大人オリジナル小説
- だって、だって、だって、
- 日時: 2011/01/03 23:08
- 名前: らり
みなさん、こんにちは。
らりと申します。
今回は、社会問題系、初です!!
がんばってかくので、応援お願いします^^
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- Re: だって、だって、だって、 ( No.8 )
- 日時: 2011/01/04 19:16
- 名前: らり
彼女は、すごく優しい人だった。
「自分を責めたりなんか、絶対にしちゃだめ」
今考えていた事を言われて、ちょっとびっくりした。
「そんなことをしたって、あなたのお姉さんは帰ってこないの。死んだ人は、生き返らないのよ」
それは、どうしようもない現実だった。
そう、そんなことは分かっているのだ。
ちゃんと、頭では分かってる。
だけど、それを認めたくなくて、あたしは逃げようとしていた。
「逃げちゃダメ。ちゃんと、真実と向き合って」
彼女の目は、すごく悲しそうだった。
もしかしたら、あたしと同じような経験をしたことがあるのかもしれない。
誰も、何もいってくれなかったのかもしれない。
「あたし、運がいいんだね」
「え?」
彼女は、驚いて目を見張った。
「・・・どうして?」
「ちゃんと、正しい道を教えてくれる人がいるから。今、あたしの目の前にさ」
あたしは、彼女の目を、正面からしっかりと見た。
「私は佐々木、っていうの。これから、何か辛い事があったら頼っておいで。いつでも力になるよ」
「うん」
佐々木さんは、温かく微笑んだ。
その時、あたしは運がいい、なんていったけど・・・
それからしばらくして、心から思ったんだ。
あたしは、なんてついていないんだろう、って。
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