大人オリジナル小説
- 黒猫の思惑(BLスピオフ)完結
- 日時: 2021/12/31 23:38
- 名前: 白楼雪
※こちらは小説『黒猫の誘惑』のスピンオフ作品です。
※小説『黒猫の誘惑』はR18作品でしたが、スピンオフ作品の『黒猫の思惑』は冬木と関わる以前の桜夜の事。
あの日冬木と関わる前の桜夜の心情を綴った話ですので、年齢制限の必要なシーンはありません。
※更新は相も変わらず亀更新となるかと思います。
それでは、黒猫の思惑始めさせていただきます。
2021/12/31 年の終わりに、黒猫の誘惑のスピンオフ「黒猫の思惑」完結しました。
- Re: 黒猫の思惑(BLスピオフ) ( No.7 )
- 日時: 2021/11/14 04:22
- 名前: 白楼雪
高レートのポーカーと呼ばれるカードのお遊び。
それを店の女性と馴染み客が楽しんでいる。
いや、ゲームの流れを見る限り、楽しんでいるのは女性店員だけで、中年の男性側は元の掛け金を取り戻そうと熱くなっているだけのようだった。
彼等のテーブルの上には硬貨と紙幣の束。それに無造作に並んだ複数のカード。
「もう一度だ!」
そう声を荒く中年男性は再び財布から紙幣を取り出し、テーブルに叩き付けた。
「もちろんいいわよ。お客様と楽しむのも、店員の勤めだもの」
そう言って微笑む女性店員は、再びカードをシャッフルし始める。
そんな光景を、酒の肴に桜夜は覗き見ていた。
女性がカードを手に取る。ここに仕掛けはない。
女性がカードをシャッフルする。
その時、女性の手の内が見えた。
女性店員の制服は、ノースリーブの黒いカフェドレスに、申し訳程度の腰辺りから付けられた白いシンプルなエプロン。それに黒のストッキングという、艶やかな女性の魅力を見せる薄着な制服だ。
太股の際どいラインにナイフとそれを仕舞う細革のベルトがなければ、男性連中も頻繁に一夜をお誘いしそうな姿だった。
一見すれば仕掛けを隠す場所など内容に見えるが、あの短いスカートの裏に隠しポケットでもあるだろう。
この店は男性の比率が高いのだから、例え彼女のイカサマがバレたとしても、その仕掛けの場所を見つけるのは難しいだろう。