大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 【オリ】ツンデレと溺愛、S同士の攻防【BL】【R18】
- 日時: 2016/07/14 18:19
- 名前: アマン ◆MiJ.aMrglc
初めまして、アマンと申します。
ボーイズラブ小説を書くのは初ですが、読みやすく面白い作品作りを目指します!
設定としては、高校1年生の男子学生の恋愛モノ。
すでに付き合っています。
どっちが攻めとかはありません。そのときに勝った方が有利に事を進めます。
どちらもサディスティックなので、イジられるのは好きじゃありません。
コメディーを主とします。
■登場人物■
峰村 京哉(みねむら きょうや)
・クール
・ツンデレ
・一人が好きだけど、和希ならまぁいいか、というスタンス。
倉持 和希(くらもち かずき)
・明るい
・溺愛
・京哉大好き人間。
何か感想やアドバイスがあれば、コメントしていただけると、嬉しいです。
- Re: 【オリ】ツンデレと溺愛、S同士の攻防【BL】【R18】 ( No.12 )
- 日時: 2016/09/24 12:08
- 名前: アマン ◆MiJ.aMrglc
■和希side■
ちょっと待って、いや、やめないで。お願いだから。
「京哉のイジワル……」
ソファの上に下ろされた僕は、キッチンに立つ京哉に精一杯の反抗としてそんな言葉を投げかけていた。
「誰がイジワルだって? せっかくお前のために夕飯を作ってやってるってのに」
「やっ、そんなの、いらない」
「好き嫌いはよくないな。ただでさえ毎日お菓子ばかり食べて、栄養が偏ってるっていうのに」
「そういうわけじゃ、ないっ。……っんもう、きょうやぁ」
■京哉side■
甘えた声を出す和希を横目に、僕は料理を続けるフリをする。
本当はもうできている。お粥だ。初めから媚薬を飲ませるつもりだったから、軽めのものにした。
「そろそろできるぞ」
「ね、本当にたべなきゃダメ……?」
お粥を鍋からお椀に移し、レンゲを持って和希のいるソファに行く。
ソファではトロトロにとろけた顔をした和希が、俺にすがるような目で見ていた。
「も、ムリ……」
「ダメだ、食べろ」
俺が、何も分からないとでも思っているのか。
俺が飲ませたクスリはそんなに強いやつじゃない。多分、動くくらいできるだろう。
辛いフリして誘惑し、僕の理性を取り払ってから、主導権を握る魂胆だ。
だけど、焦らされたらお前だって辛いだろう……?
- Re: 【オリ】ツンデレと溺愛、S同士の攻防【BL】【R18】 ( No.13 )
- 日時: 2016/10/30 15:49
- 名前: アマン ◆MiJ.aMrglc
和希side
「あーもう、分かったよ、食べればいいんでしょ、食べれば」
「? 急に物分りがよくなったな」
「そのかわり、アーン、して?」
京哉の形の良い唇が微妙に引き締まる。そしてレンゲを僕にもって行き、「ほら口を開けろ」と甘さもへったくれもない言葉で僕にお粥を食べさせてくれた。おいしい。
なんとかお粥を完食し、媚薬とお粥で熱くなった身体をソファに預けボーっとした。
京哉は皿を下げるためキッチンへ戻った。そんな余裕があるのが忌々しい。僕は立ち上がって、京哉のいるキッチンへ向かった。
「きょーやっ!」
京哉の背中に抱きつく。
「うわっ、あ、和希……。なんだ、もう動けるのか?」
「うん。大分ね。京哉の看病のおかげかな?」
「ふん。看病ね」
「ふふっ」
京哉は手をタオルで拭いた。
彼が振り返った途端、僕は唇を奪われた。
「ぁッ」
すぐにそれは深いものになって、どんどん攻めてくる。
なんだ、京哉だって我慢できなくなってたんじゃん。可愛い。
京哉が唇を離す。いつも通りの無表情だが、潤んだ目によって怖さが相殺されていた。
(ま、僕からしたら、京哉のポーカーフェイスもカッコイイから怖くないけどね)
見つめられて、胸の内側から熱いものが溢れ出した。
「来いよ、俺の部屋」
昂った京哉の声は、いつもよりずっと低音でセクシーで。
あぁ、早くこの声を喘ぎに変えたいなぁ、なんて思いながら頷いた。
- Re: 【オリ】ツンデレと溺愛、S同士の攻防【BL】【R18】 ( No.14 )
- 日時: 2016/10/31 23:19
- 名前: アマン ◆MiJ.aMrglc
京哉side
男にしては細く、女というには骨ばった和希の手を握り、寝室へ連れて行く。
ドアを後ろ手に閉め、鍵をかける。
和希をベッドの縁に座らせて、俺はその後ろに回った。背後から抱きしめて、首筋に軽く歯をたてる。
和希は、行為を誘導して自分の手腕で相手を屈服させるのも好きだが、精神的に有利な立ち位置に立つことも大好きな男である。
つまり、自分に心を奪われた相手に攻められるのは大歓迎という、まったくもって質の悪いSなのである。
振り回していたいのだ。どんなときでも、どんな場面でも、どんな人でも。
「本当にお前は……、」
「っ、ぁ、なに?」
「別に何でもない」
無駄な脂肪も、少しはあってもいい筋肉も、ついていない。まるで大人になる直前の少年のような体つき。細くて、白くて……。
それが俺を、狂わせる。
首筋に寄せた唇は耳に移動して、彼の肌を赤く染め上げていた。
和希は小さな声をあげて、控えめに身体を震わせている。
