大人オリジナル小説
- 復讐の残虐者―殺した者と殺された者―
- 日時: 2011/04/28 16:09
- 名前: 蒔佝ム
社会的で暗い小説です。この小説は。
苦手な方は・・スイマセン。。
できるだけ現実と引き剥がさないように努力するのでww
――スタート
雨雨雨 雨雨 雨、雨雨雨 雲雨 雨雨雷雨
雨雨雨雨 雨雷 雨雷雨雨
道路の真ん中で・・赤く染まった道に・・
――僕は立っていた・・
どうして、どうしてどうしてどうして、どうしてどう、してどうして―――
頭の中には疑問だけ。
心の中には痛みだけ。
僕の服やズボンは、赤かった。
赤虫の赤よりも。ジュース販売機の赤よりも。
・・・・まるで血みたいだ・・・
僕の手にはナイフが一本。
鉄の臭いが嗅覚をダメにしている。
雨でぬれた町はどんよりと重く垂れ込み、僕とあの人の存在をかき消そうとしているようだ。
雨は僕を守るかのように、僕の上に降り注ぐ。
僕は自分のすぐ横にころがるある物を見て、自分の手の中をみて、洋服をみて・・・
現実は僕を逃がしはしない。
「ぁ、あぁぁ・・・・あ・・・・」
震える手。上手くろれつが回らない舌。力が抜けた僕の体。
僕は叫んだ。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
- Re: 復讐の残虐者―殺した者と殺された者― ( No.7 )
- 日時: 2011/05/12 20:17
- 名前: 蒔佝ム
殴りあうクラスメイト。
そんな光景を目にしても、その他の関係ない者達は喧嘩をとめにはいろうとは思わない様子だ。
しかし、オレは違った。
焼け付くような痛みが心を蝕んでいく。
殴られる赤鏡がとても強く勇敢な少年に思えたのだ。
そう・・オレはいつも殴られっぱなしだった。
殴り返しても、この状況は変わらない、と言い聞かせ、ただ殴られ続けたのだ。
そんな自分にくらべて赤鏡は――
「やめろぉ!!」
気づいたとき、オレは叫んでいた。
叫び声と同時にイジメっ子少年達へ殴りかかっていた。
「ぅわ!な、何だ!!」
驚くイジメっ子の顔面にパンチをくらわす。
教室中の生徒達がオレのとった行動を驚きの目でみていた。
殴り殴られ殴られ殴り蹴り殴られ蹴られ殴り・・・・・
キーンコーンカーンコーン・・・
昼休みの終わりをつげるチャイムが鳴り響く。
それと同時にイジメっ子たちは
「けっ!調子にのりやがって!」
と一回ずつオレたちを蹴り、去っていった。
「・・・だ、大丈夫?」
倒れて鼻から血をだしている赤鏡に問う。
すると、赤鏡はムッとしたような顔をした。
「・・・誰が助けろって言った?」
「・・・」
言葉と同時に走り出す赤鏡。
オレは、ただ呆然とその場に座り込んで、その光景を見ていることしかできなかった。
心にはただただ、複雑な思いがジキジキと痛みを発生させるばかりだ。
――なんでオレはアイツを助けたんだろう?
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12