大人オリジナル小説
- うざい? はぁ?
- 日時: 2011/06/02 22:44
- 名前: ai
始めてです。
よろしくねがいします。
*自分自身いじめをしたこともされたこともないのですが……まぁ、嫌われてはいましたけど。
世の中の
もどかしさとかをどうにかしたくて、描こうと思いました。
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- Re: うざい? はぁ? ( No.9 )
- 日時: 2011/08/06 15:39
- 名前: ai
第三話 「おにごっこ」
「あ……予鈴が」
彼女は、はっと自分の意識を取り戻した。
彼女が居たのは、校舎裏。
体育座りをしながら、ただ、忘れようとしていた。
全部を。
悪魔を。
彼女は顔を伏せながら、辛さをかみしめた。
_教室_
「よっしゃ! 自習じゃん、ラッキー」
彼女に腕を掴まれた少年は、もうとっくに、彼女の事など忘れていたのであった。
自習と言う事で、浮かれているから。
そんな彼のもとに友人がよってきた。
「なぁ。どうする?」
「どうするって何を」
「あいつだよ。悪魔」
その友人の一言のせいで、彼にまた悪と言うものが戻ってきた。
すると彼はにやりと笑い、
「ああ……、探しにでも行くか?」
まるで無邪気に遊びたい子供のように。
いや、狂ったように、虫を殺す子供のように。
それ以上に狂った笑顔を浮かべた。
彼の友人はそれに気づいてはいたが、しかし。
自分もなお、湧き上がる気持ちをとどめる事が出来なかった。
「いいんじゃね、それ」
そう言って彼らは、瞳を濁らせた。
きっと彼らに、制止の言葉は効かないだろう。
彼らには、はっきりとして、彼女をいじめる理由はなかった。
_それでも、あいつをみじめにして、貶してやりたい……_
そう思ったのは遅く、心よりも身体が先に動いた。
_校舎裏
「帰ろうかな……?」
もうここに居る必要もないだろう。
彼女は力なく立ち上がって、帰ろうとした。
すると
「おい」
え……?
「待てって」
嫌……。
嫌だ。
声が聞こえた。その瞬間に、彼女は早く歩き始め、
走る。
だが、後ろから聞こえてきたのは声ではなく、誰かが追いかけてくる足音だけ。
彼女は嫌だった。
今だけは怖い。
怖い……。
そう思ってしまったから。
後もう少しで校門に出れると、彼女が安堵した時だった。
動けなくなった。
お願い、動いて……。
彼女の想いは虚しいものだった。
腕が強い力で引っ張られ、思うように動けないのだ。
彼女が、後ろを見ようと思った時。
耳元から聞こえてきたのは
「つかまえた」
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