大人オリジナル小説
- Repeat ―リピート― 【完結】
- 日時: 2010/07/11 12:16
- 名前: 紅翠
- 参照: 名前の読みはコウスイです。
はじめまして。
別館では書くのは初めての紅翠です。
いじめ系を書いていきたいと思います。
挫折するかもしれませんが、よろしくお願いします。
*〜Attention〜*
・荒らしは戻るをクリック。
・暴言、中傷目的の方は電源クリック。
・駄文を読みたくないという方は逃げましょう。
*〜守れる方はお進みください〜*
*〜Guest〜*
・世迷さん
・莉亜羅さん
・彪覇さん
・蒼嵐さん
*〜の4名の方、ありがとうございます〜*
*〜Menu〜*
・Prologue >>1
・Cast >>2
・Story.1 >>3
・Story.2 >>4
・Story.3 >>5
・Story.4 >>6
・Story.5 >>12
・Story.6 >>14
・Story.7 >>17
・Story.8 >>18
・Story.9 >>21
・Story.10 >>25
・Story.11 >>28
・Story.12 >>32
・Story.13 >>33
・Story.14 >>34
・Story.15 >>35
・Epilogue >>36
・あとがき >>37
*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
それでははじまります。
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- Re: Repeat ―リピート― ( No.18 )
- 日時: 2010/07/10 09:03
- 名前: 紅翠 ◆aeqBHN6isk
- 参照: 名前の読みはコウスイです。
*〜Story.8〜* ―彩羽side―
「もう、やだ……」
たいして柔らかくもないベッドに飛び込む。
情けない言葉を発しながら。
身体も心も頭も疲れきった。
その朦朧とした頭の中でナニカを考える。
嫌なこと、全部考えたくないから。まぎらわしたい、ただそれだけの為に。
数秒眼をつぶってみる。
あの脳に直接響いてくる声は聞こえない。
よかった、と安堵の声をもらしながらもどこかに不安な自分がいるのだ。
“もう一人の私”がいないと、すぐに弱い、脆い私は崩れ去ってしまうのではないかと。
「違う……あんなのなくたって。」
言葉では反抗しても、自分の本当の考えがなんなのかは、簡単にわかる。
――ふと、手首が視界に入った。
うっすら紅い数本の線。
その正体はリストカット。
中学3年生のころだ。
受験にも追われ、一番いじめが激しく、もう私の精神が崩壊していた時期。
自分が生きている意味があるの?
だって周りの人は、みんなそう言うじゃない。
“タヒね”って――……
なんでなんだろう。
ただ、普通に学校生活を送っていたつもりだったのに。
――つもり、そう、つもりなんだ。
実際は違ったんだね、私がおかしいからいじめられる。
何言ったって、何したってやめてくれないのは当たり前のこと。
ぜーんぶ、私がいけないんだよね。
じゃあさ、そんないけない、ダメな私は、生きていなくていいんじゃない?
それがみんなの為になるはず。
みんなの願いは、“双音 彩羽にタヒんでほしい”――そうだもんね。
ボロボロの、壊れた精神で、私がだした考え。
馬鹿らしい?――――そんなこと、今でもわからない。
あの考えは間違っていたのか、合っていたのか、おかしいのか、わからない。
けど、あのときの自分のすべてをかけた考えだったことは断言できる。
だから、それを否定することは自分を、私を否定することじゃないかと、苦しくなってくる。
もうわからない。
全部ワカラナイ。
自分はなんなのか、ワカラナイ。
冴島達はなんなのか、ワカラナイ。
私は生きていていいのか、ワカラナイ。
友達って、幸せってなんなのか、ワカラナイ。
疑問の答えがどこにあるかも、ワカラナイ。
ただ、一つ言いたいこと。自分の中に、確かにある気持ち。
それは――――
助けて。
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