大人二次小説(BLGL・二次15禁)

FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。
日時: 2017/01/20 22:08
名前: 月音

こんにちは、月音です。
今回はFFのBL小説を投稿させて頂きます。
ただ……一つ断っておきたい事がございます。
私、今のところ、FFのゲームをプレイした事が残念ながらありません。
シアトリズムのみです。
いえ、小説も攻略本も読みましたし、ストーリーもあらかた存じています。
DVDも見ました、CDも全部聞きました。
ただ時間が無く……プレイ出来ずにおります。
おまけに守備範囲がひどく狭いです。
ですので、設定がおかしかったり、口調が違ったりしてしまうかも知れません。
広いお心で読んで下されば、これ以上の幸福はございません。

……そうでした。
私はFFのストーリーやキャラクターも大好きですが、
それと同じくらいに曲が大好きです。
なので、曲に勝手に歌詞をつけています。
それも投稿していきたいと思います。

では、どうぞよろしくお願いいたします。

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Re: FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。 ( No.2 )
日時: 2017/01/20 22:07
名前: 月音

レノクラ

敵である彼奴に。
恋をした。
それは恋なのか。
分からないけれど。
背徳感に塗れ。
また俺は。
愛を囁く。


神羅カンパニーのタークスである俺は、神羅から抜けた元ソルジャー、クラウドと戦っていた。何度か対戦を重ねる内、どうしようもなく彼奴に興味を引かれていった。何故だろうか。あの英雄セフィロスに目をかけられていたからか。それとも、英雄になり損ねたあの男と仲が良かったからか。もやもやとした疑問が脳内で渦巻く。休暇中だというのに、彼奴が頭から離れない。オンとオフを切り替えられないなんて俺らしくもない。
ふらふらと夕暮れ時のミッドガルを歩く。酒が飲みたい。少しきつめの、何もかも忘れられる様な酒。ふと目についた酒場に入る。
「いらっしゃいませ」
中はがらんどうとしていて、人はカウンターに一人のみ。適当に腰掛け、メニューを頼もうとすると、
──ガンッ!!
机の上に拳が降った。突然の事に驚き、その拳の持ち主を仰ぎ見る。そして気付いた。
「お前はクラウドの……!」
ティファ・ロックハート。クラウドの仲間の一人だった。
「何の用。戦いたいなら外へ出なさい」
挑戦的にファイティングポーズをとる。俺は両手を上げ、降参の姿勢を見せた。
「どういうつもり?」
「今日は有給休暇なんでね。ゆっくり酒が飲みたいだけなんだぞ、と」
「本当かしら?」
「なんなら武器を預かってもいいぞ、と」
しばらく訝しげにじろじろと眺めて来たが、それならと引き下がった。酒を頼み、一人で注ぐ。注いでくれる程信用は無いようだった。
「あれか?クラウドもここに居るのか?」
「あんたに教える訳ないでしょ」
「つれないな、と」
その時ガランとドアが開き、話の張本人クラウドが入って来た。彼奴は一瞬ぽかんとした後、緊張した面持ちでバスターソードに手をかけた。
「ティファ。どうしてここにこいつが居る」
「違うの、今だけはただのお客さん。あと危ないからバスターソードは振り回さないでね」
「そういう事だぞ、と」
睨む様にしてこちらを見てくる彼奴と目が合った。魔晄を浴びた者特有の目の輝き。空の様な、海の様な──ライフストリームの様な色。すうっと自我が吸い込まれて行きそうだ。何時まででも見ていたい。
「……なら、構わない」
先に目を逸らしたのは彼奴の方だった。そのまま階段を登ろうとする。
「ちょっ、待てクラウド!」
「……何か用か?」
思わず呼び止めてしまう。彼奴は怪訝そうにこちらを窺った。
咄嗟に浮かんだ言い訳がこれ。
「酒に付き合えよ、と」
は?と目を丸くし、次いで少し嘲る様にくすりと笑う。童顔のくせに目付きは鋭い。それも相俟ってなかなかに艶やかな笑みだ。普通の女なら一瞬でくらりといくくらいだった。
「敵のあんたの酒に?……興味ないね」
「頼むって。一人で飲むなんてつまらないんだよ、と」
今までになく必死に頼み込む。何故かこの期を逃せば二度と会えない様な、そんな嫌な予感がした。しかし、忘れてはいけないが、俺は部外者。普通ならこんな提案足蹴にされる。が。
「……はあ、分かった。ティファは席を外してくれるか」
溜め息を吐きながらもすたすたとこちらに近付いてくる。ティファも呆れ顔だ。
「本気?……もう、神羅のタークスだって分かってるのかな」
「分かってる。ちゃんと飲んだりした分の代金は払わせるから」
「そこじゃないんだけど……」
なんて言いながらも二階に上がっていく。途中でUターンし、入り口に『CLOSED』の看板をかけた。細かい気遣いが出来る女だ。
「店のもの、壊さないでよ。お酒はこの棚にあるし、何か食べたくなったらこの辺りにあるから。じゃ、ごゆっくり」
「うん。ありがとう」
そうして二階へ消えていった。
「さて、酒に付き合えって言ったけど、具体的に何をすればいいんだ?」
「そうだな……適当に会話してくれればいいだけだぞ、と」
「そうか?それだけでいいなら」
初めて交わすまともな会話。無口なのかと思っていたが、実際は話そうと思えば結構舌が回るようだった。彼奴の口から聞く他愛ない話に、俺は聞き惚れた。男にしては少し高めで、けれど耳障りではなく、聞いていて心地好い声だ。時々漏らす無防備な微笑みに体が熱くなる。酒の所為か?恋、なのだろうか。
「……ノ?レノ?聞いてるのか」
「ん?ああ、悪い……眠たくなった」
つい呆けてしまっていた。適当に言い訳すると、不服そうに頬を膨らます。そんな所はまだまだ幼い少年のようで、実年齢をあやふやにさせる。
一転、心底嬉しそうな表情で話し出す。
「それで、さっきの話だけど、彼は本当に強くて格好いいんだ。俺みたいなやつにも声をかけてくれる。皆にとても慕われていた」
恐らく、こいつはその人を慕っていたのだろう。英雄セフィロスか。それともソルジャークラス1stザックスか。興奮に頬をうっすらと赤く染め、キラキラとした顔で話す。こんな表情の彼奴を見たことがなく、ぽろりと言葉が零れてしまった。
「……お前は可愛いな……」
「……?何か言ったか?」
「言ってねえよ……と」
「大丈夫か?……飲み過ぎだ」
その言葉を聞いた時はもう遅く、体から力の抜けた俺はどさりと机に突っ伏した。そのまま意識が睡魔に負けてゆく。最後に見たものは慌ててティファを呼びに走るチョコボ頭の少年の姿だった。

