大人オリジナル小説
- 麻衣子と麻衣香とお母さん。オリキャラ募集中です!
- 日時: 2012/02/29 08:05
- 名前: ミシェル
始めまして、黒猫ミシェルです。
社会問題系小説で書くのは初めてなので、
温かい目で見守ってもらえると嬉しいです(*'-'*)
どうぞよろしくお願いしますヾ(@⌒ー⌒@)ノ
今ままでのお客様
桜日和さん☆
ここあまんずーさん☆
智久さん☆
番凧さん☆
▽♦さん☆
真央さん☆
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- Re: 麻衣子と麻衣香とお母さん ( No.9 )
- 日時: 2012/02/07 21:40
- 名前: ミシェル
《第七話》
「あ、あの!失礼しま~すぅ………?」
水沢さんのインターホンを押す。
私はとても、緊張していた。
断られたら如何しよう?冷たい目で見られたら?
其ればかりが頭に浮かんでは消えていく…………。
「はぁ〜い!ちょっと、待って下さいね……」
「……っ!」
年寄り特有のかすれた声。
あの優しい声に、こんなに緊張してしまう私は………。
とても、惨めに思えた。
嫌悪感で、心が暗くなった。
「はあぃ、何方?」
「あ!おっ、お久しぶりです!……ぁ、の……」
「あらぁ、お嬢ちゃん!いらっしゃぁい」
ニパって、水沢さんが笑った。
その笑顔は、私の心をとても軽くさせた。
「さ、上がって下さいな」
「はい、………お邪魔します」
少し、低過ぎただろうか。
…………私の、声は?
目は、大丈夫だろうか。
変な目付きに、なってない?
体は………震えてない、よね?
ちゃんと、笑えてるの?
息、が…………上手く、吸えない、よ……。
「…ゃん?……………ちゃん?」
「!…………ぁあ。…………っはぁ!」
息を、整える。
大丈夫、普通に。普通に。
「ごめんなさい、大丈夫です。あ、これ、りんご………」
「ぇえ?まあまぁ、私に?ありがとおうねぇ」
「いえ!そんな………」
私は、自分の顔が赤くなっていくのが分かった。
恥ずかしい……。
ありがとうって、言ってもらった!
「じゃぁ、中へどぅぞ?」
「はい!」
今度は、ちゃんと自然に入れた。
ちゃんと、声を出せた!
水沢さんは、いつの間にか私の後ろにいた。
そして、私の背中を押しながら……。
「さぁ、はぁいって!」
私は、靴を揃えて玄関に上がった。
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