大人オリジナル小説

リストカットとイジメ。・・・やめて
日時: 2012/06/20 21:12
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc


はじめまして。冬ノ華 神ノ音と申すものです。
この板で初めて書かして頂きます。
至らないところがおアリだと思います。おおありです。
だから、気兼ねなく言って欲しいです!

注意
・中傷・荒らしはおやめください。
・批判は受け付けますが、あまりひどいものはおやめください。
・私はガラスです。扱い方にご注意を。
・私のことが嫌いという方は今すぐ回れ右で。

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Re: リストカットとイジメ。・・・やめて ( No.35 )
日時: 2012/11/30 20:08
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆H8JcwdYlc6



 

 『お前何時もさぁ女子に優遇されていいよなぁー』
 『マジうざい』
 『所詮顔だけだろ?』
 何も言えなかった。確かに優遇されていたのだ。未流礪は只、その蔑みの声を無視して聞いていた。
 何も言わなかった。言えなかった。だが、自分がこの顔に生まれたくて生まれたのではない。何故それを解ってくれなかったのか。先生にも相談したが結局改善される事はなく、転校した。
 そして、いじめは終わったたが、未流礪の心には深く傷が付いた。正直人と関わるのが怖かった。又、いじめられるのではないか――と思うと急に怖くなったのだ。
 ずっと人の顔色を伺っていた。嫌われるのが怖かった。幸いな事に気兼ねなく話し掛けてくれたが、だが、あの頃の映像が脳裏に流れてきた。自分の意見を通す事も、何も出来なかった。ただ、そこにいるだけの人形だった。冗談を言うなんて無理だった。無駄に神経を使うため、そんな事までに気がまわなかったのだ。
 そして、神経を張り巡らせたのはいいが、肝心なところにまでは気が回らなかった。未流礪の左腕に隠されたリストカットの傷がバレてしまったのだ。
 「え……ナニコレ? お前、リスカしてたのか?」
 頭の中が真っ白になった。何も考えられなかった。ただ、言い訳を考えていた。
 「え。あ……それは……ちっちが……!」
 しどろもどろに言葉を紡ごうとするが、無理だった。何を言えばいいのか解らなかった。ちゃんと話すべきか、それとも違うと言い通すのかどうしたらいいか解らなかった。
 「なんで隠してたんだよ。こんなに切りやがって! 痛かったろ……」
 未流礪はぽかんと口を開けてしまった。初めてだったからだ。リスカを見てキレる人を見たのを。怒られてしまった。
 「え。何とも思わないのか? 俺、こんな事しちまったんだぞ……?」
 「なんで軽蔑しなきゃならねぇんだよ。俺ら、友達だろ? ダチが苦しんでたら助けるのたりめーだろ!?」
 その時、未流礪の心に言乃葉が響いた。そして思った。人は一人では何も出来ないと……。


 
 
 
 
 
 
 
 


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