大人オリジナル小説
- 壊してしまえ。
- 日時: 2011/02/16 19:45
- 名前: 千咲 ◆864fRH2jyw
こんばんはonこんにちは。
ネタがないけど何か書きたいなぁと思いまたスレ立ててみました。
ちなみに花言葉の約束の続編として書くつもりです。
前の話を知らない人でも楽しめるようにしていこうと思ってます。
では、宜しくお願いします。
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【目次】
>>1 プロローグ
>>2 一章 「ガラスの海で、溺れたい」
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- Re: 壊してしまえ。 ( No.11 )
- 日時: 2011/02/18 20:28
- 名前: 千咲 ◆864fRH2jyw
転入生に質問攻めが付き物という事は前から知ってはいた。それが小学校だと酷くなる事も。
知ってはいても、実際に体験するとなるとかなり困ることが分かった。それは人付き合いが苦手な私には、嫌過ぎてたまらない。
だから、イスをしまって教室のドアを開けて、逃げようとした。
――だけど、呆気なく逃亡は失敗に、終わった。
「チャイム鳴るまで教室からは出ないルール、だよ?」
ぐいっと手を強く掴み、聞き覚えのある声で話しかける人物。
宮本、桜だった。
「……少しお久しぶり、だね?」
3秒後に、チャイムの音が響き渡った。
「あー、チャイム鳴っちゃったね。でもまぁいいや、行こ」
私の手に力を加えないでください。痛い。
「手、離して」
「大人しくしてあたしと話してくれるなら良いよ」
尋常じゃない程の手の痛みに負けそうだ。
「わ、分かった、だから離して」
……結局負けました。
「それでいいんだよ」
少し前に見たあの無邪気な笑顔を見せ、宮本桜は私の手を引っ張り、どこかへと走り出す。
「あの、手」
余計痛くなりました。ていうか離して。
「後で離すって言った筈だけど?」
「言われてない!」
そして教室前の廊下を走り抜けて、階段を降りて、ようやく宮本桜の手は離された。
「話って、何?」
「神崎サンの事がもっと知りたくて、ね」
人指し指をくるくると時計回りに回しながら、宮本桜は笑った。
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