大人オリジナル小説
- だって、だって、だって、
- 日時: 2011/01/03 23:08
- 名前: らり
みなさん、こんにちは。
らりと申します。
今回は、社会問題系、初です!!
がんばってかくので、応援お願いします^^
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- Re: だって、だって、だって、 ( No.15 )
- 日時: 2011/01/10 22:17
- 名前: らり
2章
佐々木さんからは、相変わらず手紙は来ない。
佐々木さんを信じて、あたしは毎日テレビを見てた。
もちろんニュース。
今日もこの国では、たくさんのできごとが起こっている。
めでたいこともあれば、悪いことだってある。
というか、悪い出来事ばかりだ。
事件、事故、自殺、強盗、盗み、あげていけば、きりがないくらいに。
そして、ある日私が見たのは、待ち望んでいたニュースなどではなく・・・。
もっとも恐れていた、最悪のパターンだった。
しばらく前に起こった事件が、どうたら、なんてニュースキャスターが話している。
「____で、・・・・が死亡しました。」
死んだって?誰が?
あたしの知らない人?知っている人?
心臓の音がうるさくて、名前が聞こえない。
それでも、テレビにくぎづけになったあたしは、世にも恐ろしいものを見ることになった。
佐々木さんの写真が、決して多くない文字と共に、テレビ画面いっぱいに映し出された。
『亡くなった、佐々木さん』
という文字が見える。
佐々木さん?だれ、それ。
あたしの知っている、優しくて強い佐々木さんは生きてるよ。
今だって必死で事件を解決しようと・・・。
そんなあたしの思考をさえぎるように、ニュースキャスターは話し出した。
「佐々木さんは、犯人を追い詰め捕まえようとしました。しかし、犯人はナイフを所持しており、佐々木さんを刺したと思われます。犯人は、未だに逃走しており、・・・」
そんははずない。うそだよね、うそ。
そうだよ、うそでしょう?
「・・・・うそだって言ってよ!」
あたしは怒鳴って、テレビ画面を叩いた。
どんっ
鈍い音がして、あたしは手に痛みを感じる。
絶えられなくなって、あたしはテレビを消した。
あのニュースは、悪い夢であって。テレビ局の間違いであって。
そう願った。
けれど、佐々木さんから手紙が来る事は、2度となかった。
あたしはあれ以来、テレビのニュースが大嫌いになった。
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