こんなに美しい男が、自分の愛撫に感じている。それは男の支配欲を高め、そして盲目的にさせる。心を、奪われる。
しかし、惑わされてはいけない。
「なぁ、それ本気……?」
「ぇ? どういう意味?」
「答える気がないならいいけど」
随分と、慣れたあざとさだ。
彼の経験を物語っている。
言いながら、和希のシャツのボタンを外していく。ダメ、なんて言うけど和希は抵抗しない。
そのままするりと滑らかな肌へ手を這わせていく。最初はへその辺り。ゆっくり、ゆっくり、手を上へあげる。
わき腹を撫でると、彼は身をよじらせた。それが楽しくて、何度もやってしまう。
「そこ、ダメだって……」
逃げ場のない俺の腕の中で、和希は震える。さっきより声が大きくなる。
「アッ、もう、ヤダ。そこばっか……。くすぐったいって……」
「くすぐったい? それは好都合だな。くすぐってからヤると感度が上がるらしい」
「ふぁ、えっ、京哉、そんなのどこで知って……」
「教室で誰かが言っていたのを耳にした」
「ッ、もう、この耳年増、っが……」
和希のその言葉に、僕は苛立った。
耳を噛んで、手を一旦離す。そしてわざわざシャツの上から、胸の先端を撫でた。爪でひっかく。
「アッ!?」
和希の体が一瞬強張り、そしてすぐに力が抜けた。俺にかかる和希の体重が、心地よかった。
しかし今はそれに満足している場合ではない。
「……耳年増……?」
「ひゃっ、あ、ヤ、そんな……」
和希の耳に唇を押し付けて、和希の悦ぶ低い声で囁く。
「お前、その意味分かってて言ってる?」
「ダメ、そんな声……。ア、もう、手ダメ、そんなカリカリ、ッ」
「ダメダメダメダメ、五月蝿いよ。黙って喘げよ」
「なんで、そんな、ッハァ、怒ってんの?」
「耳年増の意味、分かってる?
実際に経験がないのに、人の話を聞いて知識だけはあることだよ……。
お前、経験のないヤツに喘がされてるの? それとも演技? 嘘吐いてるわけ?」
「そんなこと、なぃ、っンン!?」
無理矢理後ろを向かせて、強引にキスをする。
唇の外側だけをついばんで、舐めて、焦らした。手の愛撫はそのままに、唇さえも性感帯にするように。
「もう黙れよ、お前……」
俺はキスを深くする。
それこそ黙らせる気で。噛み付くように、口内を攻める。
腹立つんだよ。
俺はお前の過去の男達を知らないから。お前だって、覚えていないんだろ。多すぎてさ。
俺も、そんな男達の1人か? お前の輝かしいモテ史を彩るだけの存在か?
認めるよ。
俺、お前に落ちてるよ。
これでお前を落とせなかったら、ただの負け戦だ。
俺が負ける?
そんなの有り得ない。俺の敗北なんて、俺が許さない。
だからお前も、俺に落ちろ。
- Re: 【オリ】ツンデレと溺愛、S同士の攻防【BL】【R18】 ( No.15 )
- 日時: 2016/11/02 19:26
- 名前: アマン ◆MiJ.aMrglc
和希side
京哉は、僕の言った『耳年増』という言葉に怒ったらしかった。
頭のよい彼は、こんな状況にも関わらず、まるで辞書を読んでいるかのように『耳年増』の意味を述べる。
京哉は例えばプロレスラーのような行き過ぎた筋肉マンではないけれど、それでも僕より随分と肩幅も広くて手も大きくて、男らしい。
僕だって身長が特別低いわけじゃないし、女の子ほど細くないけれど、彼に抱きしめられると、自分が華奢になったような錯覚に陥る。
干渉されるのはあまり好きじゃないけれど、僕は相手を守りたいなんて思わないし、それなら擬似的に守られ役になる方がセックスをしているときは楽だ。下にいると、勝手に気持ちよくしてくれるし、相手も勝手に気持ちよくなっているから。
男の人は、自分が相手を支配していると思うと、興奮するらしい。
それは自分が感じたわけじゃなく、僕がお相手した男性の様子から察したことだ。
だけど、京哉は僕が最初に色仕掛けをしたとき、落ちもしなければ冷たくもしなかった。
僕の誘いを心底喜んでいるような顔で、だけど困ったように、
「僕、愛のないセックスはしたくなくて」
なんて。純情なんだか手馴れているんだかまるで分からないセリフを吐いた。
でも今なら分かる。
京哉が精一杯の強がりをしていたこと。
『僕』という一人称や、『セックス』という絶対に京哉が言わないような言葉で、自分を隠していた。
そんなことに気付かない僕は、彼に興味を持ち、そして付き合うところまでこぎつけた。
正直、知れば知るほど第一印象と全然変わっていったけど、それはそれ。まぁつまるところギャップ萌え。
僕が初体験らしかったけれど、なんだかんだ言って物覚えのいい京哉は、僕の百戦錬磨テクを盗んで応用して、僕と肩を並べるほどになった。
今こうして、僕を素で感じさせることができるようになるくらいに。
ようやく唇を離した京哉に、僕はとりあえず謝っとく。
「ごめん、京哉……。ね、も、許して?」
上目遣いで京哉の顔色を窺う。可愛ければ少しは機嫌も良くなるだろうか。
京哉は、僕の顔に微妙なタッチで触れた。
「お前、受け好きだろ」
「えっ!?」
「だって、何もしなくてもいいもんな。お前ほどなら、自分の反応で相手を好きなように操れるだろうし。
自分に翻弄される相手見てるの、好きなんだろ。
誰も気付かなかっただろうなぁ、お前がSだったとか。受けを楽しむサドなんて、聞いたことないから」
京哉はつい最近までそういうこと知らなかったくせに。
……その言葉は呑み込んでおく。