Re: FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。 ( No.3 )
日時: 2017/01/21 22:22
名前: 月音

『こんなになるまで飲み続けるなんて……気を許し過ぎたか。……こいつは、敵の筈なのに……仕方ないじゃないか……レノ……』

「……うう……んあ?」
呻き声を上げながら体を起こす。目が覚めると、そこは知らない場所だった。頭が割れそうに痛い。ゆっくりと記憶を辿る。確か、有休を取ってミッドガルに出て来て、酒場に入って……。
「……あああッッ!!」
思い出した。酒を飲み過ぎて、倒れたのだった。その後クラウドがティファを呼びに行った筈だ。
「うるさい。……目が覚めたのか」
隣のベッドから体を起こして、こちらに向き直ったそいつは、紛れもなくクラウド。記憶は確かな様だ。少し怒った表情で俺を叱る。
「人が付き合ってあげてるのに、突然倒れて眠りこけて、どうなんだ?ティファにも迷惑をかけて。ベッドだって使わせてやってる。まず何て言わなければならない?」
「……悪かった、と」
「誠意が足りない」
「ええと……ご、ごめんなさい」
「……よし」
やっと満足そうに口許を緩める。俺もほっとした。暗闇に次第に目が慣れて来た。どうやら今は十一時くらい。彼奴は眠そうに欠伸をした。ふと、魔が差す。
薄暗い部屋の中で浮いて見える、男にしては白い頬に手を伸ばす。指先が触れた瞬間、パシッと手で弾かれた。先程までとは一変した鋭い目で睨まれる。
「何?」
「……お前は……俺が嫌いか、と?」
「元々馴れ合う様な関係じゃないだろう。勘違いするな」
冷たく突き付けられる現実。勿論、言われずとも分かっている。俺は神羅のタークスで彼奴は神羅を裏切った元ソルジャー。神羅にバレれば減俸じゃ済まない、最悪俺まで裏切り者扱いされて殺されるかも知れない。俺だってそんな事になりたい訳じゃない。だが、それでもこいつを手に入れてみたい。
「お前の本当の気持ちを、聞きたい」
目付きが一段と鋭くなった。その中に隠れている感情は、何だろうか。
「……あんたに勘違いさせてしまったのは俺の責任かも知れない。一度だけだからって気を許し過ぎた。だからもう、帰ってくれ。頼む……俺がおかしくなりそうなんだ……」
苦渋に満ちた顔で言う。ピンときた。彼奴は自分の感情を信じられていない。というより何か分かっていないのだろう。
「もし俺がお前の事を好きだと言ったらどうする?」
問うと、少し考えた後、突き放す様に言った。
「有り得ない」
「有り得ない、か……有り得たらどうするのか聞きたいんだ、と」
「だって、俺は男だ。あんたは女好きだと聞いてるし、俺も男が好きって訳じゃない」
「ふうん……なら、試してみるか」
「何を?……! やめッ……!」
嫌がるクラウドを無理矢理抱き寄せ、キスを落とす。やはり女の様に柔らかい唇だ。閉じられた歯列を舌でなぞり、こじ開ける。生温い温度の口内をかき回すと、逆らおうとしてか強い力で体を押された。それも、舌を強く吸うと止まる。しばらく思うがまま甘い唇を貪った。
満足して口を離す。彼奴は荒く肩で息をしていた。目には涙が溜まっている。
「どうだ?……悪くはなかった様だな、と」
言うと、さっと仄白い頬に朱が差した。
「何で……何でこんなっ……もう帰れ!俺は……違うのに……ッ」
泣き出しそうに潤んだ瞳で俺を見つめる。してはいけない事をしてしまった後悔と、それに伴う背徳感が、どうしようもなく体を熱くさせる。辛そうなのにどこか恥ずかしそうな彼奴の態度にも煽られた。
「もう一度聞くぜ……お前は俺をどう思うんだ?何をして欲しい?」
淫靡に耳元で囁く。ぴくりと肩が跳ねた。
「お、れは……。あんたは……?」
「俺は、お前が好きだぞ、と。愛している」
