大人オリジナル小説

【オリキャラ】自傷少女と愛情表現。【募集中】
日時: 2014/02/22 13:34
名前: 妖夢

私は玩具に手を差し伸べた。
私の手を掴もうとした瞬間、私は素早くその手を引っ込めて自慢のロングストレートをはらった。
案の定、派手にこけている玩具の手を掴むと、グイッと引っ張った。

「最近、冬月さんの様子がおかしいようだけど。本人は自分を玩具と言っているわ」

先生がじっくり私達の顔を見渡す。
愛情表現をしていない人も、してる人も、緊張で固まる。
私を除いては…ね。

「・・・また貴方達なの?」
「さあ、どうでしょう?先生だって私の財力が怖くなることでしょうね」
「何が言いたいの、蝶乃さん」
「そうですね。簡単にまとめれば、これはいじめではないということです」

そう言った瞬間、冷たい目でこっちを睨む玩具と、意味がわからないと言った顔で見る先生の顔。
私のアイスブルーの瞳が、玩具を捉えると、玩具は唇を噛み締めた。

「よくお聞きなさいな。これはいじめではなく、教育と愛情表現なんですよ」



【目次】

>>0…プロローグ

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Re: 自傷少女と愛情表現。 ( No.3 )
日時: 2014/02/20 18:16
名前: 妖夢

第二話『裏切り者』sideビアンカ

放課後、私と櫂は夕日に染まる教室に二人だけ残っていた。
櫂は相変わらず、はねた黒髪をしていて、赤い瞳が悲しげに私を見つめる。

「ねぇ、刹那のこと好きなの?」
「は?あ、まぁな」
「じゃあ、刹那に近づかないで?」
「俺が裏切りたいと思ってやったと思ってんのか、お前」
「当たり前よ。裏切りと教育・愛情表現は全く違うの。わかる?」

私のロングストレートが風で膨らむ。
白いワンピース風の制服、水色の羽織り。全部風でさらわれてしまうんじゃないかと思うくらい膨らむと、

「俺だって裏切りたくなかったんだ━━」
「・・・櫂?」
「俺だって裏切りたくなかったよ。でも、仕方ないだろ。ビアンカがいじめられてるのを見た時、俺だって助けてあげたかった。でも、俺の頭は雫のことで一杯だったんだ」

櫂がそう言った瞬間、私は目を瞑って棚に座る。窓際の壁にくっついた棚に座ると、空いた窓から柔らかな秋の風が吹いた。
風が私を包む様な感覚に思わず目を閉じる。

「もう言い訳はいいんじゃない?」































そう言った瞬間、風が記憶の欠片みたいにあの日の事が浮かび上がった。

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