大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 供養【gnsn】
- 日時: 2022/03/09 18:15
- 名前: 雨 ◆cxr3pzal/E
www.pixiv.net/users/72241546
もうこちらには何もあげないと思うので、気になる方は支部の方にどうぞ。
- Re: 供養【toho/gnsn】 ( No.13 )
- 日時: 2022/01/03 00:20
- 名前: 雨 ◆cxr3pzal/E
法律家/堂主#3
「ぅ、ぅ゛〜……ッも゛ぉ、やだぁ」
ぐちゅぐちゅ、と胡桃の中にある煙緋の指が蠢く。長時間下腹部を撫でられ続けていたせいか、胡桃のそこは蜜に溢れてトロトロに熱くなっていた。煙緋は、ぬぷっ、ぐちゅっと粘り気のある水音を立てながら、入口より少し指を入れた先にあるザラついた場所――いわゆるGスポットと呼ばれる場所を、指で押すように刺激する。
「ぁ、ぁ゛、な゛んッ、も、むり゛ぃ、たしゅけッ、ん゛、ぉ゛……ぅ、ぃ゛……くッ」
二人はまるで対面座位のような体勢で、煙緋はソファーに胡桃を押し付けるようにしてソファーに体を預け、胡桃は煙緋の首に手を回しつつ太腿の上に座っていた。故に煙緋の服のみならず、体が胡桃の愛液やら潮やらで濡れてしまっていたが、当の煙緋はそんなことを気にする素振りを全く見せずにいた。むしろ、今の行為に夢中になっているかのような――更に具体的に言えば、“契約”のことを忘れているかのような――顔つきだ。
「ぅ、ぁ゛、〜〜〜〜っ! ぉ、お゛ッ」
散々煙緋に体を嬲られ続けたためだろうか。ぼってりと腫れ上がっているそこを、グッグッと指の腹全体で簡単に圧迫されてしまう。同時に下腹部も軽く指で押し込まれ、ぶるりと胡桃の体は震えた。簡単に絶頂まで一気に吊り上げられ、またもやぷしっと潮を吐き出す。Gスポットだけでなく子宮口も間接的に刺激されてしまったせいか、胡桃は深く達してしまったのかガクガクと膝を震わせ続けていた。
「〜〜〜っ、ふ……ん゛……ぅ゛……」
胡桃の口はだらしなく開かれていて、断続的に快楽に浸りきった声が漏れ出るばかりだ。煙緋にぐにぐにと腹を揉まれては「はっ、ひ、〜〜〜ッ゛」と悶えながらもビクビクと背中を震わせた。
「――ん?」
「ひっ、ぇ?」
ふと、煙緋の指先に他の場所とは違う、少しコリっとした感触が伝わる。不思議に思った煙緋が、ずり、と指でその箇所を撫で上げると、胡桃が困ったような、更に泣きそうな顔になりながらも煙緋の顔を見上げた。
「――?〜〜ッ、?」
ぐにっ、と強めに、煙緋がその箇所を指で押してみる。すると胡桃の体が大きく跳ねたかと思うと、胡桃の喉から困惑の色を帯びた声にならないような悲鳴が捻り出された。胡桃は訳の分からないままに達したらしい。理解の追いついていないような、それでいて淫靡な響きを纏ったままの胡桃の声に、煙緋は酷く心を擽られた。
「ぇ、ぁ、なん、でっ……そっ、こ、だめ、ゃめ゛……っ、きもちぃのっ、すぐくる゛っ、きちゃぅ゛って――ッぅ゛」
首に回された胡桃の手が煙緋の背中、肩甲骨の辺りへと食い込むのも気にせず、煙緋はぬぢゅっ、ぐちゅっ、と卑猥な音を響かせながらも何度もその箇所を指で押し撫でる。実は、煙緋の刺激している場所はポルチオだった。そう、胡桃が散々腹越しに弄られた場所である。そこを今度は直接触られているのだから、無論胡桃に耐えられるはずもなかった。
「えん、ひっ……えんひぃ゛」
ぬぢっとした音とともに、目の前がぱちぱちと弾けるような感覚に陥ってしまう。胡桃はこの短時間――煙緋が直接ポルチオに触れてから――において既に何回か達してしまっていた。このままでは戻れなくなってしまうと直感した胡桃は、煙緋に早くやめてもらいたく懸命に名前を呼びかけ始めた。
「……おや? 随分と熱烈なコールだな」
