大人オリジナル小説
- 明日の自分
- 日時: 2011/05/14 09:59
- 名前: ユカ
- 参照: http://www.raitonoveru.jp/howto/c1.html#06
こんばんわ。
少しづつ書いていきますので更新はあんまり早くないかもしれないけど応援してくれればうれしいです☆
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- Re: 明日の自分 (イメージソングを発表しました) ( No.43 )
- 日時: 2011/05/07 17:57
- 名前: ユカ
【第8話】
「やっぱここが落ち着く・・」
屋上はやっぱ落ち着く。
寝転ぶと格別。
風がさらさらふいてて気持ちがいい。
昔、母さんと一緒にこんなことしたっけ
※
『裕也!屋上に行ってみない?』
『やだよママ、屋上怖いもん・・・』
ちいさかった俺は、高いところが苦手だった
『大丈夫。裕也が落ちそうになったらママが助けてあげるから』
『うん・・・』
――屋上――
『風が気持ちいね、裕也』
『うん』
『寝転がるともっと気持ちいいんだよ』
母さんはそういって寝転んだ
そして俺も寝転んだ
その日はいい天気で、風が少し吹いていた
ヒューヒュー
『ねぇ、裕也』
『何?』
『裕也にはお父さんがいないけど、裕也はお父さんがほしいなって思ったことある?』
『うん。あるよ』
人の汚れを知らなかった幼きころの俺は、軽々しくそう言ってしまった
その言葉によって、母さんの表情は暖かな微笑みから冷たい無表情に変わる
そして一言
『ママのこと憎い?』
その時は、なぜ母さんがこんなことを言うのかが理解できなかった
ただ俺は、こう言った
『ママ大好き』
母さんのことは憎いなんて思ったことはなかったからそう言ったんだと思う
『裕也、ありがとう・・・』
母さんは、少し微笑んでそう言った
※
今なら、あの時の母さんの気持ちがよくわかる
ヒューヒュー
風はあの日と変わらない
遠くから院長の声が聞こえる
「裕也く―ん!そこにいたのか!」
相変わらずきしょい
「・・・・きしょい、」
「うん?何か言ったかい?」
「いえ、なにも。つか何か?」
「相変わらず冷たいねぇ、」
「さっさと言え」
「ちょっといいかね」
院長からカウンセラーのことを聞いた
正直無理、やりたくねえ
「やりたくないんで」
「このカウンセリングを受けたら君は少年院から出れるよ」
「・・・・・わかったよ、やってやるよ」
「じゃあ、選んどいてね」
分厚いファイルを渡された
「ああ、選んでおきますよ」
ヒューヒュー
風はあの日と変わらない・・・・
《つづく》
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