大人オリジナル小説
- いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者
- 日時: 2012/10/28 17:42
- 名前: はこりんご
はじめまして、はこりんごです!
コメントとかアドバイスしてもらえたらうれしいです。
絶対返事します。
荒らしなどはやめてください。
登場人物
杉沢 夢 (すぎさわ ゆめ)
赤石 栗香 (あかいし りか)
畑井 加奈 (はたい かな)
光達 沙奈 (ひかりだ さな)
渚羽 琴音 (なぎさわ ことね)
高杜河 七海 (こうずか ななみ)
南野 香菜李 (みなみの かなり)
陸野衣 千夏 (りくのえ ちなつ)
プロローグ
>>1
第一章
>>2 >>3 >>4 >>5 >>6
>>7 >>8 >>9 >>10 >>11
>>12 >>15 >>16 >>19
第二章
>>24 >>25 >>28 >>30 >>33
お客様
うさ(。+`・∀・)b様
フレア様
麻衣様
エリア様
灰歌音 麗歌様
エルセ(かの)様
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- Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.16 )
- 日時: 2012/10/22 13:36
- 名前: はこりんご
放課後。
きてしまった地獄。
今すぐ家に帰りたい、その気持ちでいっぱいだった。
しかし、それは不可能だった。
栗香は帰る用意をして私のもとへ来る。
「ねぇ〜♪どこに行く?」
栗香はそう言って私の机にカバンをおいた。
私は自分のカバンを床においた。
ここで逆らったりしても無駄だ。
そんなことは昔からわかっていた。
加奈はにっこりわらい、栗香にこう言った。
「夢の家に行こうよ!」
栗香はわらっていた。
最悪だ。
わたしの家に栗香たちが来る。
家に帰りたいという願いがこんなかたちで叶うとは思わなかった。
こんなことを望んだわけではない。
「いいよね?夢ちゃん‥‥‥‥‥‥」
栗香の声が怖い。
栗香の存在が怖い。
栗香のいる学校が怖い。
もう、世界が怖い。
うなずかないとまたシツケされる。
でも、家に栗香たちが来たら、すべてが絶望的だ。
「は‥‥‥‥‥はい。」
震えた声で、家にくることを許可してしまった。
それ以外どうすればよかったのだろう。
どっちみち私は傷つくだけだ。
「じゃあ、行こうか。」
3人でわたしの家へ。
今日はとりまきたちはいないみたいだ。
きっと、部活だろう。
私は部活なんて興味はない。
それに、もしも部活に入りたくても、
入れないでしょ?きっと。
みんなで青春ごっこのために放課後をつぶす気はない。
「おじゃましま〜す!」
栗香たちはわたしの家につくとハイテンションでそう言った。
私は自分の部屋にカバンを置いてからリビングへ。
すると栗香はソファーでくつろいでいた。
勝手にテレビをつけ、テーブルにおいていたクッキーを食べていた。
「夢、飲み物」
加奈はそう言って、カバンの中からノートを取り出した。
私は冷蔵庫からジュースを出して、栗香たちにわたした。
「私も、夢って呼んでもいい〜?」
栗香はかわいい声でそう聞いた。
私にはうなずく以外の選択肢はなかった。
栗香は喜び、コップを片手にクッキーを食べる。
その姿はお嬢様のように見えた。
上から目線でしゃべり、すべて自分の思いどおりと思っている。
それに、栗香は実際、モテる。
男子から告白なんて驚くことではない、というくらい。
「夢、携帯持ってないの〜?」
栗香はそう聞くとポケットから携帯を取り出した。
私は自分の携帯を栗香に差し出した。
今は素直に言うことを聞かないと、家の中がめちゃくちゃになる。
「メアド交換しよ〜」
栗香がそう言った時にはもう、私の携帯は栗香がもっていた。
強制的にメアドの交換。
メアドが今までバレなかったのもおかしかったのかもしれないが、
メアドは絶対に知られたくなかった。
どんなことをされるかわからないから。
「いつでもメールしてね♪」
栗香はそう言って私のケータイを、私の顔に投げた。
ケータイは私の顔に当たった。
すごくいたかった。
栗香は笑いを必死にこらえている。
加奈はその瞬間をケータイで撮っていた。
顔が痛い、心が痛い。
もういやだ、何もかも。
私は栗香をにらみそうになった。
しかしそんなことをしたら、あの時と同じ。
またシツケされるだけ。
それなら、私は___________わらえばいい。
「ごめんね。わざとじゃないの〜」
わらいながらそう言う栗香。
加奈も一緒にわらってる。
そして、私もわらう、にっこり、声はいっさい出さずに。
その時、栗香と加奈はわらうのを止めた。
なんでわらっているの?とでも言いたいような顔で私を見つめていた。
「なんなの!あんた、ムカつくのよ!」
栗香はそう言って私にジュースの入ったコップを投げた。
私はとっさに顔を腕でかばった。
コップは割れ、その破片が私の腕にささった。
私は必死にわらった。涙がこぼれそうだった。
今にも泣きそうだった。
でも、私はわらった。
痛かった。すごく痛かった。
しかし、腕は痛くなかった。
そのかわり、心臓が張り裂けそうだった。
心が痛かった。
痛くて、痛くて。おかしくなりそうだった。
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