大人オリジナル小説

 アクアリウム。
日時: 2011/09/18 22:51
名前: 白兎





どうも、ハクトです(^^)

傍観者の主人公 伶がクラスのイジメに関わっていく話。

受験生なので更新が遅くなると思いますが、つたない文章を書いていきます。


荒らしトカ周り見えてない発言する奴は個人的には大好きだが
他の閲覧者様を不愉快にさせてはいけないので控えましょ。

応援から酷評まで、コメント受け付けてます(キリッ`・ω・)
 

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Re:  アクアリウム。 ( No.11 )
日時: 2012/03/16 23:06
名前: 白兎





「クラスで、パシリにされてる子がいる」


岡田の告げ口のせいでひどい脱力感に襲われた私は、気付いたら教室での出来事を話していた。


「パシリ……?」
「昼飯を奢らさせてるの。酷い時はコンビニまで買いに行かせたりさ」

机上のクッキーを口に運びつつ、愚痴るように言う。
すると、水野はクツクツと笑った。

「三上さんてそういうの気にするんだ」
「私が人間なの知ってるよな?」
「当たり前だよ」
「あんまり冷血扱いしないでよね」

「でも、冷たいよ。君は」


断言するような物言いに眉根を寄せる。
私はそんなに冷めた人間なんだろうか。


「……まあ、見てて気持ちの良いものじゃ無いよね」
「……あんたなら、どうする?」
「どうって……」

どうもしないよ、と水野。
学校から逃げたコイツは、こんな場面でもやっぱり逃げるのだろう。


「結局、頑張らなきゃいけないのはその子だしね」

その意見には私も賛成だった。

「その子……三浦っていうんだけど、見た目がアレなんだよね」
「ああ、それで嫌われてる、みたいな?」

そう、と頷く。

「不細工でも、身の振り方を考えれば虐められないんだけどね」
「本人も変わる努力してないみたいだし……中身も外見も」

水野が微笑を消し、不思議そうな顔をした。

「刺のある言い方をするね……その子のこと嫌いなの?」
「正直、外見を取り繕わない人間は嫌い」

見た目より中身、なんてよく言うけど
それは性格さえ良ければ外見を気にしなくて良いって訳じゃない。
自分を良く見せるという努力をしてない人が、出来た人間とは言えないと思うから。


「自分を変えようともしなければ、誰にも助けを求めない……そんな人を、好きになんてなれないよ」


窓の外を見詰めながら、紅茶を飲み干した。


「……ごちそうさま。帰る」
「うん、話してくれてありがとう」

紅茶とクッキーを食べに来ただけなのに、よくお礼なんて言えるな……。
受け答えも無愛想だし、話も面白くないのに。

「やっぱり三上さんは冷たくて、面白いよ」


……こいつの面白いの基準は、何か間違っていると思う。

 

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