だが、煙緋は胡桃の意図を知ってか知らずか、にんまりと目を細めてはそう言いつつ笑った。
「ちがっ、ぁ゛、も、また……っ」
「違う? 何が違うのかな?」
「それ゛っ、も゛、やだ、い゛くっ、イっちゃう、ってばぁ」
煙緋のそんな言葉に、胡桃はそんな意味ではないと左右に首を振りながらも、絶えず動く指をきゅぅきゅぅと締め付けてはまた果てる。もう、何度目の絶頂なのか分からないほどだった。
◇
「ひ、ぐ……ごめんな、しゃっ、もぉしない゛、しなぃから……っ」
煙緋の指はもうとっくにふやけきっているだろう程に、胡桃は長い間責め続けられていた。嫌だと首を振っても、容赦なくポルチオを抉るように指で突き上げられ、お構いなしに天へと一気に上り詰めさせられる。
度重なる絶頂により、胡桃の思考力はドロドロに溶かされ、何もかも根こそぎ奪われてしまっていた。もはや、今となっては煙緋に向かって謝り続けるbotと化していた。
「……それは本当か? 嘘は吐いていないな?」
胡桃がぼろぼろと涙を流しながらあまりにも訴えてくるため、煙緋は一度指を動かすのを止めた。煙緋はいつものように優しい声で静かにそう言いながら、中に入れていない方の手で胡桃の頬に伝う涙を拭いとる。
「はーっ……、はー……」とやけに熱の篭った呼吸を繰り返しながら、こくこくと深く何度も頷く胡桃を見て、煙緋はようやくそこで確信を得た。多少のきついお灸を据えるつもりでしたとは言え少しやりすぎてしまった感は否めないが、今回のこれには流石の胡桃も懲りたに違いないだろう、と。
「――うん、そこまで言うなら信じよう。もし、次また同じようなことをしたら……そのときの私は、今回以上に酷いことを堂主様にするかも……いや、きっと、私はしてしまうに違いない」
「堂主様も、こんな目に遭うのは二度とごめんだというなら……今回のことは忘れないようしっかりと心しておけ。まぁ、次はないと私は信じているがな」煙緋はいつものような柔らかい笑みを浮かべながらも続けてそう言うと、ぐちゅ、ぬぽっと音を立てつつ指を引き抜いた。と同時に、煙緋の指が離れても尚ぱくぱくと開閉するようにひくひくと蠢く胡桃の秘孔から、じわりと蜜が少し溢れる。
「――……っ!?」
地獄とも言える責めが終わったというのに。散々弄られたそこは、はしたなくもまだ煙緋の指を求めているようだった。それに気付いた胡桃が一人顔を赤くして、煙緋の胸元へと顔を埋めてしまったのは言うまでもない。
- Re: 供養【toho/gnsn】 ( No.14 )
- 日時: 2022/01/03 00:22
- 名前: 雨 ◆cxr3pzal/E
法律家/堂主#4
「おーい、煙緋〜! こんなところで会うなんて、偶然だなー……って、それ、どうしたんだ……?」
「その包帯……もしかして、怪我したの?」
胡桃との密会を果たしてから数日後。璃月港をブラブラと歩き回りながらも、煙緋は胡桃によってつけられた傷痕について悩んでいた。
人間ならば耳がある位置から生えてきている角――左側の方――の先に、ぐるぐると巻かれた包帯。解けないように巻かれた包帯の下には、薄くついた歯型が隠されている。また、髪の毛によって多少覆い隠されているとはいえ、背中にはまだ引っ掻き傷も薄く刻まれていた。
そんなことを思い出しつつ歩いていると、煙緋にとってよく見なれた二人組がふと視界に映りこんだ。どうやらその二人組は、煙緋にしては珍しいその格好に心配の目を向けているようだった。
「ああ……これはこれは、蛍にパイモンじゃないか。これは心配されるほどのものでもない。少し前に、郊外でヒルチャールに襲われてしまってな。まあすぐに千岩軍が駆けつけてくれたおかげで助かったんだが、これはその時に傷を負ったものだよ」
「それは……災難だったな……。とりあえず、煙緋が無事でよかったぞ! な、蛍!」
「うん、そうだね、元気そうでよかった。……あっ、そうだ、実は煙緋に頼みたいことがあるんだけど」
