大人オリジナル小説

私が存在する理由
日時: 2011/12/31 16:40
名前: 不登校少女I.

初めまして。
不登校少女Iと申します。
省略してもらっていいですよ。

いきなりなんですけどお礼を…。

「私が存在する理由」を
開いて下さりありがとうございます。
良ければこれから下に続く話にも
目を通して下されば嬉しいです。

,
-
他人の不幸を、笑って喜んでいる人々に
幸せは訪れるのですか。

どうして人の不幸を笑ったり
できるのですか―?

私には理解できないのです。
人の不幸を願う人々の気持ちが。
そして理解しようとしていないのです。
人の不幸を笑う人々の気持ちを。

なぜ、そこまで人を追い詰める事ができるのですか。
平気で、ヘラヘラ笑いながら。
そこまで人が嫌いですか。
そんなに人が気に入らないですか。

自分を大切にして自分じゃない誰かのことも
―大切にしようと思わないのですか。
,

*目次*

PROLOGUE↓
>>2 ...
―――――
*「姉妹」>>9 >>10 >>13 >>14
*番外編「姉妹」>>18
*「自分」>>21 >>24 >>28 >>29 >>33
*「親友」>>36 >>41 >>52 >>58 >>







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Re: 私が存在する理由 ( No.10 )
日時: 2011/12/10 14:56
名前: 不登校少女I.



,


その時、部屋のドアが開き、お姉ちゃんがビックリした様子で私を見た。
「…何してるの?」
「いや…えっと…その、マンガ…借りたくて…」
咄嗟に出たものが、床に散らばっているマンガだった。
「そうなの。じゃあ、貸してあげるから」
ほほ笑むお姉ちゃんの顔には、どこか疲れた顔が混じっていた。

私は、静かに自分の部屋に戻ってベッドに寝ころび考えた。
お姉ちゃんがいじめれているという証拠は日常にあり過ぎていた。
制服の泥に、公園のごみ箱のシャーペン。
カバンのぬいぐるみ、ズブ濡れになって帰って来たお姉ちゃん自身。
そして「しね」と書かれた紙。
その他もろもろ。私はいっぱい見てきた。
お姉ちゃんは私に隠しているのだろうか。

その時、枕そばにあった携帯がブーブーとバイブ音を立てて鳴った。
「誰だろ…」
時刻は6時を過ぎていた。
友達にしては遅すぎる。じゃあ誰?
ディスプレイを見ると、白く光る電子の文字で堅く"お姉ちゃん"と書いてあった。
「何でお姉ちゃん…?」
不思議に思いながらもメールを開く。
するとそこには、

12月10日 18:32
―――――――――
From/お姉ちゃん
Sd/ありがとう
―――――――――

恐る恐る下へやっていくと、
本文に

―――――――――
バイバイ

  −END−

と、一行だけ、カタカナ4文字が並べられていた。
「…どういうこと…?」
理解できずに、その日の夜を迎えた。

お姉ちゃんは、静かに食事を済まし一連の流れのようにお風呂に入った。
そして、
「葉月ー」
と私を呼ぶ声が聞こえた。
「一緒にお風呂はいろうよ?」
思わず「え?」と聞き返してしまった。
だってあまりにもビックリして。
いつもは一人で静かに入るお姉ちゃんが私を呼ぶなんて。

「別にいいよ」
とりあえず承諾し、私もお風呂に入った。
湯船につかり、お姉ちゃんと向き合う形で座る。
「……」
「……」
微妙な空気が流れる。そして2分ほど経つと、
「ねぇ、葉月?」
お姉ちゃんが口を開いた。
「な、何…?」

「あのさ、あのマンガ楽しかった?」
「え?」
「今日貸したマンガ」
マンガ??
なんだ、てっきり6時頃のメールの話かと思った。
「あ、うん。おもしろかった」
読んではないけど、とりあえず話を合わす。
「だよね。主人公の花火の誓くんカッコいいと思わない?」
「うん。カッコいい」
それから10分ほど経ち、お姉ちゃんは先に上がった。
「…じゃ、さき行くね」
お姉ちゃんはそういうと、バスタオルを首からかけて自室へと戻った。

私は静かに湯船から出て、体をふき、パジャマに着替えた。
なんとなく気になって、お姉ちゃんの部屋のドアを静かに少し開けると、お姉ちゃんが部屋の隅で泣いていた。
ビックリして、私はそのまま自室へ向かった。

驚いた。
ビックリした。
声が出るかと思った。
部屋の隅にいたお姉ちゃん。
ビックリしたのは、泣いていたからではない。
お姉ちゃんのすぐそばには、まだ刃先の良いカッターナイフと
血のついたティッシュ。
そして、傷まみれの手首。

「…お姉ちゃん…」
私は見てしまった。
お姉ちゃんが、リストカットをしているところを。


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