と思う、そう心の中で付け加える。興味、支配欲、嗜虐……どれを当て嵌めても、しっくりくる言葉がない。この気持ちが何なのか分かっていないのは俺の方も同じだ。
クラウドは一度ぎゅっと瞼を閉じ、深呼吸してから切り出した。
「俺は……俺も、あんたに惹かれてた……いつからか分からないけど……絶対。でも、どうすればいいのか、分からなくて……!」
枷が外れ溢れ出した感情が抑えきれず、涙が零れてしまった。泣かせたい訳ではなかったのに。彼奴は本当に苦しそうで辛そうで、俺なんかみたいに半端な遊び感覚ではなかったのだと伝わって来た。何時も冷たく厳しい瞳は温度を取り戻し、今は熱い涙で濡れている。肩を震わせ嗚咽を溢す姿は、人を見ていて複雑な心境にさせた。
「敵……敵なんだと知ってたのに、闘う度に惹かれていった……何度も、何度も自分に言い聞かせた。彼奴は敵で、手を抜いたら死ぬって。でも……どうしても、嫌いになんてなれなくて、逆にどんどん、俺の中であんたが大きくなって……!苦しかった……有り得る訳がなかったから……。ずっと、待ってたんだ。だから……んッ」
これ以上、悲しい言葉を聞きたくなくて、口を塞いだ。強くぎゅっと抱き締めると、もう抵抗なんてしないで、安心しきって全てを委ねてくる。ああ、こいつは白い。無垢で純粋で、俺みたいに汚れた奴が遊び半分で手を出していい奴じゃなかった。だが、触れてしまったが最後、元の敵同士という関係には戻れない。そして、それを嬉しく思っている俺もいる。
「好きだ、クラウド……苦しませて、ごめんな、と」
「いい……今、幸せだから」
少し固めの金髪に手をやる。くすぐったそうに身動ぎされた。彼はまるで、愛らしい小鳥だ。俺の腕の中という小さな鳥籠に閉じ込めて、愛でて……。
ハッと。
そこまで考えて、ハッとした。
この物語の最後が見えた気がした。
笑みの一つや涙の一滴まで俺に捧げ、髪の先から足の先まで俺に侵され、俺を心底信頼し愛し求める彼奴。俺はそんな彼奴を最初の内こそ愛したりしても、やがて閉じ込め、弄んで、嬲り、苛み、最後には興味を無くし大した感慨もなく軽く捨てるのだろう。それでも彼奴はまだ俺を慕う。逃れられない。そんなに純粋なのだ。
「レノ……?」
どことなく心配そうに此方を窺うクラウドと目が合った。深い青、明るい緑、角度を変える度にくるくると色彩豊かに色を変える瞳。やはり、曇りない。
最悪の結末が見えた今でも、それを覆せないと分かっていても、不幸にしかならないのを互いに薄々気付いていても。今だけはただ愛しく想い、愛を囁きたい。
もう一度唇に軽い啄む様なキスをすると、強請る様に俺の首に手を回してくる。唇に優しく人指し指を当て、止めさせた。
「本当にそれでいいのか?」
「ああ」
「またいずれ、殺し合う事になるかも知れないぞ?」
「その時は……あんたを殺すのは俺だ」
背筋がゾクッとするくらい妖艶な笑みを浮かべる。そんな歪んだ愛が俺達には丁度いいのかも知れない。
「なら、俺もお前を殺すのを他のやつには譲らねえよ、と。社長だろうがルードだろうが例え……セフィロスだろうが」
「頼んだ。……勿論、死ぬつもりなんてないけどな」
目を合わせ、微笑みかける。これから先が楽しみだ。もしもこの闘いが終わったとしたら、幸せに生きる事が出来るのだろうか。飽きる事もなく厭う事もなく、普通の恋人同士の様に愛を紡げるのだろうか。
淡い期待を抱きながら、彼奴の矮躯を抱き寄せた。夜が更けるまではまだある。後ほんの少しの間だけでいい、敵同士ではなく、レノとクラウドとして、甘い時を過ごしたい。そんな風に戯れていたら、また先程のように天の啓示が下りてきた。
「もしもクラウドの心が曇る様な事があっても、俺がすぐ傍にいて晴れにしてやる」
それが、こいつを本気で愛そうと決めた俺の、決して覆りはしない決意だ。

