大人オリジナル小説
- 復讐の残虐者―殺した者と殺された者―
- 日時: 2011/04/28 16:09
- 名前: 蒔佝ム
社会的で暗い小説です。この小説は。
苦手な方は・・スイマセン。。
できるだけ現実と引き剥がさないように努力するのでww
――スタート
雨雨雨 雨雨 雨、雨雨雨 雲雨 雨雨雷雨
雨雨雨雨 雨雷 雨雷雨雨
道路の真ん中で・・赤く染まった道に・・
――僕は立っていた・・
どうして、どうしてどうしてどうして、どうしてどう、してどうして―――
頭の中には疑問だけ。
心の中には痛みだけ。
僕の服やズボンは、赤かった。
赤虫の赤よりも。ジュース販売機の赤よりも。
・・・・まるで血みたいだ・・・
僕の手にはナイフが一本。
鉄の臭いが嗅覚をダメにしている。
雨でぬれた町はどんよりと重く垂れ込み、僕とあの人の存在をかき消そうとしているようだ。
雨は僕を守るかのように、僕の上に降り注ぐ。
僕は自分のすぐ横にころがるある物を見て、自分の手の中をみて、洋服をみて・・・
現実は僕を逃がしはしない。
「ぁ、あぁぁ・・・・あ・・・・」
震える手。上手くろれつが回らない舌。力が抜けた僕の体。
僕は叫んだ。
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- Re: 復讐の残虐者―殺した者と殺された者― ( No.9 )
- 日時: 2011/05/20 20:27
- 名前: 蒔佝ム
女性はオレの顔と手に持っている資料らしき紙をみくらべて満足そうにうなずくと近づいてきた。
「ねぇ、君。翔君だよね?井上翔(イノウエ カケル)君。」
「・・・・・・そうですけど。何か?」
こういう目と種類の人間には何度も話しかけられたことがある。
オレはムカムカしつつ女性をにらみつけた。
(この女の顔は始めてみるが、コイツ等は嫌いだ。・・・・・・でも、何故今さらオレに話しかけてくるんだ?)
眉をひそめるオレに女性は面白がるように聞いてくる。
「君のクラスに赤鏡京也君って子が転校してきたでしょ?分かるわよね?」
・・・・・・・・・・・・
オレはその言葉を聴いた瞬間沈黙した。
何故か心がしらけてきたのだ。
無言のオレを肯定とうけとったのか、女性は胸ポケットからメモ帳を取り出した。
「その子と君の関係についてくわしく知りたいんだけど、いいかな?・・・・・・赤鏡君と君は今日話した?」
女性はオレの反応を無視し、言葉を質問を次々と吐き出した。
(・・・・・・あぁ〜うるせぇ。)
オレは今の状況を整理しようと頭をひねる。
コイツはおそらくマスコミや新聞記者といった部類の者達だろう。
赤鏡とオレとの関係を聞いてきた、という事からおそらく・・・・・・本当に憶測だが、赤鏡は何か事件でも起こしたのだろう。
だから、犯罪者と犯罪者同士が同じクラスに二人もいる。そのことをコイツは面白がっているのだ。
(どうせ、犯罪者同士の友情、とかをテーマにでもしてるんだろう?)
オレは女を無視して歩き出した。
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