大人オリジナル小説
- Repeat ―リピート― 【完結】
- 日時: 2010/07/11 12:16
- 名前: 紅翠
- 参照: 名前の読みはコウスイです。
はじめまして。
別館では書くのは初めての紅翠です。
いじめ系を書いていきたいと思います。
挫折するかもしれませんが、よろしくお願いします。
*〜Attention〜*
・荒らしは戻るをクリック。
・暴言、中傷目的の方は電源クリック。
・駄文を読みたくないという方は逃げましょう。
*〜守れる方はお進みください〜*
*〜Guest〜*
・世迷さん
・莉亜羅さん
・彪覇さん
・蒼嵐さん
*〜の4名の方、ありがとうございます〜*
*〜Menu〜*
・Prologue >>1
・Cast >>2
・Story.1 >>3
・Story.2 >>4
・Story.3 >>5
・Story.4 >>6
・Story.5 >>12
・Story.6 >>14
・Story.7 >>17
・Story.8 >>18
・Story.9 >>21
・Story.10 >>25
・Story.11 >>28
・Story.12 >>32
・Story.13 >>33
・Story.14 >>34
・Story.15 >>35
・Epilogue >>36
・あとがき >>37
*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
それでははじまります。
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- Re: Repeat ―リピート― ( No.5 )
- 日時: 2010/07/08 16:19
- 名前: 紅翠 ◆aeqBHN6isk
- 参照: 名前の読みはコウスイです。
*〜Story.3〜* ―彩羽side―
「双音さん」
まだ、じん、と痛みが残る腕を、おさえながら帰っていたその時。
後ろから、よく透る声が聞こえた。
……少なくとも宝洞達ではない。
誰だろう、と、ゆっくりと後ろに振り向く。
もしかしたら、私の眼はうつろだったかもしれない。
ぼんやりとした視界に映ったのは、女子2人と男子1人。
特に顔に見覚えはないが、クラスメートだったかもしれない。
よく覚えていない。
そんなこと覚える暇もないほど、私の脳は、いつも嫌な感情が渦巻いていたから。
……ああ、けど名字を知ってたんだからクラスメートかな。
でもまあ、誰であろうと、なぜ私に話しかけるのだろう。
クラスメートなら、私に関わるとどうなるか、わかっているくせに――……。
ずっと黙っている私を見て、顔を見合わせる3人。
――なに、なんなの。
早くしてよ。
私から言うことなんてなにもないの。
用があるならさっさと言いなさいよ。
次第に苛立ちがふつふつと湧いてくる。
それでも向こうはなにも言おうとしない。
もういい……。
別に家でなら幸せに過ごせるわけでもないし、急いでいるわけでもない。
けど、この人たちに使う時間もない。
そう思い、踵を返すと、やっと黙りこくっていた口が開いたようだ。
「ま、待って。私……冴島 杏那。
双音さんに、話したいことあって。」
冴島?……ああ、そういえばクラス委員がそんな名前だった気がする。
「なに、冴島さん。話したいことって。」
私に、標的に関わっては駄目と、わかってるくせに。
何を言うつもりなの。
――――貴方達も、いじめしようっていうの?
冴島の言葉が発せられる数秒の間に、嫌な想像が頭をよぎる。
それでも、「別にもういい」そんな感情もあったことは確か。
もう何があったって、人生が大きく変わるわけでもないしね。
いじめが増えるだけでしょ?たった、それだけのこと。
1個だろうが2個だろうが変わんないわよ。この生活はね。
「ほら、杏ちゃん……早く言いなよ……」
「俺が代わりに言おうか?」
下を向く冴島に小さい声で呼び掛ける2人。
ホント、早くしてほしいわ。
きっと気のせいでしょうね。
2人が笑っていたように感じたのは。
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