大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。
- 日時: 2017/01/20 22:08
- 名前: 月音
こんにちは、月音です。
今回はFFのBL小説を投稿させて頂きます。
ただ……一つ断っておきたい事がございます。
私、今のところ、FFのゲームをプレイした事が残念ながらありません。
シアトリズムのみです。
いえ、小説も攻略本も読みましたし、ストーリーもあらかた存じています。
DVDも見ました、CDも全部聞きました。
ただ時間が無く……プレイ出来ずにおります。
おまけに守備範囲がひどく狭いです。
ですので、設定がおかしかったり、口調が違ったりしてしまうかも知れません。
広いお心で読んで下されば、これ以上の幸福はございません。
……そうでした。
私はFFのストーリーやキャラクターも大好きですが、
それと同じくらいに曲が大好きです。
なので、曲に勝手に歌詞をつけています。
それも投稿していきたいと思います。
では、どうぞよろしくお願いいたします。
- Re: FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。 ( No.26 )
- 日時: 2017/02/11 22:12
- 名前: 月音
なんでもないや
あの日。お前が死んだあの日。
ものを言わなくなったお前と俺の間には明らかに何かがあった。
俺達の間を通り過ぎた風が、その寂しさを実感として運んで来た。
悲しかったのか、悔しかったのか、愛しかったのか。泣いた。泣いて泣いて、声が枯れるまで、涙が枯れるまで泣いて、そうして見上げた空は、どこか憎らしい程に透き通っていたんだ。──お前を、思い起こさせるような。
それからはずっと。それからもずっと。俺の中にお前が亡霊みたいにいて、でも、いる事を知らなかった。無意識にそれを追っていた。優しさも笑顔も夢の語り方も、全部分からなくなって、君を真似た。誰も、それを否定しなかった。あの時の俺は、俺じゃあなかった。
それが全部嘘偽りだと分かったり、お前の事も思い出したりして、今まで。俺は、俺達は、駆け上がるように時を過ごして来た。何が起こったのが何年前の何月何日で、なんて覚えちゃいない。忘れたいものがふと脳裏に甦ったり、大切な事を忘れていたり。独りぼっちの記憶のかくれんぼは、もう嫌なんだ。だから、離しはしない。やっとこの手がお前に追い付いたんだ。
昔、俺がまだ神羅にいた頃。俺と少し親しかったやつが任務で死んだ。彼との相部屋で一人、照明も点けずにうずくまっていた。そしたら彼奴が帰って来て、どうしたのか天性の明るさで聞いてくるんだ。心配させたくなくて、なんでもないって言ったら、お前がそう言う時は何かある時だって言った。だから洗いざらい話した。話している内にその死んだやつの事を沢山思い出して、死んで悲しい筈なのにふっと笑みがこぼれた。俺みたいなやつにも話しかけてくれたな、とか、面白い事を言っていたな、とか。代わりに何故か彼奴が泣き出して、辛かっただろ、とか慰めてくれた。そんな優しさに触れて、堪えていた悲しみが溶け出したのか、やっと涙がこぼれた。初めは全然気付かなくて、目の前で彼奴が慌てるから何事かと思った。
『どうした、俺、嫌な事言った?ごめん、どうしたら泣き止んでくれる?』
声が出なくて、ただ首を横に振った。涙を流れるままにしていた。すると彼が口を開いた。
『その涙見てて、分かった。嬉しくて泣くのは、悲しくて笑うのは、お前の心がお前を追い越したんだよ』
何時に無く真剣な調子で、しんみりと言われたから、そうなんだと本気で思った。確かにそうだったから。でも一つ付け加えたかった。それは、思いを分かち合ってくれる人が隣にいる時だけだ、と。彼がいなかったら、俺は一人でうずくまっていただけに過ぎないのだから。思えばこの時から、俺にとって彼は無くてはならない人となっていったのだろう。
今、全てが終わって、中断された現実が帰って来た。何気無い事に幸せを見出だし、大切なものが沢山出来た。叶えたい夢も一日でいくつも出来た。いつかたった一つと交換するんだ。
この間、いつもは正直に話せない幼馴染みにいつもありがとうと声をかけた。彼女はひどく驚き、熱があるのかと心配してきた。二人で顔を見合わせ、吹き出した。いつ以来だったろうか。慣れない事もたまにならいいかも知れない。特に、大切な人が側にいたら。
俺は君を知ってたんだ。君の名前を覚えるよりずっと前に。お前が前世から探し始めたなら、俺は前前前世から探し始めた。昔ならお前がいなくたってそれなりに生きていけたかも知れない。だが今ではもう、お前がいない世界など、笑顔がない家庭のようだ。お前がいない世界など──
- Re: FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。 ( No.27 )
- 日時: 2017/02/12 21:51
- 名前: 月音
「クラウド」
「っ……何?」
近くで名前を呼ばれ、物思いに沈んでいた俺はハッと現実に引き戻された。すぐ近くに笑った彼奴の顔がある。
「何じゃない、また辛い事考えてただろ。ほら笑えってー」
頬を指でつつかれる。止めてくれ。
「なんでもない。別に辛い事じゃないから。
昔と、今と、これからの事を考えてただけ」
「考えるのなんて今の事だけでいいんじゃないか?お前はすぐ昔に溺れて行きそうで怖いし、心配になる」
「もうそんな事ないよ。全部いい思い出だっ
て思えるようになったから。今は、すごく幸せだ」
笑ってみせると、もっと朗らかに笑いを返される。そういう明るい所が羨ましい所であり、大好きな所でもある。
俺は彼との距離を少し詰め、彼奴の肩に頭をもたれさせる。こうすると温もりが直に伝わって、優しい気持ちになれる。もう少しだけでいい。あと少しだけでいい。こうしてく
っついていたい。君が側にいてくれるなら、
記憶のかくれんぼも、はぐれっこも、もういいよ。どれだけ早く過ぎる時も、一瞬一瞬を心に刻み付けて生きよう。そうすれば辛い事も乗り越えられるから。
「なあクラウド」
「何だ」
「……これからも、一緒に生きような」
何気無く囁かれた言葉が嬉しくて、じんわりと視界が滲んだ。頬を伝う温もりは幸せの証。悲しくて笑うのは、嬉しくて泣くのは、
俺の心が俺を追い越したんだよ。
大切な事を教えてくれた大切な人。
前前前世から探し始めた。
もし来世があったなら、その時もまた。
君と一緒に生きよう。
出会うより前に知っていた、君の名は。
「勿論だ、ザックス」
END
- Re: FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。 ( No.28 )
- 日時: 2017/03/09 14:33
- 名前: 月音
ファイナルファンタジー(X)
遠い世界のお伽噺みたい
だけどキミが主人公だよ
お姫様や王子様になれる
騎士や魔法使いにもチョコボにも!
