大人オリジナル小説
- シリアルkiller
- 日時: 2012/01/12 16:18
- 名前: 菊茶
はじめまして。
菊茶です。
文章力は皆無ですが、気合で頑張ります。
※多少のグロなどはご了承くださいませ。
- Re: シリアルkiller ( No.8 )
- 日時: 2012/01/19 15:49
- 名前: 菊茶
5話
「今日からこのクラスで3ヵ月だけお世話になります。川瀬那美です。」
パチパチと少しだけ拍手。
『川瀬那美』とは私、五十嵐亜麻埜のことで
潜入の為、偽名。
そしていつもの茶髪のショートカットではなく黒髪のロング
黒の伊達眼鏡。
病弱でおとなしい少女 …という設定。
3ヵ月の間に校長を殺すという相手側の条件で転校。
その相手、つまり依頼者である英語の教師は私の担任。
いつでも行動を起こせるようにサポートしてくれるらしい。
「じゃあ川瀬さんは…後ろの端の席ね。」
後ろの端の席に行き着席。
周りの生徒は興味の眼差しでこちらを見ている。
『絶対に目立つなよ。殺し屋の掟だからな。』
昨日の神崎の言葉を思い出すが、案の定目立ってしまう。
仕方ないよ。転校生だもの…。
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴った。ホームルームが終わった。
と同時に生徒が席を立ち私の周りを取り囲む。
「どこから来たの?」
「なんて呼べばいい?」
などのよくある質問。
その中に奇妙な話が混ざっていた。
「ねぇ、いつもこのクラスの『海山里穂』って奴いじめてんだけど
―――― 一緒にするよねぇ?」
悪意のある笑顔。この女はこのクラスのリーダーなんだろう。
私を試すようにそう尋ねた。
「いじめ?馬鹿じゃないの?私は殺し屋をやってんだぞ?」
なんて言ったらものすごく目立つだろう…やめよう。
しばらく悩んでいると本鈴が鳴った。
「チッ…後で答え教えてね〜。」
そういい残し自分の席へ帰っていった。
…どうしよう。
高校生にもなっていじめに加わるなんて幼稚なことしたくない。
でも断ればいじめられ変に目立ってしまう。
この高校に転校してきた理由はただ一つ。校長を殺すことだ。
それだけ遂行できればいいのだ。
勉強なんかそっちのけ。つか勉強する意味ないし…
「あの…よろしくね?」
隣の女子が小声で話しかける。
「あぁ。よろしく。で?名前なんだっけ?」
隣の子の名前ぐらいは覚えようと思った。
「海山里穂です。」
あ、あのいじめの標的の。
リーダー女子がこっちを睨んでいる。恐ろしい面しやがって。
『無視をしろ』と合図を送っているらしい。
とりあえず何をすればいいのか分からない。
これが板ばさみってやつか。
そう思いながら妙な空気のまま1限が終わった。