大人オリジナル小説

だって、だって、だって、
日時: 2011/01/03 23:08
名前: らり

みなさん、こんにちは。
らりと申します。
今回は、社会問題系、初です!!

 がんばってかくので、応援お願いします^^

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Re: だって、だって、だって、 ( No.24 )
日時: 2011/03/29 16:45
名前: らり


少し控えめな音でなる、目覚まし時計。
その針は、午前5時を示している。

 お姉ちゃんがいなくなって、あたしに暴力を振るうようになったお母さんは、家事をやらなくなった。
 洗濯も、料理も、掃除も、何もかも。
いつもリビングのソファに寝転んで、お酒ばかり飲んでる。タバコも吸うようになった。
 そして、仕事もやめた。

 お姉ちゃんがいたころは、ちゃんと家事をやっていたし、お酒もタバコもやらない人だったのに。


 やっぱり、変わってしまった。
お姉ちゃんの死を境に、あたしへの態度が激変した。

 優しくて、にこにこしてたあのころのお母さんは、粉々に砕け散って消えた。もう、そのころのことなんて思い出せない。
 今のお母さんは、いつもイライラしてて、お酒臭くて。
力任せにあたしを殴る、冷たい人。


「やっと終わった」
洗濯を干し終わり、朝食の準備も出来た。
時間は、5時40分。

 お母さんが家事をやらなくなってからは、あたしが全部やるようになったから、慣れてしまった。
 朝、全ての家事を終わらせたら、今度は自分の仕事。

一応あたしは小学生。
宿題だってある。

・・・でも今日は、宿題じゃない。
今日は、お姉ちゃんが亡くなって、ちょうど1年。

いつもは、学校が遠いし、早くお母さんの居る家から出たいという理由で7時ごろに家をでる。
でも今日は、6時半になったら行くつもり。
お姉ちゃんに、挨拶してから学校に行きたい。

お姉ちゃんのお墓によって、ちょっと掃除してから。


 お母さんはまだ起きない。
ソファに寝転んで、豪快にいびきをかいている。
床には、空になった酒瓶が数本。
テーブルに雑に置かれた灰皿は、もういっぱいだった。

このままこんな生活を続けたら、お母さんは死ぬかもしれない。
・・・でも、それでもいいと思った。
あたしにとってお母さんは、憎くてしかたがないヒト。

あたしが死ねば良かったと言い、あたしに暴力をふるう、最低なオトナ。 


6時半。
「行ってきます」
小さな声で玄関をくぐった。

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