大人オリジナル小説
- 「死」の意味
- 日時: 2014/08/08 18:55
- 名前: みかん
・・・死ね。
私を傷つける奴は死ねばいいと思う。
いじめられて苦しんで、泣いて、またいじめられて、裏切られた私の気持ちを思い知れ。
私は屋上に立った。風でさきほどあいつらに切られたばかりのザンバラ髪がなびく。
私は下を見た。めまいはしない。
下校時刻を知らせるチャイムが鳴り響いた。
玄関先で親友の後藤麗華が出てくるのが見えた。
・・・わたしをうらぎった元・親友。
今からお前に地獄を思い知らせてやるからな。覚悟しとけよ。
私は大空を舞った。苦しみから逃れるために。
浮いた瞬間に解放感が遅れて脳に伝達される。
乾ききった心を潤すような雨が私の体に降り注いだ。
・・・下に響く悲鳴。これは麗華の声だろうか?
瞬間頭に鋭い痛みが走った。視界がゆれる。
さようなら、お兄ちゃん。今までありがとう、お母さん。せめて友達が欲しかった。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22
- Re: 「死」の意味 ( No.4 )
- 日時: 2014/08/10 18:05
- 名前: みかん
「ええっと・・・」
私は部活からの帰り道、ポケットから手帳を取り出した。
そこには学校から帰ってからすぐ午後5時から6時半までドラマの撮影、7時から9時までライブのリハーサル、そして10時半からバラエティー番組に出席、という無るだけで頭がくらくらするようなスケジュールが書かれていた。
私はため息をついた。今日も寝るのが12時になってしまう。
最近寝不足なので、肌が壊れているような気がする・・・
ああ、これはヤバイ。男子に嫌われてしまう。
もっといい質の保湿クリームを買わなくては・・・
そんなことを考えながら教室に向かう。
階段へと降り注ぐ朝日がまぶしい。
いつもと同じだ。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22