大人オリジナル小説

私の居る場所。それは平和な世界であって、[オリキャラ募集]
日時: 2011/03/17 09:22
名前: 梅雨 ◆KTBwIqk/gs

やっぱ、学校行きたくない。
かといって行く先もない。
家に引き返せば熱湯が待ってる。
学校には冷水。
私は何?
何がしたいの?
「生きてる意味」なんてない。
私の周りに「助け合う仲間」なんていない。
敵、敵、敵。
私の居る場所はいじめや人種差別などない平和な世界なのであって、こんな場所ではない筈だ。

初めまして。
梅雨です!
この物語は「いじめ・虐待」要素ありありですw
あ、こちらへ来たからには複雑・ファジー小説の「紫陽花の咲く前に。」の方にも寄ってってはいかがです?((
オリキャラ募集します。

下↓用紙

★・。。・★オリキャラ★・。。・★

名前・(読み仮名)

性別・

容姿・

性格・

ありがとうございました

★・。。・★オリキャラ★・。。・★


脱字・誤字には気をつけますが見つけたら私・梅雨にご報告をお願いします。

感想もよろしくお願いしますm(_)m

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Re: 私の居る場所。それは平和な世界であって、 ( No.2 )
日時: 2011/03/16 18:08
名前: 梅雨 ◆KTBwIqk/gs

第一話  単純な



母が起きる前にこの家から出なくちゃ。
そうしないとまた熱湯をかけられる。
薄汚れたセーラー服を着て、髪を整える。
ハーフアップにしてそして、そろそろと部屋の窓を開けた。
結衣の部屋は二階。
一階の屋根を伝い道路へ出る。
最初は顔を歪ませ、何分もかけて道路へ出ていたが今となっては何十秒で出れるまでに進化した。
靴は部屋の中に忍ばせているし、日用品のすべては結衣の部屋の中にだいたいある。
「おはようございまーす」
いつも朝食を済ませているパン屋の中は外と違いほかほかと暖かい。
朝食など家に出る事なんてないし、ここのパンの方が美味しいし。
「お、結衣ちゃん。いつものかい?」
パン屋のぶっくりと太った主人は結衣に微笑んだ。
主人は結衣の事情を知っているのか、母親の事には触れてこなかった。
そして、パンのお代も払わなくていいと前から言っている。
その言葉から随分と儲かっているのだろう。
結衣にはとてもありがたい。
母親の話なんて聞いたら美味しいパンも不味くなってしまう。
主人は「ほいよ」と結衣にクロワッサンと苺の沢山入ったチーズパンを紙袋に入れて手渡した。
結衣はオレンジの椅子に座ってまだ暖かいクロワッサンを頬張った。
ほんのりと蜂蜜の味がする。
いい朝を過ごせたことに結衣は満足した。
主人は結衣にとって第二の父親みたいなものだ。
第一の父親は母と結衣を置いてどこかへ消えてしまった。
思い出すだけで苛々する。
クロワッサンを平らげると既に時計の針は7時15分をまわっていた。
「おじさん、ありがとうございました」
主人は「また来いよ」としか言わなかった。
結衣はなるべく人に会わないような道を通って学校に行く。
ゆっくり歩いてるつもりなのに、すぐ学校に着いてしまう。
一つ溜息を漏らしてゆっくり歩き出す。
この静かさからまだ誰も来ていない様だ。
コートの襟に顔を埋めて校門を開けた。
しんとした校舎は結衣を拒んでいるようにも見えた。
不吉な落書きがされた上履きを床に叩きつけると、その音が響いた。
やっぱ、来るんじゃなかったかな。
結衣の心は不安に駆られる。

でも、ここで逃げたら―・・・。
結衣は誰も居ない階段を一段一段上った。

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