大人オリジナル小説

お兄さんがくれたもの
日時: 2011/10/31 18:30
名前: グメ@

説明はなーし!かくぞー、おー!

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Re: お兄さんがくれたもの ( No.4 )
日時: 2011/11/03 10:23
名前: グメ@

tuduki.


私は携帯を取り出した。


こういう時は、沙耶だ。


「…もっし〜?フミ?」


「うん、フミ。」


「どーしたの?また、なんかあった?」


沙耶は、2年生の時からの親友。


「うん、また日直押し付けられた。」


「うっわ!また桜?」


「…と、ゆかちゃん」


4年の時に鹿児島に引っ越してから、電話で私たちは繋がっている。


「酷い!うんわ、ナイワ〜。ガキでしょ。ゆかと桜。もうあれだね。人に踏みつけられる床と、お金目当てで雇われるさくらだね。」


「うん、もうやだ…」


「確かに酷いけどね。あんたも突っぱねなさいよ。「いやだ」って。」


「できないよ…」


沙耶が言うほど、簡単には言えない。そんな勇気があるならばもう、言ってる。


沙耶がいなくなってから、ほかの友達もどんどん私から離れて行って…仲間なんて、一人もいないんだから。


「沙耶、そっちは平気なの?」


「ん?まーねー。」


実は沙耶は持病の持ち主なのだ。


体中が動かなくなる病気。


だから沙耶もきっと、私よりも傷ついた。


他と違う自分に、すごくコンプレックスを抱えて…。


とても繊細なんだ。


周りに迷惑をかけないために、明るくいる。


たったった


階段を上ってくる音が、部屋の外から聞こえた。


お母さんかもしれない…!



「フミ〜?入れて頂戴」


…。うん、機嫌がいい。


でも、でも、怖いけど…。


「ごめん、沙耶。いったん切るね。」


「わかった。バイバイ。…気をつけんのよ」


沙耶はきっと察してくれて、そう言ったんだろう。


うん、大丈夫。気を付けるから。


私はお母さんのお願は何でも聞いてきた。


お母さんが部屋に入りたいって言ったらいつも入れてた。


家でもこうだから学校でも弱いままなのかな?


ガチャッ


「ふふふ、ごめんさっき。驚かせちゃったわね。」


驚くっていうか怖かった。


「…うん、平気だよ。びっくりしたけど。」


「はぁ〜よかった。うちの子は繊細じゃないからこういう時助かるのよね〜」


むかつく。でも、そんなこと言ったらお母さんに怒られる。


だから、言わないの


「それに比べて鹿児島の沙耶ちゃんはすごく繊細だものね〜。大丈夫なのかしら。」


…そうね、沙耶は繊細だけど、平気だよ。強いもの。







私と違って強いんだもの

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