしまっていた
泣き出す俺を見て銀時は慌てて指で俺の涙を拭い、その手で湿布の貼ってある頬に触れた
「悪いな、こんなでかい痣になるぐらい強く殴っちまって…」
優しく、慈しむように。
いつもの銀時の優しい声と、手が俺を包んだ
俺はそっと、頬を撫でるその手に自分の手を重ね呟いた
「…いつもの、俺の恋人の銀時だ…」
俺は笑って、再び戻ってきた幸せを噛み締めるように何度も名前を呼んだ
銀時は少し頬を赤く染めながら気まずそうに俺に聞いた
「…その、お前、怒ってねぇの…?俺、酷え事したじゃん、色々と…」
怒っていた。いや、悲しかったのか。
分からないが、色々な感情が心を占めていた
なのに、俺の元に戻って来てくれた、それだけで何故か許せてしまいそうな気がする
銀時は申し訳なさそうに目を伏せながら俺の返事を待っている
その愛しい男の額に口付けてやり、俺は一言だけ
「戻って来てくれただけで十分だ、ありがとう、銀時」
と、笑って答えてやった
額への口付けが恥ずかしいのか、俺の返答が嬉しいのか、銀時は顔を赤くして俺につられるように笑った。
「それでも、傷付いたっちゃ傷付いたからな。」
「うぐ…ごめんって…勘弁してよ、今許してくれたじゃん…」
「はは、冗談だ。…愛してる、銀時。」
「お前でも冗談とか言うのな…ッ!!…俺も、愛してるよ、十四郎。」
この幸せがずっと続くように
この愛しい男の側にこれからも居られるように
俺はそう思いながら、銀時と深く口付けをした
end
- Re: 銀土 記憶喪失ネタ ( No.12 )
- 日時: 2020/02/29 19:00
- 名前: 月
はい、やっと終わりました
ここまで見てくださった方々、ありがとうございました
終わりが呆気ない気もしますが、ネタはあったんですよ?
でも、これ以上拗らせてしまうと終わりが見えなくなってくるのでこのendに落ち着きました。
最後に、おまけとして高杉編を書こうと思います。
これ以上は面倒くせぇよ、と思う全ての方々の為に、分かりにくいおまけの内容をお話しようと思います
おまけも見てやるよって方はここで一旦戻ってくださいね
既に投稿されている場合は、そのままお楽しみください
それでは、ここまでご閲覧ありがとうございました
また機会があれば、別の作品、CPになるかもしれませんが駄文にお付き合いくださいね
おまけの内容
・銀時と高杉は昔の恋仲ではあるが肉体関係は持っていない
(名前は十代半ばの交際だったので仲間や友達と分けて特別感を出す為に呼んだもの)
・高杉は今は土方が好き
(気高くいつも冷静さを忘れず、美形な為)
- Re: 銀土 記憶喪失ネタ ( No.13 )
- 日時: 2020/03/19 14:14
- 名前: 月
時は又、遡り。
彼奴が空けていった大きな穴を見て少し笑いながら、俺はまた空を見上げた
本当に綺麗な青空で
それがまるであの土方に似ていると思えた。
確かに、俺と彼奴は付き合っていた
だが、名前で呼び合う程の軽い関係だ。
俺も言うほど彼奴に惚れてはいなかったし、若気の至り、というやつだと思っていた
戦場でその銀髪を血に染めて戦う彼奴の姿は、美しいとは思ったが。
ただ、それだけだった
そして、月日は流れ、俺は犯罪者、彼奴は一般人という立場へと変わった。
彼奴はだんだんと俺から離れていき、俺も思い入れがさほど無かった為すんなりと離れられた。
そして、犯罪者として動いている時に彼と出会った
土方、十四郎
まさに俺の好みの男だった
プライドが人一倍高く、人望も厚い。
そして何より、美形だった
側に置きたい、と
最初に対峙した時に俺は思った
しかし、土方は既に彼奴のものへとなっていて
奪ってやりたいとも思っていた
だから、今回の話は都合が良くもあった。
彼奴さえ連れて行けば、暫くしたら土方を手に入れられると。
そんな時に、いつか、嬉しそうに笑った彼奴の顔がチラついた
ふと、俺は今までの決して深くはない彼奴との思い出を一つ一つ思い出していった
土方が笑えるなら、一回だけ手助けをしてやっても良いと思えた
もしそれを蔑ろにして、俺の元へ来ようとした時は、土方を江戸から連れ出してやろうと思って。
その結果、彼奴は記憶を取り戻し、土方の元へと走っていった
嫌な事、な筈なのに、不思議な程心が晴れていた
「…今度、土方を離したりしてみろォ、その時は俺が貰ってやるからよォ、銀時ィ…」
「晋助様ー!!」
誰に言うのでもなくそう呟いて、らしくもない自分を笑いながらも
自分を呼ぶ同志の元へと、俺は歩き出した
一方その頃
仲直りして俺を万事屋へと送ろうと土方は、俺と二人で歩いていた
「…クシュッ、!」
「?…どうした、万事屋」
「んや、なんか急にくしゃみが…だれか俺の噂でもしてんのかね」
「その場合だと悪い噂とかだろ、万事屋の。」
クスクスと笑いながら、土方は俺を見てくる
「なんて失礼な!?銀さんだってちゃんと仕事はするんですぅ〜…てか、なんで名前で呼んでくれねぇの?」
俺が眉を下げ残念そうな目線を送ってやると土方は顔を赤く染めて目を伏せ
「ンな簡単に呼べるもんじゃねぇだろ、こ、恋人の名前ってのはよ…」
と呟いた
俺はその可愛らしい反応を見せる恋人の耳元に唇を寄せ
「…愛してるよ、十四郎」
と囁いてやった
すると土方は先程より更に顔を赤くし恥ずかしそうにそっぽを向きながら
「俺も、愛してる。…銀時」
と呟いた。
俺は嬉しさのあまり土方を抱き締めた
腕の中の土方は収まりが悪そうに少しもぞもぞとしていたが、暫くすると俺の背中へと腕を回した
この不器用で可愛らしい男の側に
素直じゃなく、どこまでも真っ直ぐなお前の側に
いつまでも居られますように、と俺は心の中で思いながら
腕の中にいる土方の額へと、口付けを落とした
end
お付き合いありがとうございました、大変長らくお待たせしてしまってすみませんでした
元々高杉の心情を綴ろうと思っていたところ、とても良いこのイチャイチャが思いついたのでこのendへと収まりました。
少しでも面白いと思ってくださる方が居たら嬉しいです、それでは
ここまで長い間、お付き合いありがとうございました
また機会があれば、別の作品でお会いしましょう