大人オリジナル小説
- 恋舞う夜 【モデルをいじめてみる。殺ってみる。】
- 日時: 2014/02/11 17:15
- 名前: クルミ ◆8DJG7S.Zq.
消える
1秒
たった1秒の出来事で
恋の実が
――ボトッ
と落ちる
手を緩めるだけで 消えていく
あたしの恋、また 消えていく
羽ばたいて 一緒になる前に 消えていく
今度こそ…
消えないで――――――
もう二度と 泣きたくないから
もう二度と 悲しい思いしたくないから
たとえ 失っても
あたしの胸にだけ 残ってればいいから
もう二度と 悲しい思いしたくないから
もう二度と 泣かないために
――――――
作者挨拶>>1
目次>>2
登場人物>>3
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
- Re: 恋舞う夜 【モデルをいじめてみる。殺ってみる。】 ( No.9 )
- 日時: 2014/02/11 18:05
- 名前: クルミ ◆8DJG7S.Zq.
「次は、霜下、霜下」
アナウンスが流れ、まだまだだなー。と、ケータイを開いては時間を確かめる。
ひとりで地下鉄は、結構心細い
今日は、最近ルリが表紙を取り始めている、ティーンズファッション雑誌、ドリーム アステリの撮影なのだ。
留美から 連絡も届いていた
―――
メンバー 一覧
泉田 藍花
須藤 ユウナ
星崎 きはる
清水 若菜
黒沢 エレナ
朝夷 カイリ
古林 愛
楜沢 ルリ
海雫 リン
令城 美麗
紺野 カリン
内田 絢花
大海 ノノカ
―――
(わー、知らない人いるなあ しかも メンバー多すぎ!!)
打ち解けるのが苦手なルリは 落胆した。
令城さん・紺野さんあたりは、まず、知らない。たぶん雑誌のイメージから違うのだと。
何にせよ、ドリーム アステリは、色んなイメージが集まった雑誌だから。
でも そのメールに続きがあることに気が付いた
―――
心配することはないわよ。
泉田から清水あたりまでは、オレンジ・キャンディ
黒沢から海雫あたりまでは、ロゼピンク
令城&紺野は、DEVILHARTZ…って知ってる?
ロックで派手なブランド。
内田&大海は、最近健闘の、FairyRuby ナチュラルなブランド。
ドリーム アステリは、確かに、明るいイメージやロックイメージのブランドも強いかもしれない。
けど、ほぼ、モノトーンが雑誌を占めているし、ケンカになってもモノトーンブランドは強いの。
人数が多いと感じたかもしれないけれど、一騎に集まることもほとんどないわ。今回が トクベツなだけ。
じゃあ 待ってるわ
☆留美☆
――――
「あ、ルリじゃな〜い♪」
「え?」
顔を上げると、同じく中学一年生の、海雫リンの姿があった。
「リン…!今、乗ってきたの?」
そう聞くと、頷いた
「そうだよ。家、この近くなの。」
明るく笑顔で笑うリンに、にっこり頷く
リンは、ルリと長い付き合い…(と言っても、半年余り)オレンジ・キャンディに前所属していたリンとルリだけど イメージに合わない。と突き放され、今では一緒に、ロゼ・ピンクやムーランルージュで活躍中!
背が合うとか同じ学年とか、二人とも、この中ではしゃべるタイプ っていうのがあって、一番の仲良し。一緒に表紙絵に出た雑誌がいくつもある。
「へえ…」
「ルリは?どこから乗ったの?」
地下鉄便利だよねぇーとリンは笑いながら、路線図を見る
「ここから 2回乗り換えてきたの。紫苑からだよ」
「えー!遠っ!大変だったね。疲れた?」
「あ、うん、結構 座ってても疲れる」
と 会話しつつ。
「あ、メール見たぁ?」
そう言われつつも、リンとしゃべるため、自分はおばあさんに席を譲り、経つ。
「あ、見たよ。リンは?」
「見てない…内容、教えてくれない?」
うん、とうなずいて大まかに内容を伝え、ケータイ開いて、参加メンバーも見せる
「げぇっ!メンバー多いっ!」
「う、うるさい!リン!」
と たしなめつつも 自分もうるさいことに気付く
「…ご、ごめん。でもちょっとやばくない?」
リンが耳打ちする
「…なにが?」
「ほら、留美さんも書いてるでしょ ケンカになったらモノトーン軍団は強いって、でもね、このメンバーに 面倒なヤツが居るの」
と、指で 画面の一部をさす。
「次は、葵沢 葵沢 身体の不自由な方に、席をお譲りください」
(あと、1駅・・)
もうすぐ つく。ということで 少し胸を高鳴らせながら、わたしは、リンの話の続きを待つ
(今頃、二時間目ぐらいかな)
人が、入ったり下りたりをする
「ドアが閉まります」
音が鳴り、プシュー…とドアが閉まる
「優先席近くは、携帯の電源を切り、それ以外の席は、携帯をマナーモードにし、電話はお控えください」
車内に アナウンスが流れる。
「…次は、黒沼 黒沼 席を立たずにお待ちください」
アナウンスが流れる
リンの指の先は、星崎きはると、令城美麗を向いていた。
「…このふたり?」
そう言うと、暗い顔でうなずいた
「令城美麗は 資産家。お嬢様だから いばってるの。でもそれだけならまだマシでしょ でもね…」
「…でも?」
「後輩に態度が厳しいの。マネージャーや先輩には猫かぶって良い子ぶるけど、後輩には ものすごい冷えた態度で、挑発するみたいなの。自分以外の後輩がほめられると、ものすごい怒る。」
「…え…」
「星崎きはるは、泣かせる。今が 大先輩なのをいいことに、自分の実力は大したことないくせに、後輩を責める。エレナさんや らなさん、ユウナ先輩みたいに、実力があって 性格もすてきな人は少ない。」
「覚悟、しとかないとね」
「扉が開きます」
「さ、ルリ 降りよう。よかった 一緒に歩いていける人が居て」
ここから徒歩15分、ルリも、リンと同じ気持ちで、ひとりだと心細かった。
ふたりだと、吹っ飛ばしてもいい気分になる。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15