大人オリジナル小説
- Repeat ―リピート― 【完結】
- 日時: 2010/07/11 12:16
- 名前: 紅翠
- 参照: 名前の読みはコウスイです。
はじめまして。
別館では書くのは初めての紅翠です。
いじめ系を書いていきたいと思います。
挫折するかもしれませんが、よろしくお願いします。
*〜Attention〜*
・荒らしは戻るをクリック。
・暴言、中傷目的の方は電源クリック。
・駄文を読みたくないという方は逃げましょう。
*〜守れる方はお進みください〜*
*〜Guest〜*
・世迷さん
・莉亜羅さん
・彪覇さん
・蒼嵐さん
*〜の4名の方、ありがとうございます〜*
*〜Menu〜*
・Prologue >>1
・Cast >>2
・Story.1 >>3
・Story.2 >>4
・Story.3 >>5
・Story.4 >>6
・Story.5 >>12
・Story.6 >>14
・Story.7 >>17
・Story.8 >>18
・Story.9 >>21
・Story.10 >>25
・Story.11 >>28
・Story.12 >>32
・Story.13 >>33
・Story.14 >>34
・Story.15 >>35
・Epilogue >>36
・あとがき >>37
*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
それでははじまります。
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- Re: Repeat ―リピート― ( No.4 )
- 日時: 2010/07/08 15:29
- 名前: 紅翠 ◆aeqBHN6isk
- 参照: 名前の読みはコウスイです。
*〜Story.2〜* ―彩羽side―
カサッ……
「!!」
机からハラリ、と落ちた紙切れを慌てて拾う。
絶対に周りに見られたくないから――。
くしゃくしゃの、ちぎられたのがわかる紙切れ。
そこには汚い字で、
『放課後、体育館裏に来なさい。』
と、たったそれだけ書いてある。
――これは、私が宝洞達からの最初のいじめの時に渡された紙。
今までのことで、「どうせいじめだ」とわかっていたから、素直に体育館裏に行った。
だって、例え従わなくても結果は同じだということも、わかっていたから。
そして予想通り、私は蹴られた。殴られた。真冬の水を浴びせられた。踏みつけられた。
暴言を吐かれた。生きることを否定された。――存在を、否定された。
ずっと、ずっとやられてきたこと。
だから、特に悲しくなんてなかった。
身体が悲鳴をあげていても、心はなにも動かなかった。
だって。
もう私の心はとっくのとうに、深い闇の中に沈んだまま。
這いあがれないでいるんだもの。
そんなことを思い出し――。
頭をぶんぶんと振って、嫌な思い出を脳から消すと、
私は紙を机の奥底にしまった。
……捨てるわけにもいかない。
別に今さら誰かに見られたところで、私がいじめの標的のことなどすでに知れ渡っているのだから、かまわないかもしれないけれど。
けど、どうしても――――。
紙から、宝洞の視線が突き刺さるような気がし、捨てられないのだ。
……急に悪寒が私の身体を襲い、ブルブルっと震えた。
今思えば、これが、この平凡な――。
そう、平凡ないじめ生活を変える、前兆だったのかもしれない。
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