大人オリジナル小説

日時: 2011/10/20 22:18
名前: 桜

初めまして。

社会問題系の小説を書きます。

すみません、文才ないです;;

下手ですが、よろしくお願いします。

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Re: 私 ( No.22 )
日時: 2011/10/17 13:22
名前: 桜

自分の部屋。

鍵を閉める。

両親は仕事でいないから、家の中は静か。

聞こえるのは、私の呼吸音だけ。

パサッ・・・。

サオリの日記を机の上に置いた。

引き出しを開け、カッターを取り出す。

決心がにぶらない様に、早くやらなくては。

制服の袖をまくる。

カッターの刃が光る。

怖い、怖いよ・・・。

私は震える腕に力を入れ、手首にカッターをあてた。

こんな事では死なないのに、何故こんなにも怖いの?

自分の体を傷つけるのが怖いの?

サオリの体を何回も傷つけたのに。

自分の体は傷つけたくないの?

なんて我儘。

サオリは私のせいで死んだのに。

カッターが、私の手首に1本の線を作った。

鋭い痛みがする。

リストカットが、こんなのも痛いなんて知らなかった。

でも、サオリはもっと痛かったでしょ?

苦しかったでしょ?

私は何本も何本も線を作る。

涙が出てくる。

痛みで?

苦しみで?

喜びで?

サオリを殺した罪が、少しでも軽くなった喜びで?

こんな事で?

手首を切った事で?

そんなので、許される訳がない。

私は一生、サオリを殺した罪を背負わなくてはいけない。

私はサオリの日記の最後のページを開いた。

真っ白なページ。

私は、出なくなったボールペンの先に、自分の血をつけて字を書き始めた。

私がこの事を、一生忘れないように。

サオリを殺した罪を、忘れないように。

私の中にいる、サオリ。

私を恨んでいるでしょ?

私はサオリ。

アヤカではなく、サオリ。

―――――――――――――
 9月27日晴れ

私は人を殺した。
殺されて当然の人間だ。
私を苦しめた人間だ。
名前はアヤカ。
この血はアヤカの血。

―――――――――――――

そう、私はアヤカという自我を殺した。

殺されて当然。

私を殺した人間だから。

私をいじめて苦しめた人間。

綺麗な紅い血。

アヤカの血。

私はサオリ。

カワナカ サオリ。

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