大人オリジナル小説
- だって、だって、だって、
- 日時: 2011/01/03 23:08
- 名前: らり
みなさん、こんにちは。
らりと申します。
今回は、社会問題系、初です!!
がんばってかくので、応援お願いします^^
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- Re: だって、だって、だって、 ( No.19 )
- 日時: 2011/01/22 16:57
- 名前: らり
あたしは、お姉ちゃんがいなくなってから、お母さんと2人きりになった。
家は母子家庭で、お父さんはいない。おじいちゃんやおばあちゃんも、私たちと離れたところに住んでいる。
基本、お母さんと2人きりということになる。
「秋、買い物いこうか」
「うん」
どことなく暗い。
お母さん、元気出して。
心の中では思っているけど、声には出さない。
だって、自分の子供を亡くして、すぐに立ち直れるはずがない。
それに、あたしはきいてしまった。
お母さんの本音を。
初めて佐々木さんと会った時、話をした後、お母さんのところに戻ろうとした。
そして、お母さんの待っている部屋に入ろうとしたときだった。
「なんで春なの?どうして、春がこんな目に遭うの?」
それは、悲しみのあまり出てきた言葉。あたしは、うつむいた。
お母さんは、本当に悲しんでいる。どうやって、元気付けてあげようか。
そんな事を考えていたら、お母さんは信じられない事を言った。
「秋だったらよかったのに」
・・・・・・・・・・え?
何も、考えられなくなった。
あたしは、死ねばよかったの?
あたし、生きてちゃいけない存在だったの______?
お母さん、どうしてそんなこと言うの?
あたしがお姉ちゃんのかわりに死んじゃえばよかった、なんて・・・。
お母さん、おかあさん、オカアサン・・・・・
頭の中が真っ白になったまま、あたしは聞こえなかったふりをしてお母さんに近寄った。
「お母さん・・・」
「秋、かえろうか」
「うん」
お母さんの表情は優しかったけど、声は凍てつくほど冷たいものだった。
その日から、お母さんはかわっていった・・・。
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