大人オリジナル小説
- 猫を飼うということ〜ラグドール〜(BL)
- 日時: 2020/02/25 21:07
- 名前: 白楼雪
はじめましての方、お久しぶりの方、こんにちは。
黒猫の誘惑を書いていました白楼雪という者です。
ちょっと合作(瑠璃色の菖蒲)に集中していたら、気づけばスランプに落ちていました。
その結果、黒猫の誘惑は途中で終わってしまいましたが、あちらは皆々様の思う数だけのエンディングがあるという事で、落ち着いて貰えれば幸いです。
今回此方では『猫を飼うということ〜ラグドール〜』という、
猫擬人化BLを書かせて戴こうと思います。
え?猫義人化ネタ多くないか?って?
………いや、モフはみんな好きですよ(末期)
r18になるかはまだ不明ですが、ほのぼの系で書けたらな、と思っています。
それではお付き合いよろしくお願いします。
- Re: 猫を飼うということ〜ラグドール〜(BL) ( No.6 )
- 日時: 2020/04/13 21:58
- 名前: 白楼雪
瀬川が借りた部屋のあるこの街は、大都会という程ではないがそれなりに都会的で、人口もわりと多く、そのため獣人を見かける事も多々ある。
自然が多くのどかな土地ならば少し珍しく見える事もあるかもしれないが、瀬川は生まれも育ちも都会寄りの地だったため珍しさはなかった。
だがそれでも…。
「お客様、お一人様で良かったですか?」
「あ、はい」
ひょこぴょこ揺れる銀色の三角な耳。
「では、こちらの窓際とカウンター、どちらが良いですか?」
「えと、か、カウンターで…」
案内する際にちらちら見える長いふさふさの尻尾。
「ただいまお冷やとメニューをお持ちしますね」
笑うと細くなる青い猫の瞳。
もう、瀬川の理性は今にも悲鳴を上げそうになっていた。
何時もならば、窓際のボックス席が空いているのなら、そちらに座るのが多い。
だというのにカウンターを選んでしまったのは、少しでも傍で猫のような店員を眺めていたいという、欲求に抗えなかったからである。
(俺は、何をしているんだ)
今日はお昼ご飯を食べて、その後ペットショップ等々を巡るつもりだったのに。
内心ため息をつくと、カウンターを挟んだ向こう側から、店員が氷水の入ったグラスを瀬川の前にそっと置いた。