大人オリジナル小説

それでも君が好き
日時: 2012/03/04 13:50
名前: あーさん

はじめまして。
小説家志望のあーさんなるものです。
駄文ですが、自分なりに一生懸命書いていきたいとおもっております。
御感想等いただけると更新の励みになります!


ルール
*荒らし・中傷禁止
*パクリ禁止

ル〜ルではないですが・・・
一部残虐な内容含みます。苦手なかたはuターン願います...
基本虐めの話ですが、恋愛含みます。

最後に・・・
ノロノロ更新になると思うので気長に読んでください。
では(´∀`*)


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Re: それでも君が好き ( No.22 )
日時: 2012/03/17 14:17
名前: あーさん

鉛色をしたそれと、新川君の顔を交互に見比べる。

重く漂う異様な空気と、静寂を破ったのはカッターナイフの刃を出す音

その音は静かな教室に良く響き、私の耳にも聞こえた。

ふと、右手首に感じた違和感。
鈍い痛みを放ち、刻まれた傷跡から赤黒い血が滴り落ちる。

何これ・・・
血独特の鉄臭い臭いは現実味を帯びていなくて目の前が霞む。

「あんまり血で無いな。痛めつけた気がしねぇ。」

「もっと、深くやんなきゃぁー」
耳を疑う会話。


2度目の痛み。先ほどより深く切りつけられた痛みは想像していたよりもおおきかった。
生暖かい雫が、赤黒い血が、静かに右手首から流れる。

「それくらいにしとけ。」

誰かの声が響く。

「えーつまんないの。」
そういい残して立ち去ろうとする集団に、

「・・・ねぇ、私って生きてる価値ある?」
乾いた空間に聞き飽きた自分の声。

「は?そんなのあるわけないじゃん。」

「そうよ。何当たり前のこと聞いてるのぉーww」

「お前みたいな奴生きてる価値あるわけねぇだろ。」



笑えてくる。
当然じゃないか。自分に生きてる価値が無いことくらい。

知ってる。
分かってた。


なのに、どうしてこんなにも辛いのだろう?痛いのだろう?悲しいのだろう?

誰がこんな未来を想像した?

純粋無垢で笑っていた幼き自分は少なくとも想像しなかったろう。


私だってみんなと同じ人間だよね?

幸せになることくらい、明日に希望を持つことくらい、笑いあうことくらい、夢をもつことくらい、







許してくれませんか?

みんなと対等に扱われることくらい、
いいでしょ?痛めつけられるために、罵られるために生まれてきたわけじゃないよ。



生きている価値が無いことくらい知ってたよ。

だからあえて、聞いた。

「そうじゃない。生きている価値はあなたにもある。」

私が望んだ答え。

ささやかながら、淡い期待をしてた。
この前まで。

私は”大馬鹿者”そう罵られたって否定することを許されないだろう。


でも、もう何も期待しない。




刻まれた傷よりも、浴びせられた罵声のほうが、

何倍も痛かった。


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