大人オリジナル小説
- 盾と刃-自分は盾で他人は刃で-
- 日時: 2012/10/27 12:33
- 名前: 地味子
-人を信じる事のできない人は弱い?
フン、ばかばかしい。そんなの綺麗事の一種にすぎないじゃない
人を殺したら犯罪?命は大切にしろ?
じゃあ戦争の場合は何?戦争の時、
敵の人間を多く殺せば殺すほど英雄になれるものよ?
世の中の思考はどうなってんの?
フン、考えが甘いのよね。都合が良すぎるわ-
今は6時間目の総合の時間
午後のまったりした空気に
つつまれながら、真麻はそんな事を考えていた
黒板には大きく「戦争の事について調べよう」と書いてある
-…だる…-
真麻は教科書に自分の頭をのせ、そのまま眠り始めてしまった
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- Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.1 )
- 日時: 2012/10/27 13:19
- 名前: 地味子
げしっ、と言う音、ぎゃははと言う笑い声で目が覚めた。
「何?」
あたりを見渡しても席にクラスメイトはいない。
窓からオレンジ色の夕日がさしている。
なるほど、今は放課後か。そのまま寝過ごしてしまった、って事ね
笑い声は、教室のすみから聞こえてくる。
起き上がって目をやると、そこには円に並んだ数人の女子と、
円の中にすわりこんだ、服がびしょびしょの女の子がいる
真麻は円に並んでいるうちの1人に声を掛けた
「欄。」
欄が振り向く。
「あ〜真麻起きたのお〜?」
「もお、なんでおこしてくれないの?」
「だって真麻、爆睡してたじゃない
自分じゃわかんないだろうけど、いくら起こしても起きなかったのよ
?
それより、アンタも参加しなよ。花いじめ。やめらんな〜い。」
そう言うと、円の中に座っている花のアゴを下から蹴り上げた。
「ぎゃあっ!いっ…ううっ…」
「ははっ、いいね。ちょっと待ってて。いいもの持ってきたんだ」
そう言うと、ロッカーから黒い袋を取り出した
袋の結び目を外すと、中から何かがボトボト出てくる。
「うっわ。これムカデ!!?ゴキブリもいるし。キッモー!!!」
ゴキブリが花のヒザの上に落ちた
「いやっ…きゃあああああああああ!!!」
花がムカデを振り払う。
「ちょっとおー真麻がムカデ連れてくんの苦労したらしいのよー?
もうちょっと喜びなさいよ。ひっどおーい。あなたも非常人ね」
真麻が笑った。笑いながら、欄をにらんだ。
笑いながら思った。
-非常人は、どっちだよ。
アンタ達のせいで、あたしは心から笑えない。-
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