本当はヒルチャールなんかではなく、全部胡桃によって作られたものなのだが。とりあえず目の前の二人を上手く騙せたことに内心煙緋は安堵しつつ、蛍の言葉にこてんと首を傾げてみせた。
「うん……頼みたいこと? ……もしや、法律家の出番かな? 私にできることならなんでも言ってくれ、私ならお前の役に立てる自信があるぞ。……その分、モラは高くつくがな」
「あー……えっと、ごめん、法律の話じゃないんだけど……煙緋って確か、鑑定とか得意だったよね?」
「おや、法律ではなく鑑定の方だったか――ああ、もちろん得意だ。その口ぶりだと、私に何か見て欲しいものでもあるのかな? 石珀? 夜泊石? なんでもいいぞ」
煙緋は、腕を組み顎に片手を添えては、蛍に向かってそう問いかけつつもゆるりと目を細めた。
「うん。ちょっと待って、今カバンから取り出すから――」
「……んふふっ」
――あ、そういえば、ここ数日往生堂にまつわる話を聞いていないかもしれない。流石の堂主様でも、やはりあの罰は相当効いたのだろう。
今の話には全く脈絡もないことなのに、ふとそんなことに気付いてしまった。あまりのおかしさに、煙緋は思わずくすっと小さく吹き出した。
「……? え、急にどうしたの、煙緋。何か面白いことでもあった?」
「ふふ……いや、なんでもないんだ。さ、蛍、私に見て欲しいものっていうのは、いったい何だ?」
何事も無かったかのように話を振っているも何故か嬉しそうな煙緋を不思議そうに見つつ、蛍は「うん、これなんだけど――」とカバンからキラキラとした琥珀色の石を取り出した。
内心、前振りもなく急に楽しげな笑みを零した煙緋に、『ヒルチャールに襲われたがために、恐怖か何かでどこかおかしくなったのでは……?』と――先程の煙緋の話も相まってか――蛍とパイモンが少し心配の目を向けていたのは、また後の話。
- Re: 供養【gnsn】 ( No.15 )
- 日時: 2022/01/04 15:48
- 名前: 雨 ◆cxr3pzal/E
雷神伝説任務後〜謎境一騎前、ぐらいの時空軸イメージ。
◆
旅人/長官#1
「誰かと思えば……君か」
「この声は……っ!」
稲妻のとある秘境を攻略していたある日のこと。その秘境は酷く荒れているようでヒルチャールやらアビスやらが屯していた為、空はてっきり長年誰も足を踏み入れていないのだとばかり思っていた。
「やぁ。また会ったね、旅人さん?」
「――散兵」
秘境の最奥に到達したその時、聞き覚えのある声が響いてきた。一拍遅れて、カツカツと一人分の足音が後ろから近付いてくる。
空が後ろへと振り返ったそこには、柔らかな笑みを口元に湛えた少年が立っていた。特徴的な大きな笠に稲妻チックな服装。――ファトゥスの執行官、スカラマシュだ。空とスカラマシュの視線が交差した刹那、スカラマシュは更に目を細め、なんとも親しげな素振りで声をかけてきたのだった。
「そんな怖い顔をするなよ。僕は君に危害を加えるつもりはないんだ」
「……信用できない」
「あっはは、そう。……今日はあの飛び回ってるうるさい子。いないんだね」
スカラマシュの声音はどこか淡々としていた。いつもは優しそうで甘い雰囲気の裏に、高圧的な態度が見え隠れしていたように思うのだが。今日のスカラマシュはどこか違和感がある。空はスカラマシュへの警戒をより一層強めながら、口を開いた。
「ああ、居ないよ。最近は雷電将軍と一緒に街歩いてたりするし」
「雷電将軍? ふぅん……そう」
雷電将軍――もしくは影と呼んだ方がこの場合は適切なのかもしれない。ずっと過去に固執していたらしい影の固定観念を変えるために一緒に稲妻を街歩きした日から、影とパイモンは度々一緒に出歩くようになっていた。パイモンも楽しそうだし、影にとっても良い刺激になるだろう。そう思い、空や影の古くからの知り合いである八重なんかは、それを微笑ましげに見ていたりもしていた。
