大人オリジナル小説
- 復讐の残虐者―殺した者と殺された者―
- 日時: 2011/04/28 16:09
- 名前: 蒔佝ム
社会的で暗い小説です。この小説は。
苦手な方は・・スイマセン。。
できるだけ現実と引き剥がさないように努力するのでww
――スタート
雨雨雨 雨雨 雨、雨雨雨 雲雨 雨雨雷雨
雨雨雨雨 雨雷 雨雷雨雨
道路の真ん中で・・赤く染まった道に・・
――僕は立っていた・・
どうして、どうしてどうしてどうして、どうしてどう、してどうして―――
頭の中には疑問だけ。
心の中には痛みだけ。
僕の服やズボンは、赤かった。
赤虫の赤よりも。ジュース販売機の赤よりも。
・・・・まるで血みたいだ・・・
僕の手にはナイフが一本。
鉄の臭いが嗅覚をダメにしている。
雨でぬれた町はどんよりと重く垂れ込み、僕とあの人の存在をかき消そうとしているようだ。
雨は僕を守るかのように、僕の上に降り注ぐ。
僕は自分のすぐ横にころがるある物を見て、自分の手の中をみて、洋服をみて・・・
現実は僕を逃がしはしない。
「ぁ、あぁぁ・・・・あ・・・・」
震える手。上手くろれつが回らない舌。力が抜けた僕の体。
僕は叫んだ。
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- Re: 復讐の残虐者―殺した者と殺された者― ( No.1 )
- 日時: 2011/04/28 16:35
- 名前: 蒔佝ム
ドガァッ
鈍い痛みがわき腹に。
ドガァ、ダンッ
鋭い痛みが背中と足に。
4,5人の少年達。
僕は膝をつきつつ、彼等に殴られ中。
「ぅおらぁっ!何とか言えよ!!殺人兵器!!」
「痛いんだろぅ?痛いんなら言えよ!痛いって!!」
「そうだそうだ!痛いの分かってるんだぜ?痛いだろぅ?」
少年達は笑顔だ。
――なん・・で・・・・。
ドガァッ
背中に激痛。
僕はうめき声一つあげず、痛みにたえた。
――なん、で・・・こいつ等は僕をいじめるんだ?何で・・・
「何とか言えよぉ!!殺人兵器!!!」
ガガァッ!
頭の上から足でふみつぶされる。
―――――――夕方。――――――――
ボロボロになった僕をおいて、少年達は帰っていく。
笑いながら。温かい我が家へ帰っていく。
――僕には友達すら・・温かい我が家すらないっていうのに・・・。
――どうして何もない僕を、僕が欲しいものを持っている人間がいじめる?
――僕はただ、人を殺しただけなのに・・・・
朝がきた。
僕は{星光学園}の門を、出た。
星光学園、とは親に捨てられた子供が暮らす学園だ。
ちなみに僕の親は僕が罪を犯したから、ここに僕を捨てていった。
つまり、ここはゴミ箱だ。
子供専用のゴミ箱なんだよ。
そして僕はその中のゴミ・・・・・。
僕は歩き出した。学校へ行くのだ。
――教室6年B組
「ぅお!殺人兵器が来たぞぉ!!みんな逃げろぉ!殺される!!」
こんな言われ方をするのはいつものことだ。
僕はただ無表情のまま、机に座る。
「おい!殺人兵器、これ飲めよ!!」
いつものイジメっ子メンバーの大将、近藤夕が汚い雑巾をオレの前につきだしてくる。
「・・・・」
無視する僕の頭をわしづかみにし、近藤は無理やり僕の口に雑巾を入れようとしてきた。
とたんに苛めっ子メンバーが笑い出す。
「ハハハハハー!!食えよ!雑巾!!」
「笹部、お前コイツの口開かせろ!!」
笹部といわれたのがオレの口を開こうと手を顎にあてる。
――なん、・・で・・・・
僕はあまりの怒りに一瞬意識がとんだ。まぁ、よくあることなんだけど・・・。
気がつくとそこにはオレをよく苛めている男子4人が倒れていた。
周りの机はひっくり返り、クラスの生徒達はオバケでも見るような目でオレを見ている。
――なん、・・で・・・・僕だけ・・
――僕はただ、人を殺しただけなのに・・。
――なんで関係ない奴等まで僕を・・・・・
僕は無言で自分の机と椅子をたたせ、座った。
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