大人オリジナル小説
- 黒猫の誘惑2l(r18bl)
- 日時: 2022/10/01 01:58
- 名前: 白楼雪
こちらは数年前に私が綴った物語【黒猫の誘惑】の続編【黒猫の誘惑2】のスレです。
色々考えて、続編を綴る事に致しましたが、相も変わらずきっと稚拙な面が多々見られると思います。
それでもお付き合い戴ければ幸いです。
※この作品にはBLR18要素が多く含まれます。
※矛盾点を減らし綴るため、舞台と主になる登場人物を記載しています。
舞台
獣人の世界【朝霧(アサギリ)】
Bar兼仕事の繋ぎ場【朱源(シュゲン)】
主人物
冬木(フユキ)青(アオイ)
茶色い犬の獣人。元は個人で朱源等を通して、裏仕事を受けていた。
武器はナイフが多い。
現在桜夜と公私共に組んでいる。
桜夜(サクヤ)夜(ヨル)
黒猫の獣人。元は個人で朱源等を通して、裏仕事を受けていた。
武器はリボルバー銃を好む。
現在冬木の住居にて同棲をしながら、公私共に組んでいる。
では、再び朝霧の世界に綴りを載せていきましょう。
- Re: 黒猫の誘惑2l(r18bl) ( No.4 )
- 日時: 2022/10/22 14:57
- 名前: 白楼雪
その柔らかな表情と声音も、共に過ごす時間が流れるほどにいずれは慣れる。そう思っていた。
「先にリビングに行ってるから、早く来いよ」
だが、その予想は当たらず、今も冬木は黒猫の声音から意識を逸らそうと足早に寝室を後にしてしまう。
寝室からリビングに出ると、再びキッチンにて残りの仕度を整える。
ベーコンと目玉焼きを乗せた皿には、冷蔵庫から出した温野菜のブロッコリーと人参を少し飾り、焼き上がったトーストも別の皿に二枚ずつ盛り付ける。
それらを一先ずリビングのテーブルに運ぶと、またキッチンに戻り、冷蔵庫からバターの入った小瓶を取り出す。
そのまま今度はドリップのコーヒーを、棚から出した二つのマグカップに各々注いでいく。
それらと食器を角トレーに乗せリビングに運んでいると、漸く寝室の扉が静かに開いた。
「今日のご飯は洋食か。うん、美味しそうだ」
寝起きの黒猫は、気だるそうに小さく伸びをして、薄く開いた口から欠伸を溢す。
冬木もそうだが、寝間着等を着る常を持っていない桜夜は、代わりに就寝時に着流している白いワイシャツの前を、毎朝と言って良いほど二つ三つと襟元からの釦を緩めはだけていた。
けれど、これはまだマシな方である。
同棲初日の夜など、この黒猫は素肌を露にしたまま就寝しようとしたのだから。
その際冬木が淡々と叱りつけた結果、このワイシャツとストレッチ素材の黒のロングパンツを身に付けるようになったのだ。
その為、多少着こなしが崩れていても、口煩く言う事はせずにいた。
「顔洗って来い。待ってるから」
ソファに座り冬木が告げると、桜夜も後ろ手に軽く手を振り、洗面所へと緩やかな歩調で向かった。
桜夜が洗面所に向かったあと、冬木はリモコンを片手にテレビをつける。
今日の天気は、雪のち曇り。気温も冬のもので外出には気が引けるものだ。
それでも午後からの予定を考えると、致し方無い。
ここ三日間程休暇を取っていたが、そろそろ次の仕事を受け始めなくてはならない。
殆どの仕事は長期となるので、それもまた常だった。