仲間達と世界を救え
大切なもの守るために
笑ったり、泣きながらでも進もう
愛と勇気と希望抱き締めて
クリスタルを輝きで満たし
空や海や地を駆け抜け行こう
沢山の人、町、音、願い
全てキミが感じられるよ
いつまでも忘れたりなんてしない
これは最後の空想物語
理由もなく笑いあったりした
ずっと夢中で浸っていたね
またいつかこの世界に会える
終わらないストーリーを紡ごう
どこまでも果てなく続いてる
この道皆でさあ、歩き出そう
光へ!
- Re: FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。 ( No.29 )
- 日時: 2017/04/01 15:31
- 名前: 月音
BLではありませんが、FF10で一つ。
例えキミがいなくなったとしても、私はキミを忘れたりなんてしないよ。
「ユウナんー!あーそーぼー!」
「リュック!今行くから、待ってて!」
大きな声に大きな声で返事をする。私の大切な仲間の一人、リュック。平和になったスピラには、アルベド嫌いなんてもの、なくなったんだよ。
「相変わらず元気なこった。今日はどこまで行くんだ?」
「へへ、ちょっと雷平原まで」
「リュックが?一体どうしたの」
「雷避けの練習をしに行くの。雷嫌い、克服したいんだよね」
ワッカさんやルールーも、前より元気になった。ワッカさんはまたブリッツを始めて、今はコーチをしてるんだ。ルールーはゆっくり過ごしてる。黒魔法の研究をしているみたい。医療に応用とか、したいんだって。
「ねえ、早く行こうよー!オヤジも待ってるんだしさー」
「うん。じゃあ、いってきます」
「いってらっしゃい」
飛空艇に乗り込む。この世界も随分変わった。ううん、変えたんだね。キマリもそう言ってた。皆、分かってる。全部キミのおかげなんだ。キミはこういうの、嫌がるかも知れないけど。
ねえ、私、びっくりしちゃった!何と、リュックが雷避け二百回に成功したんだよ!最初は雷が大の苦手で、鳴るたびにびくびくしてたあのリュックが!すごいよね。感動して、思わず飛び跳ねちゃった。そのすぐ後に雷に当たっちゃったんだけど。ただ、こうして、皆も大人に……っていうか、いろいろ変わってきてるのは、知って欲しかったな。……こんな言い方しちゃだめだね。また、会える。
本当はさ、心配になっちゃう時もあるんだ。もしかして、キミはもう消えてしまって、この世界のどこにもいないんじゃないかって。キミの顔にそっと触れて、その瞬間キミが朝に溶ける夢を見たから。胸が苦しくなって、隠せない涙が零れて、全部投げ捨てて死んでしまいたくなる。そんな時は歌を歌うんだ。ジェクトさんが好きだった祈りの歌。キミも覚えてるよね。今は祈り子さまを召喚するためじゃなくて、心を解き放つために歌う。それだけで、だいぶ楽になるんだよ。リュックと歌の練習をしてるんだけど、リュック、すごく上手いの。明るくて元気が出る歌なんだ。キミも前、ワッカさんと歌ってたよね、ブリッツの歌だっけ?一人でこっそり歌ってたのも知ってるよ。聞きたいな、もう一回。
私はずっと、キミがやって来た海の側で、キミが消えていった空を見ながら、指笛を吹いてる。ここにいるよって、キミに聞こえるように。道標となるように。キミと過ごした日々を思い出しながら。昔と違って、ずいぶん上手になったよ。聞こえてるかな。
『ユウナ!』
私には、聞こえてる。キミの明るくて、元気な声が。
『約束、守っただろ?』
そう言って、こっちに走って来るキミの姿だって、見えるんだ。そしたら、私は泣きそうになりながらキミを抱き締めに行く。あの時みたいに透けたりしないことを確かめるために。ぎゅうっと抱き締めあって、あのマカラーニャ湖の時のように……。
夢。
キミは夢なんだよね。
だから、私は夢見る。
キミを、夢に見るんだ。
普通の女の子みたいに、皆と平和な日々を過ごして、楽しんで。
指笛を吹いて、キミを夢見て。
そうしたら、いつか、きっと、そう遠くないうちに、会えると思うんだ。
信じてる。
キミがいなくなったとしても、私はキミを忘れたりなんてしないよ。
「__ユウナ!約束、守っただろ?」