大人オリジナル小説
- 黒歴史にしないための文章作法
- 日時: 2014/04/19 15:00
- 名前: TAKE
シリアス・ダーク板に書いているものを、こちらにも転載しておきます。
正しい文章作法を身につける事は、社会派小説の内容に説得力を持たせるために避けては通れないものです。
こちらも作品の参考にして頂ければと思います。
- Re: 黒歴史にしないための文章作法 ( No.5 )
- 日時: 2014/04/19 15:41
- 名前: TAKE
5.アイデアが浮かばない時は
キャラクターや世界観の設定を決めても、いざ書き出すと展開が浮かばない時が誰しもあります。
続きのアイデアが浮かんでくるのを待っている間に、その物語から心が離れ、完結を目指す前に別の作品を書いてしまう、ということもあるかと思います。
何もないところから、どうやってアイデアをひねり出せばいいのか? それは創作をする者にとっては、避けては通れない課題です。
まずはその作品から離れてみるというのも、一つの手です。しかし、いつ浮かんでくるかわからないのに時間をかけたくないという場合は、取材をしてみることを勧めます。
取材といっても、会社を訪問してみるとか、他の書き手に何か質問してみるとか、ということだけではありません。
たとえば、色々な作品を読み込んでみるというのも、取材の一つです。自分の好みだけでなく、作品にとって必要がありそうな要素の詰まった作品を読んでみるといいでしょう。
たとえば漫画家は、人物や背景を描くために絵画の技法を学び、人体の構造や顔の筋肉の動き、風景や建築についての知識などを徹底的に取り入れて、それらのエッセンスを作品に落とし込みます。
何も無いところからは、何も生まれません。
たとえば異世界ものを書くにしても、政治などに関する知識は避けては通れないものです。
サスペンスを書くとき、警察の組織構造・上下関係はどうなっているのか、キャラクターが殺人を犯す時にはどのような感情を持つのか、それは事故の場合と故意の場合とでどのように変わるのか、その行為に至るまでの納得できる理由を作るにはどのような経緯が必要なのか、といったことなどもリサーチした方が、よりリアリティが出ます。
アクションを描くにも、人体がどういう動きをした時に、文章上ではどういう表現をすればかっこよく見えるのか、といった技術的な研究や、スタイリッシュな動きを追及するため、スポーツや武術などに関する研究も必要です。
恋愛を描くにしても、まともに付き合ったことがなければセックスの経験もないというような人が書けば、理想を追いかけるばかりのご都合主義的な展開となり、カップルの間に起こるトラブルや試練も、総じて深みがないチープなものとなります。なので実際に恋愛をして経験を積むか、自分が書こうとしているものよりも少し大人びた恋愛小説を読むか、知り合いの経験を聞いて自分の中に取り入れるといった作業が必要です。
アイデアが浮かばないのは、その作品が栄養不足に陥っている時です。取材によって適切な方面からの情報を得て、栄養を補給してやりましょう。