大人オリジナル小説
- 黒猫の誘惑2l(r18bl)
- 日時: 2022/10/01 01:58
- 名前: 白楼雪
こちらは数年前に私が綴った物語【黒猫の誘惑】の続編【黒猫の誘惑2】のスレです。
色々考えて、続編を綴る事に致しましたが、相も変わらずきっと稚拙な面が多々見られると思います。
それでもお付き合い戴ければ幸いです。
※この作品にはBLR18要素が多く含まれます。
※矛盾点を減らし綴るため、舞台と主になる登場人物を記載しています。
舞台
獣人の世界【朝霧(アサギリ)】
Bar兼仕事の繋ぎ場【朱源(シュゲン)】
主人物
冬木(フユキ)青(アオイ)
茶色い犬の獣人。元は個人で朱源等を通して、裏仕事を受けていた。
武器はナイフが多い。
現在桜夜と公私共に組んでいる。
桜夜(サクヤ)夜(ヨル)
黒猫の獣人。元は個人で朱源等を通して、裏仕事を受けていた。
武器はリボルバー銃を好む。
現在冬木の住居にて同棲をしながら、公私共に組んでいる。
では、再び朝霧の世界に綴りを載せていきましょう。
- Re: 黒猫の誘惑2l(r18bl) ( No.2 )
- 日時: 2022/10/01 05:07
- 名前: 白楼雪
1… 猫の特性
夏の終わりの頃に、桜夜という名の猫の獣人が冬木のマンションに同棲して半年が過ぎた。
マンションのリビングから見える窓の外は、津々と綿雪が静かに舞い散り、外の寒さを物語っていた。
冬というのは多くの者が建物に引きこもる意思を懐かせる、そんな季節に思う。
とはいえ、冬眠を重ねる獣以外の生物は、この厳しい季節の中で日々の食い扶持を稼ぎ、暖かな春を迎えなくてはならないのもまた事実である。
「そろそろ起こさないとな」
暖房の整ったマンションの一室。
造りこそ1DKという一人暮らし向けのように思われる物件だが、その実は玄関から続く廊下にはトイレと風呂場に続く脱衣場、それにリビングへの扉で個々分かれており、リビングや奥に続く扉先の寝室は各々十畳と八畳程のフローリングで、男二人でも何とか住める程度の広さだった。
そして今、先の住人である冬木はリビングから見える造りのキッチンにて、朝の穏やかな香りを漂わせていた。
四畳程のキッチンは、冷蔵庫とコンロやシンク。食器棚やテーブル等で、少しばかり狭苦しい。
だが先の住人である茶色の犬の獣人は、その長毛の尾を一振りして慣れた仕草で棚から丸皿を二枚程片手に取る。
「よし、今日も良い焼け具合だな」
手元のフライパンには、カリカリに焼けたベーコンと見事な半熟の目玉焼きが二つ、食欲をそそる薫りを漂わせた。
コンロの火を止め、テーブルに置いた丸皿にベーコンと目玉焼きを各々乗せると、使い終えたフライパンはシンクに片付ける。