敵である彼奴に。
恋をした。
それは本当の恋だ。
やっと分かった。
幸せを感じながら。
また俺は。
愛を囁く。


END

Re: FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。 ( No.4 )
日時: 2017/01/22 22:06
名前: 月音

オリキャラ設定
・大きな罪を犯してしまい、色んな世界を行き来している
・大罪を犯した者を救おうとしたため自分も一緒に罰を受ける
・自分がいる世界についてストーリーを理解しているが自分が関わる事によって変化する事は分からない
・オリキャラに「好き」とか言われて相思相愛になったらその相手は直に死ぬ

END OF WAR 

「レノ様は何処か……あの方に似て居られます」
「あの方?」
「私の、大切な……元上司の方に」
「何処が似ているんだ?」
「雰囲気、でしょうか。ぶっきらぼうで、それで居て優しい所」
「そいつは、どんな奴だった?」
「亜麻色の美しい髪で、身長は低く在られました。苛立った様な目付きをされて居ましたが、本当は寂しくて、辛かったのでしょう」
「……そいつの事が、好きだったのか」
「あの方はもう……亡くなりました」
「そうか……悪かったな、と」
「いえ……ただ、心配になるのです」
「何が?」
「レノ様が、あの方の様な末路を辿るのではないか、と……」
数日前に交わした会話。彼奴には珍しく暗い悲しげな調子だったから、心に残っていた。だから、俺は誰だか知らないが、あの方とやらの末路を辿るまいと心に決めたんだ。

