大人オリジナル小説

私が存在する理由
日時: 2011/12/31 16:40
名前: 不登校少女I.

初めまして。
不登校少女Iと申します。
省略してもらっていいですよ。

いきなりなんですけどお礼を…。

「私が存在する理由」を
開いて下さりありがとうございます。
良ければこれから下に続く話にも
目を通して下されば嬉しいです。

,
-
他人の不幸を、笑って喜んでいる人々に
幸せは訪れるのですか。

どうして人の不幸を笑ったり
できるのですか―?

私には理解できないのです。
人の不幸を願う人々の気持ちが。
そして理解しようとしていないのです。
人の不幸を笑う人々の気持ちを。

なぜ、そこまで人を追い詰める事ができるのですか。
平気で、ヘラヘラ笑いながら。
そこまで人が嫌いですか。
そんなに人が気に入らないですか。

自分を大切にして自分じゃない誰かのことも
―大切にしようと思わないのですか。
,

*目次*

PROLOGUE↓
>>2 ...
―――――
*「姉妹」>>9 >>10 >>13 >>14
*番外編「姉妹」>>18
*「自分」>>21 >>24 >>28 >>29 >>33
*「親友」>>36 >>41 >>52 >>58 >>







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Re: 私が存在する理由 ( No.13 )
日時: 2011/12/13 21:31
名前: 不登校少女I.


,


「葉月ー。葉月ー。寝てるのー?」
電気も点けずボーっとベッドに座っていると、
不思議に思ったのか、帰宅直後のお母さんが部屋をのぞいた。
「あ、お母さん…おかえり…」
12時前に帰宅する母の職業が何かは知らない。
「なんだ、起きてるんじゃない。電気付けなさいよ」
そう言って、お母さんは電気のスイッチを押す。
眩しく光る電球の光に目が少し眩む。

「お姉ちゃん、もう寝てるわよ。葉月も遅いんだからもう寝なさい」
え!?…お母さん、お姉ちゃんの部屋を……。
「お母さんっお姉ちゃん…」
「…え?お姉ちゃんがどうかしたの?」
疲れた様子で顔を向けるお母さん。
「あ、え…ううん。何でもない。おやすみ」
そうして、点けた電気を消して布団にもぐりこむ。

頭の中でグルグルと回る言葉。
お姉ちゃん、寝てるの?
どういうこと?お母さんは知ってたの?
お姉ちゃんがリストカットしてたこと…。
もう何が何だか分からない。
疲れた頭で考えても何も浮かばない。
そうして、疲れていたせいか私は深く眠りについた。

それから何時間経っただろうか。
時刻を見ると長針は3を刺し、短針は35分を刺していた。
「まだ3時じゃんか…」
てっきり朝かと思った。
ふとドアの方を見ると、ドア部分の下から廊下の光がもれていた。
「…こんな時間に…」
ゆっくりとドアを開けると、ドアは静かに開いた。

ドアの向こうで、洗面所にお姉ちゃんは突っ立っていた。
パジャマの袖を捲り、左手の痛々しい傷をなでる。
俯いていてよく分からなかった。でも、
顔から大量の滴が流れていることは分かった。
お姉ちゃんは、左手首を右手で強く握り、その場に座り込み静かに泣いた。
「………」
それを黙って見ていると、お姉ちゃんが視線に気づいたのか
こちらの方に目線を向けた。
ビックリしたように眼を丸くして、そしてお姉ちゃんは笑顔を作った。

「何してるの…、葉月」
「お…お姉ちゃんこそ…何で洗面所に…」
お姉ちゃんは少し考えると、再び笑顔を作り、
「遅いからもう寝なよ。葉月」
そうして、私は肩をグイグイと押されて、従うままに部屋に入った。
そのとき、お姉ちゃんが小さい声で
「ありがとう。ばいばい」って言った気がした。
驚いて後ろを振り返ると、お姉ちゃんはもう自室に戻っていた。

「どういうこと…?」
ベッドの上の小さい電気を点け、私は携帯を開いてメールボックスを出した。
どんなつながりがあるの…?
メールと今の言葉は何か"「意味」がある"よね…?
そんな事を考えていると、ウトウトと再び眠気が襲ってきた。
私はそれに耐えられずに眠りについた。

次に目が覚めると、時計は午前10時を回っていた。
「え!?10時?!」
驚いて目が覚め、ドアを開けるとお母さんの靴はもう無く、仕事に行ったようだった。
「…お姉ちゃん…」
気がかりになり、少しお姉ちゃんの部屋をのぞいた。
すると、
       、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
お姉ちゃんが"部屋の壁にもたれかかって目を閉じていた"。
そのすぐそばには、血のついたカッターナイフ。
そして一枚の紙切れ。床に広がっている大量の血。
「お姉ちゃん?」
呼んでも返事は無く、揺すっても起きる気配は無く。
まさに"死んでいる"ようだった。

「ちょっと、お姉ちゃん…バツの悪いおふざけは止めてよ…」
私がお姉ちゃんに歩みよってもお姉ちゃんは、
あの優しい笑顔を向けてくれなかった。
「ね…ねえっお姉ちゃんっ!?」
どんなに揺すっても起きてくれないお姉ちゃんの手を握ると、
冷たかった。
そして、手首から流れ出る血を見て私は確信した。
お姉ちゃんは…

―死んでいる。


Next...


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