スカラマシュは空の口から出てきた人物の名前に、意外そうな面持ちでそう反応を示しては少しだけ首を傾げてみせる。が、すぐにどうでも良さげに空の言葉に小さく頷いた。
「まあ、彼奴がこの場にいない理由はこの際どうでもいい。今は、この場にいるのが僕と君の二人きりであることだけが重要だ。君もこの秘境がどういった目的で作られたなのか、それを知っていて入ってきたんだろ?」
「……いや、知らないけど。ここって長年使われてないただの秘境ってだけじゃないの?」
「おや、知らないのかい? ……君のことだ、僕はてっきりファデュイの誰かから聞いているのかと思っていたが――」
作られた目的? ファデュイ? スカラマシュの話の見えない話し方に、空はそろそろ疲れてきていた。相手が一体何を言いたいのかが分からない。が、迂闊に何かを言って彼の機嫌を損ねてしまっても面倒くさい。結果、空は頭の中では別のことを考える等半ば聞き流すようにして、スカラマシュの話を受け流していた。
「――今日の僕は機嫌が良いんだ。偶然入ったとはいえ仕方がないから、僕直々に教えても構わない」
「……は?」
スカラマシュの「感謝しなよ」と、相変わらず上から目線な言葉と共に、空の視界はぐらりと揺れ動き天を見上げていた。多少話を聞き飛ばしていたとはいえ、きちんとスカラマシュへの警戒心を緩めることはしていなかったのに。空の顔が驚きに染まる。空は、あろうことかスカラマシュに押し倒されていた。
◇
「ここは、ファデュイのための“休憩所”なんだ」
空に馬乗りになりながら、相変わらずの淡々とした口調でスカラマシュがそう言う。上にいるスカラマシュを退かしたいが、細い体のどこにそんな力があるのか、両手首を床に強く押さえ付けられていて、空は上手く体を動かせずにいた。
また、空はいまだ話を呑み込めないでいた。休憩所とは、こうやって誰かを押し倒して馬乗りする場では無いはずだ。恐らくはファデュイ側で用いられている隠語か何かかと考えつつ、スカラマシュの言葉に耳を傾ける。
「けれど今は使われる機会なんて無くなってきてる。ほとんど、僕しか利用していない」
「……それで?」
「つまるところ、ここは僕のために用意された拠点なのさ」
「……」
ああ、話が難しい。空は困惑気味に眉間に皺を寄せる。スカラマシュの話の意味が理解できないわけではないが、それと今置かれている状況がどう繋がるのか分からない。
「それとこの状況にどういう関係があるの? そろそろ上から退いてほしいんだけど」
「……旅人、君は各地で英雄と称えられる割には頭が弱いのか?」
「――!」
スカラマシュは馬鹿にしたような笑みを浮かべた。刹那、足の間に挟まるあたたかな感触に空は気付く。間違いない、服越しに何か触られている。慌てて空がスカラマシュへ目をやると、スカラマシュはどこか悪戯っぽく目を細めたが、すぐに侮蔑を孕んだ視線に変わった。
「今更僕を止めようっていう魂胆かい?」
「っ……こんなことは、許されない」
スカラマシュと自身の体の隙間から、空は足の間で何が起こっているのか確かめる。スカラマシュの白く細い手が確かに空の足の間へと挟まっていて、もにゅもにゅと何か揉むようにして動いていた。それはどう見ても、“人間としての『生』の営み”だった。どうして、人間ではなく人形である筈の相手がこんなことを自ら仕掛けてきたのか、とスカラマシュの意図を空は理解できないままに、混乱の光を目に宿す。まずは、相手を止めなければ。そう思い相手の体を退かそうと空がようやく抵抗を示した。未だ片手首はスカラマシュによって押さえつけられていたが、もう片方の腕は解放されていた。
「許される許されないは、僕が決めることだ」
スカラマシュはいつも通りの自分勝手で気ままな態度でそう吐き捨てる。加えて、空の抵抗をものともせずにまるで戦闘前の準備運動かのごとく軽くいなすと、どこからか縄を取り出し空の両腕を容易く縛り上げてみせた。