彼奴と初めて会ったのは、あの日が終わってからだった。神羅カンパニーの再建の為にあたふた働いていた俺達の所にほいっと投げ込まれた新人。それが彼奴。今までは色々な所で裏仕事をしていたらしい。今度は神羅の番だと社長にスカウトされて来たらしい。そんな奴がタークスのエースことレノ様の所へ放り出された訳だから、最初はかなり畏縮していた。何時まで経っても他人行儀な口調は変わらない。もう性格なんだろ、って諦めた。
今日も今日とて勤労の徒である俺達は、真面目に仕事に勤しんでいた。
「どの口が仰るのやら……まあ決められた事はされておりますけれど」
俺は苦笑される程度にはギャグが上手いらしい。社長がクラウドを呼び出して、護衛の依頼をする。その警護と、クラウドの腕試しが今日の仕事内容だ。
ガチャリ。
ドアが開く。そこを狙って飛び掛かる!
「うわっ!?」
躱された。間抜けな声を上げて転ぶ。直ぐ様反転──しようとしたら閉め出された。鍵までかけられる。
「さすがだぞ、と」
続くルードも牽制される。残りは彼奴だけ。すると、社長が出てきた。
「さすが、自称元ソルジャー」
「……ルーファウスなのか」
クラウドが問う。死角に隠れたから彼奴に気付いていないのか?
クラウドが社長に向き直った隙に彼奴が背後から斬りかかる。静かに、流れる様な動きで、暗殺者としては良い動きだった。が。
「甘い」
「なッ……ぅぐあ!」
後ろ手にバスターソードで受け止められ、更に腕を掴まれて背負い投げ。うわ痛そう。可哀想に、背骨を強打した彼奴は涙目になりながら起き上り、社長の斜め後ろに立つ。そして前の男を見上げ──
「……クラウド?」
「なっ……」
驚いた様にぽかんと口を丸く開けた。
「知り合いか?」
「はい……昔も昔、私がとても幼い頃に少し面識がありまして。でも、変わった……」
「……あんたこそ、もっと無口だった筈だ」
「クラウド、もっと、笑ってた」
こいつは、こんな片言みたいな喋り方をする奴だったか?昔はこうだったのか。
「何でこんな所にいるんだ。何時から神羅で働いてる」
「……数週間前」
「あんたもついてないなな」
「二人とも、話は後にしてくれ」
ルードが二人を遮る。社長が話し出した。
「腕は鈍っていないようだな」
そのまま幾つか問答を繰り返すが、結局、交渉は決裂。全く、俺達の体を張った意味がねーじゃねーか。しかもクラウドの奴、扉開けないわ蹴るわで散々だ。彼奴はクラウドが帰った後に、「どうして、あんなに……私の所為……?」と悲しそうに呟いていた。クラウドは社長の話が始まってから終わるまで一言も彼奴に話しかけなかった。もし彼奴をひどく悲しませる様な事をしたら、俺はクラウドを許さない。大事な部下なんだぞ、と。

Re: FINAL FANTASYでぐだぐだ書く。 ( No.5 )
日時: 2017/01/23 21:40
名前: 月音

思えば呑気な会話をしていた。もう少し気を張っていたらあんな事にはならなかったのかも知れない。クラウドが去ってから、突然銀髪の……何だ、カダージュとか言う奴が入って来た。俺もルードも応戦したが、彼奴は悔しい事に強かった。彼奴もいい所までいったんだが、最後に押しきられた。俺達はかなり長い間動けずに居た。ああ悔しい。
「れ、レノ様……そう気落ちなさらずに」
「クソ……あああもう嫌だ!仕事終わり!後よろしくな、と!」
「おい何処へ行く?」
「ちょっくら町までだぞ、と!」
「レノ様!?ま、お待ち下さい!先程勤労の徒とか仰ってませんでしたか!?」
「……行ってしまったな」
二人には悪いが、本当に仕事って気分じゃなくなった。飲みにでも行くか。

と思ったが、携帯に暴力的なまでの着信が入ったので止めにした。何でもまた仕事らしい。カダージュ一味を阻止する為に、要所要所に兵を送っておくらしい。で、俺らは見回りだぞ、と。合流したら滅茶苦茶文句言われた。
「何故仕事を放り出して、飲みに行こうとした」
「本当に困ったのですよ?後始末やら何やらで、猫の手も借りたいくらいだと言うのに」
「俺とこいつだけで他の業務を終わらせて来た」
「それにレノ様は連絡が着きにくいそうですね。レノ様のデスクに行ったらツォン様にお小言を言われました」
「相棒、仲間なのならきっちり見張っておけとの仰せだ」
「ハイハイハイハイ分かりましたよ、と!」
大きな声で説教を遮る。俺が悪いのは分かってるが、こんなに言われる程か?大体の仕事は終わらせたし、二人共真面目過ぎんだろ。
「お前が不真面目過ぎるんだ」「レノ様が不真面目過ぎるのです」
「……二人して俺を苛めるなよ、と」
今のは少し辛かった。何で彼奴がルードの味方なんだよ。彼奴だけは俺の味方が良かった。
「あ……あれは、クラウド?」
「ん?何処だ?」
「あの教会跡、花の上に……あッ」
走り出した彼奴を追うと、そこには本当にクラウドが居た。ティファと二人、倒れて居る。ティファは傷だらけだった。
「おい、どうする」
「しょうがない、運んでやるぞ、と」
「……お手伝い致します」
三人で協力して二人を背負う。店まではまだ近い方なので、良かった。だが、ティファもクラウドもかなり強いのに、気絶するなんて、何があったんだ?
「もしかすると、あの銀髪の方達かも知れません」
「ならば、クラウド達に話を聞いた方が良さそうだ」
「んじゃ、とっとと帰るぞ、と」

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