大人オリジナル小説
- コミンテルン
- 日時: 2014/02/14 17:59
- 名前: 偽akuma
新akumaとしてakumaと言う名は消えることはない。
登場人物
赤村 共太 (せきむら きょうた)
主人公の1人。
愛里 義国 (あいさと よしくに)
主人公の1人。
吉川 竹男(よしかわ たけお)
父親は、とある会社の社長の息子
本山 美里(もとやま みさと)
父親が、幾つもの会社を束ねる「本山財閥」の会長。いわゆる、お嬢様。
三ツ屋 愛梨(みつや あいり)
「三ツ屋財閥」の会長の娘。こちらもお嬢様的な者。
山元 里美(やまもと さとみ)27歳
2年5組の担任・・・父親が学園長。
伊藤 利夫(ごとう としお)53歳
2年5組の副担任。あまり学校には居ない
- Re: コミンテルン ( No.3 )
- 日時: 2014/02/14 18:54
- 名前: 新akuma
【始まり】
「後藤先生」
「赤村君、どうしたんだい? 」
「今日も5組は喧嘩です」
「判るよ、でも大丈夫だ。先生が解決してあげるからな」
俺は、この学校で一番信頼している後藤先生にいつも起きている5組の喧嘩のことを話した。ただの喧嘩ではなく、「本山財閥」と「三ツ屋財閥」の会長の子供らの喧嘩で、取り巻きも居るのだ。他のクラスでは敵対する会社の社長の子供に嫌がらせをしたり、することも多いのだ。そして、この学校では庶民の子供は社長の子供の奴隷みたいな扱いを受けることが多い。教師陣これを黙認するという始末で、もはや無法地帯であるのと同じである。だが、後藤先生だけはこれらの解決に動いていた。
「とにかく、先生は重要な会議があるからそろそろ急ぐぞ」
「はい」
俺は、5組の教室へ戻った。
教室へ戻ると、大きなグループが2つあった。1つは本山美里とその取り巻きの集団。そしてもう1つは三ツ屋愛梨とその取り巻きであった。それぞれなにやら話しをしているらしいが、「○×会社は潰れるらしいですわ」とか「あの会社潰れないかしら」とかそう言った内容の話しをどちらもしているようであった。俺としては世界全ての会社が潰れてくれると嬉しいのだが。
「また、あの教師と話ししていたのだな」
「悪かったな・・・あいつらの話をしていただけだ。それ以外の話はしてないぞ」
「なら問題はないが」
どちらのグループにも属さず、俺は「最大の敵」でありながら、この学校では良く話をする義国の側へ来た。来た早々、面倒なことを質問されたが、まあそれは良いとして、
「全く、本山の奴は疲れるよ」
もう1人、吉川竹男がやって来た。こいつは、このクラスではどちらのグループにも属せず、よく俺らと行動を共にする。俺から言わせてもらえば中立的な奴だ。だが、こいつは本山の婚約者らしく、本山のグループに属せなどと毎日言われているそうだ。
「とりあえずいつも通り、情報を教えてやる」
そう言って吉川は話しを始めた。
「本山は庶民の生徒をターゲットに自分のグループに入れさせようと計画してるらしいぞ。2人とも、気をつけろよ」
吉川は、俺にとって情報屋的な存在でもある。いつも、本山グループ側の動向をこうして教えてくれるのだ。残念なことに三ツ屋グループ側については全く判らないのだが。
「恐らく、鉄砲玉として使うのだろうな。三ツ屋グループ側に対する嫌がらせの実行などをさせたり、コキ使われるなこりゃ」
義国がそう言った。俺もこれには、同じ意見である。
「俺は大丈夫だ。自分の力ではどうにもならないが、ここは後藤先生を頼るとしよう」
「後藤先生はいつも学校に居ないから、何者かは知らないけど、本山を刺激すれば、本山の父親が出てきてクビになるかもしれないぞ」
吉川が俺に、そう警告した。この世の中は突然おかしくなり、大企業の経営者が、まるで昔のような貴族のように権力・・・発言力を増すようになり、学校にまで圧力を掛けるようになったのである。一昔前のモンスターペアレントが可愛く見えるほどである。
「吉川、大丈夫だよ。後藤先生はそう簡単にはクビにはならんさ。俺としてはクビになってもらいたいところだが、残念なことにあの教師もある程度の圧力なら回避することは出来るようだからな・・・そうだろう? 赤村」
「言い方がとても気に食わないが、それは本当だ」