「それに、僕は君で“遊ぶ”つもりなんだ。遊ぶ前からそうやって僕を失望させないでほしいんだけど」
「……!! そんなことはさせない、早く退け!」
スカラマシュの口からポロッと吐き捨てられた、人間としての尊厳を容易く踏みにじるかのような“遊ぶ”という言葉に、空の顔が引き締まる。意味はあまり理解はしていなかったが、それでも倫理的にあまり良くないことを言っているのだということは空にも分かった。
相手の目的も意図もよく分からないままで、なおかつ敵のアジトらしい場所で簡単に相手のなすがままにされるほど、空は弱くはない。愛らしささえ感じるいつもの顔つきからは程遠いような、キッと強く睨み付けるような目をスカラマシュへと向けたが、生憎と効果は薄かった。
「キャンキャンよく吠える口だなぁ、……――いい加減静かにできないのか?」
スカラマシュは泰然とした様子でそう言いつつ興味無さげに毛先を弄んでいたが、低く唸るような声とともに不意に目の色が怒りへと変わった。先程までのあくまでも優しげな表情はない。代わりにそこにあったのは、氷のような冷たささえ感じる無表情に、何事をも突き刺すような鋭い殺意のようなものを孕んだ恐ろしい視線だった。
「っ……なら、一つだけ聞かせてほしい。何故、こんなことをするんだ?」
ひゅっ、と喉から細い声が出てしまいそうなほどの相手の威圧感に思わずハッと息を飲み込むも、それに怖気退くことなく、意を決して空は疑問を呈する。空の言葉に、スカラマシュの目付きが僅かに緩んだような気がした。
「……何故?」
何故そんなことを聞くのか。スカラマシュは空の考えが分からないと言いたげにほんの少しだけ首を傾げる。その様子にいや、何を考えているのか分からないのはこっちなんだけど、と空は内心眉を顰めるが、答えを待ち受けるようにしてしっかりとスカラマシュの目を見つめた。
「そんなことを聞いても君には無駄だと思うが……まぁいい。僕は、“人間のよろこび”を知りたいんだ」
「……人間の、よろこび?」
仕方ないね。そう言うかの如く、フンと鼻で軽くいなしてはどうしようもなさげに笑うような調子で。それでいて、少しばかり切なさの混じった声音で落ち着き払いながらも、スカラマシュはそう言葉を紡ぐ。スカラマシュのまたもやはっきりとしない単語に、いよいよ空は表情を歪ませた。
「ああ。いつかは試してみたいと思っていたところに、ちょうど君が来た。それで、ちょうどいいと思ったからやってみようと思ってみただけだ」
やけにふんわりとしたその言葉について具体的に教えろという意味で空はオウム返しにしただけだったのだが、その意図はスカラマシュに伝わらなかったらしい。少しズレた方向性で詳しく説明してくれたが、空が聞きたいのはそういう話ではなかった。そういうことではないと言いたくなったが、少し苛立たしげな様子で眉を上げたスカラマシュに「……こんなもので良いでしょ、無駄話で時間稼ぐのはこれでもうおしまい」と半ば強制的に話を切り上げられ、空は為す術なく、仕方なく黙ることしか出来なくなった。
「僕にきちんと教えてくれよ。優秀な旅人さん」
静かになった空を見て、ようやく満足したらしい。スカラマシュは先程の冷たい目とは打って変わり、にこりといつものように外部向けの甘い笑みを浮かべた。
- Re: 供養【gnsn】 ( No.16 )
- 日時: 2022/01/04 04:13
- 名前: 雨 ◆cxr3pzal/E
旅人/長官#2
「……っ、ぐ」
スカラマシュによる“人間のよろこび”を知る活動に、空は早くも後悔しはじめていた。どうやらスカラマシュの言っていた”遊び”とは性交渉のことで、また、“人間のよろこび”とは性感のことを指すらしかった。
「ぅ、っ……い゛だ……っ!」
そう、まだ素直に快楽を与えてくれるのであれば良かったのかもしれない。
