大人オリジナル小説

君の吐いた嘘 いじめ
日時: 2011/01/16 23:36
名前: リクア

こんばんは!!

このリクアの小説2個目!!

今回は実話だけでなく、9,5割をフィクションにしたものを書きたいと思います

それでは宜しくお願いします


○登場人物○
主人公
・翡翠 翼(ひすい つばさ)♀

いじめの主犯・裏切り者
・美空 久留(みそら くる)♀

主犯に従う人達
・郷田 當麻(ごうだ とうま)♂
・赤崎 澄(あかざき すま)♂
・瑠璃 京子(るり きょうこ)♀
・水原 みさ(すいはら みさ)♀


順次増えるかも…。

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Re: 君の吐いた嘘 いじめ ( No.24 )
日時: 2011/03/08 21:24
名前: リクア

第五話『始まった地獄』

ふと気がついたとき、私は布団の上に居た

ぼんやりとする視界で周囲を見回す

ここは…私の部屋?

むくり、と起きあがると私の布団につっぷす様にしてお母さんが眠っていた

スヤスヤと、静かな寝息を立てているお母さんを見てから、視線を窓の外へやる

もう闇は薄れ、世界が太陽の恩恵を受けて輝き始めているのを見て、少し頭が混乱する

えっと…今は、いつなの?

時計で時間を確認しようとしたけれど、私の部屋に時計は無い

仕方なく私は掛け布団を静かにはずしてベッドから出た

「ん…」

少し手がお母さんに当たって、お母さんが小さな声を出す

ドキッとして振り返ると、お母さんは幸せそうに口元を緩めて眠っていた

きっと、いい夢を見ているんだろうな

そう思って、クスクス笑いながら時計のあるリビングへと向かった

私は時計を見て目を瞠った

時計の短針は時計の六を指している

ということは、午前六時?!

嘘だ…

とっさにそう思った

だって、私、昨日の晩御飯食べてないもの…!

待って、ちょっと待って

頭が混乱している

もし本当に今が翌日なら、昨日藍が家に来て… それから…

   それカら、私はドウシたノ?

凄く怖くなったのは覚えているけど、それから私はどうしたの?

グラリ、と体が傾くような感覚がしてそばにあったテーブルに手を着いた

覚えてない…

あの後、ご飯を食べた記憶も、お風呂に入った記憶も、お勉強した記憶も―――ナイ!

じゃあ、やっぱり私はずっと眠ったままだったの?

ぐるぐると頭の中でいろいろな考えが回っているのを感じながら、私は部屋に戻った


ちょうど部屋の前まで来たところで、中からお母さんが出てきた

「あぁ、翼! 目が覚めたのね! あなた、家の前の植込みの木の陰で倒れていたのよ!」

安堵の笑みを浮かべたお母さんが走ってきて、私の体をぎゅうぎゅう抱きしめる

まるで、私がそこにいることを確かめるように

でも、それよりも気になることがあった

「私が、どこで倒れていたって言ったの? お母さん…」

私の問いかけに、お母さんは不思議そうな顔をして首を傾げる

「え? 昨日、あなた、植え込みで倒れていたの… まさか、覚えてないの?」

その言葉を聞いて、脳天から氷の槍を差し込まれたような気がした

やっぱり、藍が来てから一日経っていたんだ!

頭の中でこんがらがっていた鎖がゆっくりと解け出す

昨日、藍が来たときの恐怖と、急速に遠のいていった意識

今の時間と、私の脳裏に焼き付いている藍の恐ろしい顔

私は怖くなりすぎて意識を失い、さらに翌朝まで眠り続けていたのだ!

なんという事だろう…! これで、まだこれからもこんな日が続くのなら…

そこまで考えて私は考えることをやめた

代わりに震えだした自分の体を両腕抱きしめる

どうしよう、どうしよう、どうしよう!

どうしたらいいのか分からず、とりあえず私はお母さんと別れて自室へと入った

ドアにもたれかかり、そのままずるずると床に座り込む

疑問が頭の中で渦巻くのを感じながら、私は翌朝登校した


*―――朝の学校――*
  ガラララ…

静かに教室の扉を開けて私は室内に入る

途端に、体に刺すような視線をたくさん感じる

つと顔をあげると、意外と近い場所に久留の顔があった

ニタァ、とあやしく口元を歪めてどこか楽しそうな空気さえも感じられる程凶悪な顔―――

数日前まで、こんな顔を見せなかった親友を悲しい気持ちで見やる

何が歪んでしまった? 何が壊れてしまった? 何がいけなかった?

記憶を引っくり返してみても、その手がかりは見つからない

何がいけなかったのか、原因は全く分からない

突然久留が右手を静かに上げたかと思うと、みさと藍が掃除用具入れからモップとほうきを持ってきた

一瞬、それがどういうことを示しているのか分らず、思わず私はフリーズしてしまう

そしてその意味を脳がはっきりと認識したころには、もう手遅れだった

高々と振り上げられたほうきと、床に押し付けられている私

取り外しが可能な、水につけて使用するタイプのモップが取り外されているのを横目に、私の頭に向ってほうきが振り下ろされた

  ガンッ

鈍い音と一緒に顎を床に思い切り打ちつけてしまう

 ガン、ガンッ、バキィ!

他のクラスメート達もそれぞれの手にほうきやモップなどを手に私に群がってくる

殴られるたびに体のあちこちに痛みが走り、段々痛みが麻痺してくる

そして、みんなが退けた時、その先にモップの先についている布の部分を持った澄が居た

細かい毛の先から、水が滴り落ちている

ポタポタと床を濡らしながら澄が私の前まで来た

ぐい、と頭を上げられ、さらに他の人が無理やり口を開けさせる

まさか…!

涙を滲ませながら澄を見上げると、澄はこの場には相応しくない、清楚で可憐な微笑みを浮かべた

「そのまさかだよ。はい、お前にはこれがおいしいもんだろう?」

丸めたモップの先を口の中に思い切り突っ込まれた!

吐き出そうともがいても、しっかりと押しこまれていてできない

どうしよう、このままじゃ息ができな…!

これが、私の地獄の始まりだった…

これからどういう事になるのか、自分でも検討が着かない

誰か、助けて!

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