大人オリジナル小説

Discord
日時: 2014/10/10 19:29
名前: 荒瀬シア

この、物語は血表現、グロテスクな表現が含まれます。

苦手な方は戻ってください。

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Re: Discord ( No.10 )
日時: 2014/10/19 13:25
名前: 荒瀬シア

「はい。レオ。」

そういって母さんは目玉を渡した。

「これを入れるのよ。病院はいきたくないから・・・」

俺は言われたとおりに潰された目玉を取って、入れた。

ヌチュっと音がした。

でも、偽眼だから涙は出ないし、見えたりもしない。

しかも、父さんの目は黒眼だった。

俺は青眼。要するにオッドアイになった。

そして、三年後。

「レオ・・・話したいことがあるの・・・」

いきなり母さんが言った。

それは俺の十二歳の誕生日だった。

「どうしたの?ママ。」

俺はケーキをほおばりながら聞いた。

「私、人を殺したの。」

「・・・え?」

誕生日なのにと思った。が、大好きな実の母親の話を無視したくはなかった。

「あのね、私レオのことしか見えなくなったの。だからレオのためにパパを殺して、レオに目をあげたのよ。ごめんね・・・」

母さんは涙を流していた。

「ママ・・・」

「誕生日なのにこんなこと言ってごめんね。さようなら、レオ・・・」

母さんは自分の寝室に行った。

俺は残った食べ物を冷蔵庫に入れると食器を洗った。

歯磨きと風呂を済ませると布団に入って色々考えた。

(僕のためになんか何で・・・?)

当時オッドアイだからといじめられていた俺は自己嫌悪の状態だった。

だから、目を潰された自分を心の汚い人間だと今でも思っている。

次の日、俺が起きるとテーブルには手紙が置いてあった。

(愛するレオへ

昨日も言ったとおり、私は貴方の実の父親を殺しました。

病院にどうしてもいかせたくなかった。

だって、私が子供のとき、私のおじいちゃんが、お医者さんに

殺されちゃったの。

それは六歳だったけど、私は優しいおじいちゃんが大好きだったのに、

殺されてショックを受けてトラウマになって、病院はいきたくなくなった。

あのときのように貴方が死んでしまうのがいやだった。

だから、お父さんを殺して、貴方にあげた。

お医者さんと同じだって、三年後に気づいたの。

大人気ないわね。ごめんね。

だから、死んで償いました。

今までありがとう。私の大好きな大好きなレオ。

貴方の母親エルヴィより。)

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