「はぁ? これでも気持ちよくないのか?」
「力が強すぎるんだよ……!!」
「ふん、面倒な奴だな。じゃあどうすればいいんだよ」
スカラマシュの手によって、ぬちぬち、と淫猥な音を立てて空のモノが上下に擦られる。スカラマシュの手にはスライムの液体が纏われており、いわゆるローションのような役割を果たしていた。
結論から言うと、スカラマシュは責めるのが下手くそだった。先程までの発言を見る限り、スカラマシュは知識はあれど今までそういった事に触れたことがないのだということは分かっていた。分かっていたけれど、まさか潤滑剤のようなものを使ってもこの程度だとは空も思っていなかったのだ。スカラマシュが自らやりたいと言い出したことなのに、当の本人は思い通りに行かない現実に、そろそろ不機嫌そうな面を浮かべ始めていた。
「もっと優しく、」
「……こうか?」
スカラマシュは空の言葉を受け、モノを握る力を弱めると同時に擦るスピードも変えていた。もっとも、その一番の理由は、先程のように力を加えすぎないために慎重に手を動かしているから、なのだが。
「っく、ぁ……っ」
ぬちゅ、ぬちゅ、とゆっくりと粘着質な液体が全体にまとわりつくような感覚。スライムの液体はドロリとしているが、その実少しだけ弾力性もあった。先程まで不快な痛みしか与えられなかったそこに、今までにない新感覚の快楽が与えられる。ヌルヌルとした滑りのいい刺激の中に、ぐにゅっと軽くモノを指で押されるような。
「なんだ、こんなものか。……ふん、案外大したことないじゃないか」
思わず空が上擦った声を上げると、そんな自信満々の声とともに、スカラマシュがさも面白げににたりと目を細めた。スカラマシュは執行官第六位の座についているだけあってか、要領は大変良かった。最初こそは拙い手つきだったものの、ひとつ工夫を凝らしただけでこのコツの掴みよう。
「っひ、ぅく……っ、」
「それで、どんな感じなわけ?」
「どんな感じ……っ、とは……?」
「僕の言ってることが理解できなかった? じゃあ言い直してあげるよ、僕に触られてる感想は?」
ぐちゅっと音を立てて上下に扱かれる。スカラマシュの手と空の体から発される熱によって、スライムはドロドロに溶けていた。
正直、ローションを使ってしているみたいでめちゃくちゃ気持ちいい。が、敵であるスカラマシュにはそんなこと口が裂けても言えたものでは無い。
「そんなの、ただきもちわるい、だけだ……っ」
「……そう」
スカラマシュの指先がゆるく裏筋をなぞる。スカラマシュは空の見栄っ張りに気付いていたものの、あえて知らないふりをした。素っ気なく返事をして、変わらないペースでぐちゅぐちゅと手を動かし続けた。
「……ぅ゛、あっ」
ぬぢっ、という音とともに、強めに亀頭を指の腹で刺激する。空は不意打ちを食らったかのごとく小さく体を跳ねさせ、思わず漏れ出た声を手繰り寄せるかのように口元を慌てて手で押さえた。
「ははっ、面白いくらいに僕の手の中でビクビク震えてるじゃないか。強がってるけど、本当は早く出したいんだろ? ほら、早く出しなよ」
「そん、なわけっ……」
ぬちぬちぬち、と擦りあげられるスピードが上がる。空の顔が羞恥に酷く歪んでいくのを、スカラマシュは楽しそうな目で見ていた。
「ぁ、……っ! っふ、ぅぅ……――っ、く……!」
スカラマシュの手の動きに合わせて、徐々に白い予感が強まっていく。空は歯を食いしばりながらも耐えていたもののやがてビクッと小さく震えては、モノの先からびゅるるっと迸らせた。
「はは、もうイっちゃったの? まさか、本当にすぐ出しちゃうなんてね。もしかして、これが“早漏”ってやつ?」
恥ずかしさからか睨みつけるような鋭い視線をスカラマシュに送る空に向かって、上機嫌そうに言葉を紡ぐスカラマシュ。その言葉には明らかな侮蔑と煽りの意図が含まれており、誰がどう聞いても空を馬鹿にしていることが丸分かりなほどだった。