大人オリジナル小説
- 思ってから実行するまで
- 日時: 2010/11/14 09:41
- 名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G.
―はじめに―
此方では、初めまして。
黒影と申します。
さて、社会問題系小説というわけですが、今回書くのは虐めはあくまで発端です。
本題は虐められて、その後のことです。
…実際、自分がロクに虐められたこともないので、おかしな点も多いと思いますが。
心理描写は其処まで得意ではありません。
故に、下手ではありますが、どうぞよろしくおねがいします。
―目次―
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- Re: 思ってから実行するまで ( No.2 )
- 日時: 2010/11/14 15:42
- 名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G.
01
何時も通り、誰とも話さず学校に行き、誰とも話さず教室に入った。
教室の隅で女子が数人、くすくす笑っている。
それを無視し、窓際の一番後ろ、自分の机に向かう。
そして、気付く。
俺の机の上には、一輪の花が生けられていた。ご丁寧に一輪挿しにだ。
その花は、何処から採ってきたのかも分からない、菊の花。
誰かの葬式のようだ。無論、その“誰か”は俺だろう。
机の中を確認する。やはり入っていた。
A4サイズの印刷紙。昨日配られた数学のプリントだ。俺のではない。
裏返すと、これまたご丁寧に名前ペンで書いてあった。
“霜村嘉盛 享年十四歳”と。
誕生日から名前の字まで、よく覚えていたものだ。
軽く感心しながら、ふと辺りを見回す。
此方を見ながらにやにやしている男子を見つけ、プリントに目を戻した。
――其処まで死んで欲しいのならお望み通り死んでやる。ただ、後悔するぞ。
虐めとは、後先一切考えていない、馬鹿のする行為だ。
平気で命に関わる言葉を使う、馬鹿の。
俺は少し、それに制裁を与えてやろうと思った。
鞄からペンケースを、ペンケースからボールペンを取り出し、ボールペンをプリントに走らせる。
“其処まで死んで欲しいならお望み通り死んでやる。感謝し、そして自分のしたことに恥じろ馬鹿共”。
そして、俺は窓枠に足を掛け、全開の窓から外に飛び出した。
後悔はない。やり残したことといえば某STGの六面を未だにクリアしていないことくらいだ。あの化け猫の攻略法を見つけていない。
後ろから悲鳴が聞こえた。ざまぁみろ、と思ったが、言うことはできない。
地面が近づいてくる。
これで自分の愚かさに気付け、馬鹿共。
お望み通り死んでやるんだ、感謝し、喜び、そして後悔しろ。
地面に頭から着地する。
何かが潰れる音、痛いと思 。
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