大人オリジナル小説

【オリキャラ】自傷少女と愛情表現。【募集中】
日時: 2014/02/22 13:34
名前: 妖夢

私は玩具に手を差し伸べた。
私の手を掴もうとした瞬間、私は素早くその手を引っ込めて自慢のロングストレートをはらった。
案の定、派手にこけている玩具の手を掴むと、グイッと引っ張った。

「最近、冬月さんの様子がおかしいようだけど。本人は自分を玩具と言っているわ」

先生がじっくり私達の顔を見渡す。
愛情表現をしていない人も、してる人も、緊張で固まる。
私を除いては…ね。

「・・・また貴方達なの?」
「さあ、どうでしょう?先生だって私の財力が怖くなることでしょうね」
「何が言いたいの、蝶乃さん」
「そうですね。簡単にまとめれば、これはいじめではないということです」

そう言った瞬間、冷たい目でこっちを睨む玩具と、意味がわからないと言った顔で見る先生の顔。
私のアイスブルーの瞳が、玩具を捉えると、玩具は唇を噛み締めた。

「よくお聞きなさいな。これはいじめではなく、教育と愛情表現なんですよ」



【目次】

>>0…プロローグ

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Re: 自傷少女と愛情表現。 ( No.2 )
日時: 2014/02/19 18:46
名前: 妖夢

第一話『蝶乃ビアンカ』side刹那

なんで、あたしは虐められているんだろう。
気づくとあたしは、もう嫌われ者になっていた。
大好きな親友たちもあたしを見て嘲笑い、クラスメートは女王様に従ってあたしを見下ろしながら妖艶に微笑む。

━━『蝶乃ビアンカ』。

それは、この学校で一番の完璧少女。
頭脳明晰、容姿端麗、スポーツ万能で、蝶乃グループの超お嬢様。
この学校は蝶乃さんの資金で経営している。彼女に逆らえるものはいない。
だから、彼女がいじめをしてもあたし以外の全員が味方に着く。
あたしは一人だけ暗闇で苦しむのを嘲笑いながら見られるだけ。
彼女はあたしにこう言った。


『これは教育。愛情表現なの』


今、あたしの濡れた冷たい体に、冷たい視線が集まっているのに。
これが教育と愛情表現なら、誰だっていじめをしていいんだよ。
お嬢様だからって、人で遊んじゃダメだよ。

「…ねぇ」

そう呟いた瞬間、悪口はピタリと止まった。
そして、全員があたしに驚いた視線を向ける。
そんな中、たった一人だけ空を見ている彼がいた。
ねぇ、なんで貴方は私に目を向けてくれないの?

『赤城 櫂』

私の好きな人は、白馬の王子様だと思ってた。
でも、それは間違ってたらしい。あたしの震える足が進もうとする。
次の瞬間、あたしは誰かにグイッと引っ張られ、人気のない廊下に来ていた。
そこにいた人物は、黒髪のロングストレートを自慢げにはらってみせると、アイスブルーの瞳であたしを見ている。

「ビアンカちゃん…」
「・・・ビアンカちゃん?まあいいわ。それより__」

細い指がグルグルと回されると、後ろに隠されて、ビアンカちゃんは妖艶な笑みをあたしに向けた。


「貴方、櫂が好きなんでしょ」
「う、うん」


そして、ビアンカちゃんはあたしに背を向けた。
サラサラのロングストレートがふわりと靡くと、ビアンカちゃんは思いもしないことを口にした。


























「櫂に近づかないでね?」

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